2021年05月06日 12:00
ITF(国際テニス連盟)は、世界規模でメディアやソーシャルメディアでのスポーツにおけるジェンダー平等性に関する研究を実施し、その結果を公式ホームページで紹介している。本研究はグローバルスポーツ開発財団が支援するITFの“アドバンテージ・オール”と名付けられたジェンダー平等戦略の一環として行われた。研究では、男性アスリートと女性アスリートがどのように表現されているのかに注目し、マーケットやメディアの種類による重要な違いがあるか、さらにネット情報検索の差についても検証している。結果、男子選手と女子選手では描写にはっきりとした差があった。 報告によると、男子テニスに関わる話題や報道は闘争や勝負といった語り口で語られることが多く、歴史をからめたりエリート選手同士の競争が描かれたり、また功績を称えるなど競技に焦点が当てられている場合が多いのに対し、女子テニスはやや語り口が柔らかく、健康や年齢、家族といった競技外の話題が比較的多かった。 この研究は、2019年と2020年に発表された英語媒体、そしてフランスとスペインの報道記事や投稿の中で、ランキング100位以内の選手に関わるものを抽出し男女で比較をしている。結果、次のことが分かった。 ・女子テニスの記事では、選手の年齢が明かされる可能性が2倍高い ・男子テニスの記事では、“戦い”にまつわる用語が使われる可能性が2倍高い ・男子の記事では、選手の身体的に優れた能力について触れる可能性が70%高い ・男子テニス記事では“史上最高”、“史上最強”といった言葉が使われた記事が女子より50%多かった ・男子テニス記事では“史上初”、“歴史に残る”といった言葉が40%多く使われていた ・女子テニスでは健康や治療の話題に触れる確率が2倍高い ・女子選手の記事では選手の家族に言及する確率が30%高い ・“キャリア”という言葉は、女子の記事で男子より約50%多く使われていた さらに、オンライン記事の0.5%以下と珍しいケースではあるが、次のようなことも分かった。 ・女子テニス記事では服装について言及する可能性が2倍高い ・女子テニスでは、肌の色について触れている記事が男子の11倍あった ・女子テニスでは、ブラック・ライヴス・マター(BLM)を話題にする記事が3倍あった 媒体ごとに記事や投稿の分析をすると、これらの違いを生み出す原動力となっているのは主要メディアであること明らかになった。また、Googleで男子選手や女子選手に紐づけて検索される言葉や質問に殆ど違いは見られなかった。にもかかわらず検索結果には偏りが見られ、“テニス選手トップ50”と検索すると女子選手は50人中6人だけだった。 ITF会長のデビッド・ ハガティ氏は今回の報告に触れ、「様々な考え方や意見は“アドバンテージ・オール”戦略の重要な柱の一つだ。私達がこの領域で良い影響を与えていくためにはメディアやソーシャルメディアの言語をしっかりと理解する必要がある。今回の結果から、一般の人々は男子テニス・女子テニス共に同じような話題を求めているにもかかわらず、彼らに関する記事や語り口に大きな差があることが明らかになった。この違いが全てネガティブではないことを認識することは大事だが、意識的であれ無意識であれ偏見や先入観によってこれらの違いが生まれる状況は避けなければならない。最終的に女性アスリートたちのスポーツでの功績を軽んじることに繋がる可能性があるからだ」と語った。 ITFは4月12日に“レベル・ザ・プレイング・フィールド”(=プレー環境を平等に)というジェンダー平等に関するフォーラムを開催し、この研究結果についてトップアスリートたちが議論する場を設けた。このフォーラムにはビリー・ジーン・キング(アメリカ)、ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)、チャンダ・ルビン(アメリカ)などテニス選手の他に、キャロライン・ウィアー(スコットランド女子サッカー選手)、アニカ・ソレンスタム(スウェーデン女子ゴルファー)などがスピーカーとして招かれた。 (テニスデイリー編集部) ※写真は2017年「ATP500ドバイ」の様子 (Photo by Tom Dulat/Getty Images)
2024年05月05日 11:45
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は4日、女子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)が7-5、4-6、7-6(9-7)で第2シードのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)との3時間11分の死闘を制し、優勝を果たした。
シフィオンテクは最終セット1-3から巻き返し、計3本のマットポイントをしのいで大会初制覇。昨年大会の決勝でサバレンカに敗れたリベンジも果たした。キャリア通算20勝目、WTA 1000通算9勝目。これで決勝では7連勝で、今季マッチ30勝はエレナ・ルバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)と最多で並んだ。
