2021年09月22日 15:00
2021年のステップ・アップ・ツアー第11戦「中国新聞ちゅーピーレディースカップ」が23日(木)に開幕する。舞台は広島県の芸南カントリークラブ。2012年から続く歴史ある大会では、のちのビッグスターも優勝を遂げてきた。そしてコースセッティングはご存じ、地元広島県出身の岡本綾子。そこで、同ツアーを放送するCSチャンネルのスカイAで16年からラウンド解説を行う下村樹美プロと、今週は特別に世界のアヤコにも見どころを聞いた!
■総距離が70ヤード伸びたコース 岡本綾子の狙いは?
またこの季節がやってきた。地元の広島県で開催される本大会は岡本綾子にとっても楽しみな戦いだ。大会スタート時からコースセッティングを担当。これまで多くの選手が、岡本が仕掛けたコースをステップに羽ばたいていった。
「選手たちに聞くと、このコースはグリーンのメンテナンスがすごくいいと言っています。コースコンディションが良ければ、いいスコアが出しやすい、いいリズムで回りやすいといえるでしょう」と岡本。ではどのような思いで、コースを仕上げていくのか。
2013年大会では、その後二度の賞金女王に輝き通算17勝を挙げている鈴木愛が優勝を飾るなど、名選手が育ってきた。そして、そんなコースのセットアップを手がける際に岡本が大事にするのは、「なんでその数字(ヤーデージ)にしたのか、なんでそこにカップを切ったのか、そういうのを読み取ってプレーしてほしいですね」と、選手への要望を語る。
「ギアの性能も上がって選手たちの飛距離も伸びています。USLPGA(米国女子ツアー)は乾燥していたり、コースの特性によっては7000ヤード近いコースもあったりする。だから、ステップでもなるべくいろんなコースセットアップを経験させてあげたいんです。200ヤード以上のパー3があったっていい。次のステップに行くために、学んでほしいと思っています」(岡本)
岡本によれば、ステップが主戦場の選手でも、レギュラーツアーに出て戻ってきた選手は背筋がピンと張って、「インパクトの音も変わってくるんです」とのこと。「いろんな引き出しを持ってもらって、そこにカギをかけずに技術を身につけてほしい」と、ステップの場でも成長できるように、との考えでセッティングを行う。
そこでポイントとなるホールを聞いてみた。「全体としては昨年より70ヤード伸びています。17番は30ヤード伸びている。16番のパー3は風によっては難しいけど、パーを獲るのは難しくない。バーディを獲るならピンの下につけないとダメ。18番は、キャリーで240ヤードくらい出れば2オンも可能、というか狙ってほしい。フォローの風なら、ティエリアの一番前にティマークを出して、みんなに狙わせるということも考えたいですね」と、攻守の切り替えとタイミング、状況判断を養うにはもってこいのセッティングになりそうだ。
■先週はウォーターショット2回 攻撃型・岩井姉の連勝は!?
岡本は国内レギュラーツアー、そして海外ツアーをも見据えたセットアップを施しているというわけだが、「危険を冒してでもバーディを獲りに行く選手が増えてほしいです」と話す。そして、そんな攻めのゴルフを先週の「山陽新聞レディースカップ」で思う存分発揮したのが岩井ツインズの姉・明愛(あきえ)だ。その前戦の「カストロールレディース」で妹の千怜(ちさと)がプロ初優勝、そのとき単独首位で最終日を迎えたのが明愛。惜しくも妹に逆転を許したが、すぐさまリベンジを果たすことになった。
最終日、その明愛のラウンドについた下村は、「ずば抜けていました」と興奮気味に振り返る。「ヘッドスピードの出方もかなりのスピードですし、ティショットでラフにいかない。ほかの選手より30ヤードは飛んでいますし、ピンを狙うショットもほとんどがショートアイアンです。ピンまで打っていけるので、バーディチャンスも多くなります」。
「最終日の朝、明愛選手は『楽しんで勝ちます』と言って出て行ったんです。カストロールは周りのことを考えすぎていたと反省をしたそうです。今回は逃げない気持ちで攻める感じがとても出ていました」。ひたすら自分のスコアを伸ばすことに終始した明愛。象徴的なシーンが18番だった。
打ち下ろしのパー5で2打目はピンまで220ヤード。ややフォローで打ち下ろしとはいえ、ここで5番アイアンを振り抜いた。ところがこれが不運にもグリーン右サイドのビーチバンカーの淵に当たり、池に戻ってしまう。ボールは完全に水の中だったが、そこで靴を脱ぎだして池の中に入っていった。