両者ブレークで始まった決勝は、第1セット第11ゲームでサバレンカが2度目のブレークを喫し、直後のゲームをキープしたシフィオンテクが61分で獲得。第2セットはサバレンカが取り返し、迎えた最終セットも、これが今大会5度目のフルセットマッチとなったサバレンカが先にブレークして3-1とリードした。だが、シフィオンテクは直後にブレークバックに成功すると、5-6で迎えた自身のサービスゲームで2本のマッチポイントをしのぎ、熱戦の決着はタイブレークに突入。タイブレークでは互いに1本ずつマッチポイントをしのいだ末に、最後はサバレンカのバックハンドがアウトになり、シフィオンテクが勝利を決めた。
シフィオンテクは試合後、「これでも女子のテニスがつまらないと言う人はいるのでしょうか」と話し、「今までで一番激しくてクレイジーな決勝だった」と振り返った。
惜しくも敗れたサバレンカも、連覇を果たした1月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)後は不振に陥っていたが、今大会で長丁場の連戦をこなし、本来の調子を取り戻したと手応えを口にした。
準決勝では、シフィオンテクと自身と並び「ビッグ3」に数えられるルバキナも撃破。この日の敗戦は「なかなか受け入れがたい」と悔しがりながらも、ライバル2人に対して良い戦いができたと胸を張り、「お互いに毎年レベルを上げていければと思う。いわゆるビッグ3の一角になれて本当にうれしい」「努力して成長を続ける大きなモチベーションになるし、その立ち位置を維持しながら、彼女たちになるべく多く勝ちたい」と前を向いた。
■関連記事
・サバレンカが連覇王手 シフィオンテクと再び決勝 マドリードOP
・シナーがイタリア国際欠場 股関節のけがで
・日本はルーマニアと初戦 BJK杯決勝ラウンド
2024年05月05日 09:50
男子テニス世界ランキング2位で、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)王者のヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)は4日、股関節のけがのため、次週行われるマスターズ1000(ATP Masters 1000)のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2024)を欠場すると発表した。
シナーは同じけがで1日のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)準々決勝を試合前に棄権しており、全仏オープン(French Open 2024)前最後の大きな大会であるイタリア国際出場を不安視されていた。
今季は1月の全豪オープンで四大大会(グランドスラム)初優勝を果たすと、3月のマイアミ・オープン(Miami Open 2024)でマスターズ2勝目を挙げるなどここまで28勝2敗で、イタリア国際でも優勝候補になるとみられていた。
イタリア国際では他に、世界ランク3位のカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)も右前腕のけがで欠場する。
全仏オープンは26日に開幕する。
■関連記事
・アルカラスがイタリア国際欠場 右腕の痛み消えず
・けが人相次ぐマドリードOP、オジェ・アリアシムがルブレフと決勝へ
・シナー、ディミトロフ下しマイアミOP優勝 世界2位浮上へ
2024年05月04日 13:05
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は3日、男子シングルス準決勝が行われ、フェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)は、対戦した大会第30シードのイジー・レヘチカ(Jiri Lehecka、チェコ)が第1セット3-3の場面で背中の問題を理由に途中棄権したことを受け、決勝に進出した。
オジェ・アリアシムは、準々決勝でも対戦予定だった第1シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)が股関節のけがで試合前に棄権し、さらに3回戦もヤクブ・メンシク(Jakub Mensik、チェコ)の途中棄権で勝ち上がっていた。
今大会は開幕前に世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が欠場を表明すると、シナーの他にも第3シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)がレへチカとの準々決勝を途中棄権するなど、痛手が続いている。
また、世界ランク3位のカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)も同日、右前腕のけがを理由に次週行われるマスターズ1000(ATP Masters 1000)のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2024)を欠場すると発表した。
3試合しか完全に戦わず、キャリア初のマスターズ決勝に駒を進めることになったオジェ・アリアシムは「クレイジーだ。過去に同じ経験をした選手がいるか分からないが、自分としては奇妙な状況だ」と驚きを口にしつつ、棄権を強いられたレへチカに同情した。
決勝では第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)と対戦する。
ルブレフは第12シードのテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)を6-4、6-3で下し、通算5度目のマスターズ決勝進出を果たした。
ルブレフは今大会まで4連敗中だったが、今大会ではアルカラスを準々決勝で破るなど立て直し、これで5連勝としている。試合後には「(今週は)間違いなくメンタルの調子が断然良く、感情を正しい方向に持っていきながらプレーできている。それが決勝進出につながったと思う」と手応えを口にした。
オジェ・アリアシムとの通算成績は4勝1敗で勝ち越しているが、5試合中4試合でフルセットにもつれている。直近の対戦となった2月のABNアムロ・オープン(ABN AMRO Open 2024)では、ルブレフが3本のマッチポイントをしのいで勝利している。
■関連記事
・アルカラスがイタリア国際欠場 右腕の痛み消えず
・ナダル「感動的」 最後のマドリードOPは4回戦敗退
・メドベージェフ負傷棄権、レへチカが準決勝へ マドリードOP
2024年05月04日 12:12
男子テニス、世界ランキング3位のカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)は3日、右前腕の痛みが続いていることを理由に、次週のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2024)を欠場すると発表した。
2024年05月03日 09:12
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は2日、女子シングルス準決勝が行われ、連覇を狙う大会第2シードのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)は1-6、7-5、7-6(7-5)で第4シードのエレナ・ルバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)を下し、決勝に進出した。
第1セットを落とし、さらに第2セットもブレークダウンとなったところからの大逆転勝ち。決勝では2年連続で第1シードのイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)と対戦することが決まった。
ルバキナ相手には直近4戦3敗だったが、クレーでの初対戦を勝利で飾った。「どうやったか分からないが、なんとか第2セットで踏ん張ることができた」と振り返り、「タフな試合だった。彼女は素晴らしい選手。今夜は信じられないようなテニスができた」と話した。
世界ランキング1位のシフィオンテクは第18シードのマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)に6-1、6-3で快勝した。
シフィオンテクはサバレンカに過去6勝3敗と勝ち越しているが、昨年のマドリード・オープン決勝ではフルセットで敗れている。
この日は試合を通じてアンフォーストエラーの数はわずか8本とほぼ完璧な内容を披露し、キーズにほとんど付け入る隙を与えなかった。WTA 1000ではこれが通算11回目の決勝進出。試合後のオンコートインタビューでは「きょうは非常に安定した試合ができてとても満足している」と手応えを口にした。
■関連記事
・サバレンカとルバキナ、マドリードOP4強入り
・シフィオンテク、逆転勝ちで2年連続4強入り マドリードOP
・日本はルーマニアと初戦 BJK杯決勝ラウンド
2024年05月03日 08:41
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は2日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第3シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)は第30シードのイジー・レヘチカ(Jiri Lehecka、チェコ)を相手に第1セットを4-6で落としたところで途中棄権した。太もも上部を痛めたとみられる。
メドベージェフは第5ゲーム終了後にコートを離れてメディカルタイムアウトを取ると、戻ってきてからは明らかに問題を抱えた様子で、自由に動き回ることができていなかった。その後は4-4で迎えた第9ゲームで均衡を破るブレークを許すなど、最後は16ポイント中4ポイントしか取れず、そのまま試合を棄権した。
この日予定されていたもう1試合も、第1シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)が前日に股関節の問題で棄権したため行われず、ファンを落胆させた。
メドベージェフは次週のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2024)で連覇が懸かるが、「状態を確認する必要がある」と述べ、けがの程度が分かっていないと明かした。3週間後には全仏オープン(French Open 2024)の開幕も控えている。
一方のレへチカは、これがマスターズ1000(ATP Masters 1000)で初の4強入りとなった。今大会ではラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も撃破しているレへチカは、シナーの棄権を受け不戦勝で勝ち上がったフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)と準決勝で対戦する。
もう一つの準決勝では、第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)と第12シードのテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)が顔を合わせる。