「賛否はあると思います。3打のリードがあったわけですから、ドロップしてボギーでも良かったんです。それが、最初の1打目が出なかったあとも『もう一回行きます!』と言って再びウォーターショットをしたんです」。結果的に1打差で逃げ切り優勝。「荒削りなところもありますが、攻める姿勢を忘れない選手ですね。16番ではティショットを曲げてグリーンオーバー。寄せるのも難しい所からチップインバーディ。3番パー5では直ドラも披露してバーディを獲りましたし、本当に楽しみです」と明愛の攻撃的プレーに下村も驚いた。
「体幹の強さ、関節の強さ、筋肉の質量、柔軟性、バランス、すべてをとってもポテンシャルの高さしか感じません。そこに攻める気持ち。それをやり遂げる気持ちの強さ。ずば抜けています」と何度も絶賛の言葉を繰り返す。
■地元広島勢に海外メジャー経験の高校生もおもしろい
明愛はもちろん、妹の千怜からも目が離せない。岩井ツインズの3連勝にも期待がかかるが、下村は一人の高校生に注目する。「小暮千広さんです。フンドーキンレディースでもベストアマになっていますし、岩井選手の1学年下。この世代がどういうプレーを見せるかも注目です」と下村。
小暮といえば、今年6月に開催され得た海外女子メジャーの「全米女子オープン」に出場。日本最終戦予選会を勝ち上がっての出場で大きな話題を呼んだ。惜しくも予選落ちとなったが、次世代を担う選手になる可能性は十分にあるとみてよさそうだ。
現在は茨城県の明秀学園日立高3年。現在プロテストに挑戦中で、来季からのツアー参戦をにらむ逸材。「予選会を通るということはプレッシャーにも強いですし、そのプレッシャーに打ち勝つスイングもできています。トップが高くて、そこから一気に振り下ろすスイングは緩みがなく、飛距離もしっかりと出るようです」と、初日の飛び出しに期待をかける。
「広島県出身の選手も注目です。プロでは7人。すでに1勝を挙げている石川怜奈選手や今季調子がいい小川陽子さんや、地元のアマチュア選手。岡本さんのコースセッティングにどのように向かうのか見どころの一つです」(下村)
解説・下村樹美(しもむら・じゅみ)
1988年5月13日生まれ、愛知県出身。2011年にプロテストに合格。ケガなどもあり一線からは身を引いたが、16年からはスカイAでラウンド解説をしている。プロ目線での解説が好評。今年もステップ・アップ・ツアーから選手のプレーの模様や声を届ける。
2024年04月28日 09:30
JLPGAツアー「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」が4月27日に行われ、通算13アンダーで佐久間朱莉、尾関彩美悠、天本ハルカの3名が首位に立っています。
その中の尾関彩美悠選手に、昨年単独インタビューを行っていたので、それを再度掲載します。 いいアイアンに出会えて調子が戻った もっと精度を高めようとシーズン中にアイアンを替えることを決断した
――2023年シーズンを振り返ってみていかがですか?
尾関:悔しい1年だったと思います。初めてシードでフル出場して、毎日が忙しくて本当にあっという間でした。
――どういう部分が悔しいと思いましたか?
尾関:目標だった2勝目をあげられなかったことと、予選落ちが続いてしまったことです。
――2022年には初優勝を果たし、2023年を迎えたと思うのですが、前半で予選落ちが続いてしまった原因は何だと思いますか?
尾関:アイアンがずっとしっくりきていない部分があって、暖かいうちにいろいろなアイアンを試したくて、シーズン中にアイアンを替えて試打していました。その時期がちょうど7週間連続予選落ちしたときでした。毎週毎週、違うアイアンに挑戦して「やっぱりダメだった」というのがけっこう続いたけど、そのおかげでいいアイアンに巡り合えたから、結果的にはプラスだったなと思っています。
――後半はトップテンに入ることが増えましたよね。
尾関:ちょうど9月ぐらいにいいアイアンに出会えて、それがすごくハマってくれました。
――アイアンの決め手は何だったのですか?
尾関:ずっとシャフトをスチールからカーボンに替えたかったんです。それでカーボンを持ってきてくれて、最初に打った瞬間に「すごくいい!」と思っていました。
――クラブを替えることは、プロにとっても大変な作業だと思います。不安はなかったですか?