■関連記事
・アルカラス敗退で3連覇逃す、シナーは棄権 マドリードOP
・ナダル「感動的」 最後のマドリードOPは4回戦敗退
・ナダル「今の状態なら出ない」 全仏OP出場は不透明
2024年05月02日 12:29
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は1日、女子準々決勝が行われ、大会第2シードのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)はミラ・アンドレーワ(Mirra Andreeva)を6‐1、6‐4で下し、4強入りを決めた。
サバレンカは17歳のアンドレーワを相手にブレークポイントを握られることなく、35本のウイナーをたたき込んで79分で勝利。苦しむことなく、大会のマッチ連勝を10に伸ばした。
サバレンカは準決勝で第4シードのエレナ・ルバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)との対戦が決定。ルバキナは4‐6、7‐6(7‐4)、7‐5でユリア・プチンツェワ(Yulia Putintseva、カザフスタン)に勝利した。
第2セットでゲームカウント2‐5から巻き返したルバキナは、最終セットでも2度マッチポイントをしのいで逆転勝利。これでルバキナは今季6度目となる4強入りを果たしている。
サバレンカはルバキナとの直接対決でこれまで5勝3敗としているものの、今年1月のブリスベン国際(Brisbane International 2024)決勝で敗れるなど、直近の4試合では3敗を喫している。クレーコートでの対決は今回が初めてとなる。
■関連記事
・シフィオンテク、逆転勝ちで2年連続4強入り マドリードOP
・アルカラス敗退で3連覇逃す、シナーは棄権 マドリードOP
・日本はルーマニアと初戦 BJK杯決勝ラウンド
2024年05月02日 10:16
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は1日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第2シードのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)は6‐4、3‐6、2‐6で第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)に敗れ、連覇の望みと大会マッチ14連勝が途切れた。
2024年05月01日 14:09
女子テニスの国別対抗戦ビリー・ジーン・キング・カップ(Billie Jean King Cup 2024)は30日、11月にスペイン・セビリア(Seville)で行われる決勝ラウンドの組み合わせが発表され、日本は1回戦でルーマニアと対戦することが決まった。勝てば準々決勝で第2シードのイタリアと激突する。
前回王者のカナダ、イタリア、オーストラリア、チェコの上位4シードは準々決勝からの登場となる。大会は今回からグループステージが廃止され、ノックアウト方式で行われる。
決勝ラウンドの組み合わせは以下の通り。
■1回戦(11月12〜14日)
ドイツ対英国
スロバキア対米国
スペイン対ポーランド
日本対ルーマニア
■準々決勝(11月15〜17日)
カナダ対ドイツと英国の勝者(準々決勝1)
オーストラリア対スロバキアと米国の勝者(準々決勝2)
スペインとポーランドの勝者対チェコ(準々決勝3)
日本とルーマニアの勝者対イタリア(準々決勝4)
■準決勝(11月18〜19日)
準々決勝1の勝者対準々決勝2の勝者
準々決勝3の勝者対準々決勝4の勝者
■決勝(11月20日)
■関連記事
・日本が初の決勝R進出 日比野勝利で大坂出番なし BJK杯
・大坂なおみが白星、日本2連勝で決勝R進出へ前進 BJK杯
・カナダがBJK杯初優勝 男女で団体戦頂点に
2024年05月01日 11:47
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は30日、女子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)は第11シードのベアトリース・ハダード・マイア(Beatriz Haddad Maia、ブラジル)に4-6、6-0、6-2で逆転勝ちし、2年連続の準決勝進出を果たした。
シフィオンテクは第1セットを4-1とリードしたところから落としたが、第2セット以降はミスの数を減らして修正し、わずか2ゲームしか落とさなかった。
2時間半の末に勝利したシフィオンテクは、準決勝で第18シードのマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)と対戦する。
キーズは2022年大会覇者で第8シードのオンス・ジャバー(Ons Jabeur、チュニジア)を0-6、7-5、6-1で破り、10度目の同大会出場にして初の4強入りを果たした。0-6、0-2とされたところからの逆転勝ち。敗れたジャバーは同大会での連勝が9でストップした。
■関連記事
・ナダル「感動的」 最後のマドリードOPは4回戦敗退
・シフィオンテク完勝で8強 ガウフはサーブ乱調で敗退 マドリードOP
・大坂なおみ、マドリードOP2回戦敗退 シフィオンテクら快勝
2024年05月01日 10:04
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は30日、男子シングルス4回戦が行われ、元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は5-7、4-6で大会第30シードのイジー・レヘチカ(Jiri Lehecka、チェコ)に敗れた。
37歳のナダルは今季限りで引退する意向を表明しており、最多5回の優勝を誇るマドリード・オープン出場も今回が最後になるとみられる。
試合後のインタビューでは「幸せだ。非常に特別な一週間になった。とても前向きで、感動的だった。もう一度このコートでプレーするチャンスを得られた」と語った。
コートでは特別セレモニーも行われ、ナダルが優勝した年と「ありがとう。ラファ」と書かれた垂れ幕が掲げられた。
客席から家族も見つめる中、ナダルは「これはジョークだよ。来年戻って来るんだから」と冗談を飛ばしつつ、「キャリアを通じて自分を支えてくれたみんなに対し、ありがとうという言葉しかない。まだ終わっていないが」とコメント。「ここで皆さんがくれたものはギフトだ」と感謝し、「自分の愛する仕事をできたのはラッキーだった。この人生を送れていることも最高に幸運だと感じる。これ以上を求めることはできない」と続けた。
一方のレへチカは、最後のマドリード・オープン出場となるナダルに勝利するのは「ほろ苦い」気分だとしつつ、「彼のような伝説的な選手と同じコートに立つことができたのは信じられない。夢のようだ」と語った。
第2シードのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)は6-4、6-7(5-7)、7-6(7-4)で第23シードのヤン・レナード・シュトルフ(Jan-Lennard Struff、ドイツ)に競り勝ち、大会での連勝を最長タイの14に伸ばして8強入りした。
第1シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)は5-7、6-3、6-3で第16シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov)に逆転勝ちし、今季のマスターズ1000(ATP Masters 1000)全4大会で準々決勝に進出している。
第5シードのキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)は4-6、5-7でフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)にストレート負け。勝ったオジェ・アリアシムが、4強入りを懸けて全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)王者のシナーと激突する。
第3シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)は第17シードのアレクサンダー・バブリク(Alexander Bublik、カザフスタン)を7-6(7-3)、6-4で退け、これで全てのマスターズ1000で8強入りを果たしたことになった。
第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は第21シードのフランシスコ・セルンドロ(Francisco Cerundolo、アルゼンチン)に3-6、4-6で敗れた。
■関連記事
・ナダルが3時間超の激戦制す マドリードOP16強入り
・ナダル「今の状態なら出ない」 全仏OP出場は不透明
・【写真特集】「赤土の王」ラファエル・ナダル
2024年04月30日 09:33
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は29日、女子シングルス4回戦が行われ、大会第1シードのイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)は6-1、6-0でサラ・ソリベストルモ(Sara Sorribes Tormo、スペイン)に完勝し、8強入りを果たした。
2024年04月30日 08:59
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は29日、男子シングルス3回戦が行われ、元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-1、6-7(5-7)、6-3で世界ランク91位のペドロ・カチン(Pedro Cachin、アルゼンチン)を下し、4回戦に進出した。
今季限りで引退する意向を表明しているナダルは、これが最後のマドリード・オープン出場になるとみられており、3時間を超える激戦の後にはカチンから記念にウエアの交換を頼まれていた。
試合後のインタビューでは浮き沈みのある内容だったと振り返りつつ、「今は楽しめている。あす起きてどうなるか見てみよう。ホームでのプレーには大きな意味がある。夢を見続けるために、とにかく自分のベストを尽くすだけだ」と話した。
30日の4回戦では第30シードのイジー・レヘチカ(Jiri Lehecka、チェコ)と対戦する。1週間前の練習試合では敗れているレヘチカに勝つことができたら驚くかという質問に対しては「イエス。きょうの試合を経てなおさらだ。(レヘチカは)非常に高いレベルでプレーしていて、とても強力なサーブもある」とコメントした。