尾関:個人的にはシーズン中に替えたくはなかったんですが、コーチである父に暖かいうちに、いいアイアンを探したほうがいいと言われました。冬は気温が違うので、クラブ探しには向いていないと。よりよい精度を求めるなら、替えるのは今年しかないと思って、不安であまり替えたくはなかったんですが、初めて挑戦しました。
――お父様への信頼もあったのでしょうね。
尾関:今までコーチとしてみてくれているので、父が言うなら今かなと思って、一緒に探しました。
――途中で元のアイアンに戻すことは考えなかったですか?
尾関:5週続けて予選落ちしたときは、さすがにメンタル的に焦りもあって、父に元に戻したいと言って戻しました。その後、何カ月かしていいアイアンに出会えました。
――クラブを選ぶにあたって、1番重視した部分は何ですか?
尾関:今年、いろいろと試して思ったのが、練習場で打てても本番とはまったく違うということ。練習場ではすごくよかったクラブも試合では全然ダメだったりして。なのでクラブ選びはとりあえず試合で使って、それでよかったクラブが1番だと思っています。 メルセデスランキングで1位になりたい 試合のときはファンのために練習のときは優勝したいという思いでゴルフをしている
――ご自身の得意なプレーは?
尾関:パターが得意です。
――パットをするときの秘けつはありますか?
尾関:真剣にラインを読んで、信じてそこに打つのみです。 ラインを読むときも、タッチとかでラインはけっこう変わってくるので、 自分がこのパットを強気でいくか、ジャストタッチでいくかっていうのをしっかり決めてからラインを読むようにしています。
――今の課題は?
尾関:ショットの精度をもっと上げることです。とくにショートゲームで、100ヤード以内のアプローチの精度を高めたいです。
――オフシーズンはどのように過ごしますか?
尾関:とりあえず体力をしっかりつけて、筋トレもたくさんして、あとはもうひたすらコースに行って、100ヤード以内のアプローチの距離感を合わせていけたらいいです。
――プライベートでは、どんなことをしたいですか?
尾関:今年成人式で、久しぶりに中学校の友達に会うので、それがすごく楽しみです! 体を動かすのが好きなので、ラウンドワンにも行きたいですね。
――では、これまで長くゴルフを続けてきて、この人がいなかったら今の自分はいないと思う人物はいらっしゃいますか?
尾関:家族です。家族がいなかったら絶対にプロになれていないですね。
――ゴルフを始めたのはお父様の影響ですか?
尾関:父と祖父の影響ですね。
――ゴルフ以外にしたいことはなかったのですか?
尾関:小学4年生のときにダンスをしたかったんですが、それを言ったら、怒られた記憶はあります(笑)。でもゴルフの試合も楽しかったので、試合のために必死に練習をガンバっていました。そういう面では、ゴルフから離れたいと思わなかったです。
――ゴルフを続けられているモチベーションになっていることは何ですか?
尾関:2つ言ってもいいですか?(笑)
――もちろんです!
尾関:欲張りなんです(笑)。1つは、ファンの方の応援。それが本当に力になるなって思っていて、調子が悪くてもファンがいるかぎりはガンバっていいプレーを見せたいという気持ちがあります。もう1つは、結果が悪くて悔しい思いをしても、優勝したらうれしいとわかっているので、そのためにガンバっています。試合のときはファンの方のために、練習のときは優勝したいという思いですね。
――ゴルファーとして最終的にどのようになりたいですか?
尾関:1番ほしいタイトルはメルセデスランキングの1位。それがずっと夢です。
――2024年シーズンはどう戦っていきたいですか?
尾関:クラブも決まってきているので、来年こそは、2勝目をあげたいです。あと、春は成績が悪いことが多いので開幕からしっかりガンバります!
Profile 尾関彩美悠
●おぜき・あみゆ/2003年生まれ、岡山県出身。2023年シーズンは、Tポイント×ENEOSで3位タイ、ミネベアミツミレディス4位、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで3位タイ、マスターズGCレディースで2位タイに入った。JFEスチール所属。
写真=田中宏幸
取材トーナメント=富士通レディース
2024年04月28日 09:00
「寒い時季はいいスコアが出ない……」と、あきらめないで!