2回戦では、すでに世界11位のアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)というランキング上位の選手からも勝利を挙げているが、レへチカのボールは「一段上」だと表現した。
第1シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)は世界72位のパベル・コトフ(Pavel Kotov)に6-2、7-5でストレート勝ち。第3シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)は第25シードのセバスチャン・コルダ(Sebastian Korda、米国)を5-7、7-6(7-4)、6-3で退けた。
■関連記事
・アルカラス快勝で16強 全仏前に復調アピール マドリードOP
・ナダル、好内容でマドリードOP3回戦へ 完全復活には「時間必要」
・ナダル「今の状態なら出ない」 全仏OP出場は不透明
2024年04月29日 12:21
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は28日、女子シングルス3回戦が行われ、連覇を狙う大会第2シードのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)は6-1、6-7(5-7)、6-4で19歳のロビン・モンゴメリー(Robin Montgomery、米国)を下し、16強入りを果たした。
全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)覇者のサバレンカは、自身初戦となったマグダ・リネッテ(Magda Linette、ポーランド)との2回戦に続き、第1セットを取ったところからフルセットの苦戦を強いられたが、2時間半の末にモンゴメリーを退けた。
試合後のインタビューでは「勝てて非常にうれしい。相手が信じられないようなテニスをした」とモンゴメリーをたたえ、「このような試合を予想していた。彼女は若く、前に試合も見ていたので、素晴らしいバトルになると思っていた」と話した。
第4シードのエレナ・ルバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)は6-1、6-4でマヤル・シェリフ(Mayar Sherif、エジプト)にストレート勝ちを収めた。
29日で17歳になるミラ・アンドレーワ(Mirra Andreeva)も、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)覇者で第7シードのマルケタ・ボンドロウソバ(Marketa Vondrousova、チェコ)を7-5、6-1で破り、2年連続の4回戦進出を決めた。
■関連記事
・シフィオンテク快勝で4回戦へ ガウフらも16強 マドリードOP
・全豪女王サバレンカ、苦しみながらも3回戦進出 マドリードOP
・大坂なおみ、マドリードOP2回戦敗退 シフィオンテクら快勝
2024年04月29日 09:50
テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)は28日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第2シードのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)は6-3、6-3でチアゴ・ザイブチ・ビウチ(Thiago Seyboth Wild、ブラジル)を下し、16強入りを果たした。
連覇を狙うアルカラスは今大会が右前腕のけがからの1か月ぶりの復帰戦で、この日も腕にはスリーブを着用していたが、自身初戦となった2回戦のアレクサンドル・シェフチェンコ(Alexander Shevchenko、カザフスタン)に続いて快勝。母国の熱狂的なファンの前で再び素晴らしいパフォーマンスを発揮し、全仏オープン(French Open 2024)を前に良い状態にあるように見える。
本人も試合後のインタビューで「きょうはどうなるか少し不安があったかもしれない。チアゴはハードヒットをしてくる選手で、前腕が耐えられるか分からなかった」と明かしつつ、「きょうは試金石だった。違和感もなく、最高の感触。ここからは良くなっていくだけ」と手応えを口にした。
4回戦では昨年の決勝で対戦した第23シードのヤン・レナード・シュトルフ(Jan-Lennard Struff、ドイツ)と対戦する。
第4シードで、2018、21年大会王者のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は6-4、7-5でデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)にストレート勝ち。第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)はアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナ(Alejandro Davidovich Fokina、スペイン)を7-6(12-10)、6-4で退けた。
■関連記事
・ナダル、好内容でマドリードOP3回戦へ 完全復活には「時間必要」
・1か月ぶり復帰のアルカラス、マドリードOP連覇に向け初戦突破
・ナダル「今の状態なら出ない」 全仏OP出場は不透明