体が動きにくい、真っすぐ飛ばない、を解決して好スコアを出す“冬のラウンドを楽しく回れる”レッスンをお届けしよう。 捻転差を広げる必要なし! 足や腰を固定せず体全体でスイング 捻転差を作ることよりも「腕やクラブが外れない、体の回転と同調させることが大切です」(竹田)
心得の3は「捻転差を作らない」です。寒くて体が固まっているときは、下半身を固定して上半身だけを深く回すことができません。
回転は体全体をひとつの面にして一緒に動かす“ドアスイング”でいいのです。 上半身だけを回そうとしても回りにくいので「振り足りない」と感じてしまう。
すると、それを補おうとして手を使ってオーバースイングになってしまうのはNGだ
イメージ的には、おヘソの前にもった箱を隣の人に渡すときの動作でスイング。自然な動きでスムーズに渡そうとすると、上半身だけを回したり、腕だけを動かして渡そうとはしませんよね。
ニーアクションを使うことも利点で、下半身を止めてしまう動きを防ぎ、回転のしやすさがアップするので、バックスイングも切り返しからフォローまでも箱を渡すイメージで振ってください。ここでも、テンポを落とした「ゆっくり渡す」ことを忘れずに! 箱を渡す動きと同様に、バックスイング時の右回転では左カカトを上げてもOK。
「フィニッシュに向かう左回転では、右カカトを上げるのは必須です」(竹田) クラブの運動量を上げるもGood!手首のリリースを使って打つ!
回転のしにくさをクラブの運動量で補うのも、真っすぐ遠くへ飛ばすテク。
寒くても手首はスムーズに動かせるので、リストワークを使ってクラブをリリースさせるとヘッドの加速力とボールのつかまりがアップする。これもぜひ試してみよう。
いかがでしたか? 上半身と下半身を使ったドアスイングをレッスンに取り入れてみてください!
レッスン=竹田綾人
●たけだ・あやと/1997年生まれ、奈良県出身。168cm。中央学院大ゴルフ部を経て、指導者の道を進み、22年にPGAティーチングプロ資格を取得。エースゴルフクラブ千葉、赤坂と茨城県つくば市のDIVERSE GOLFで多くのアマチュアをレッスン中。
写真=田中宏幸
協力=ジャパンゴルフスクール
2024年04月28日 08:30
プロゴルファーの松田鈴英がInstagramを更新。最新のウェア姿を披露しました。 「めちゃくちゃ可愛い」松田プロのウェア姿にファン絶賛
松田プロは「春ウエアも可愛すぎるので皆様チェック☑️してみてください」とコメントし、ゴルフウェア姿の自身の動画を公開しました。
松田プロが着用しているウェアはゴルフウェアブランドのアンパスィのもの。2018年からアンパスィとはウェア契約を結んでおり、今もなおブランドイメージにぴったりのルックスで、素敵にウェアを着こなしています。動画では最新の春ウェアから、青のアクティブニットパーカベストと白のSWING DRYジャカードスカートを着用。ニッコリとしながら小首をかしげ、何とも愛らしい松田プロの姿が公開されています。
この投稿にファンからは「めちゃくちゃ可愛いですね!」「モデルがいいから、ウェアも可愛い」「ウェアも、動きもかわいいですね」などのコメントが寄せられました。
いかがでしたか? ぜひ松田プロのツアーでの活躍をチェックしてみてくださいね!
【参考】
※reimatsuda01/Instagram
2024年04月28日 06:35
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第3日(27日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
前日から持ち越された第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われ、3月に欧州ツアーで初優勝した中島啓太(23)=フリー=が6バーディー、1ボギーの65をマークして通算11アンダーとし、首位と2打差の3位に浮上した。
2024年04月28日 06:25
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(27日、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)
3位から出た尾関彩美悠(あみゆ、20)=JFEスチール=が7バーディー、ボギーなしでツアー自己最少を1打更新する65をマーク。通算13アンダーで首位タイに浮上し、通算2勝目に王手をかけた。22日には全米女子オープンの予選会で首位通過し、初のメジャー出場権を獲得。大会前には60分3980円の格安ほぐしコースで体を整え、大会に入った。佐久間朱莉(21)=大東建託=、天本ハルカ(25)=フリー=も首位に並んだ。
強行日程の疲れを感じさせないプレーで、尾関がスイスイとスコアを伸ばした。5番で4メートルを沈めると、7番から3連続バーディー。後半も17番パー5で第3打を50センチに運び、7つ目のバーディー。自己ベスト65で首位に浮上し「ショットもパットも引き続き良かった。思った以上にスコアが出てびっくり。今日は93点です!」と白い歯を見せた。
前週のフジサンケイクラシック(静岡)は優勝争いの末、4位。最終日の21日夜に千葉県内に移動すると、22日は房総CCで36ホールを回り、首位で全米女子オープン(5月30日開幕)切符を獲得した。4日間で計90ホールを回ったが「火曜日(23日)を休養日に充てたので疲れはない」と20歳は元気ハツラツだ。
23日はショッピングなどを楽しみ、体をほぐすため、全身もみほぐしの店「りらくる」に向かった。選んだコースは60分3980円。今季906万円を稼ぎ、賞金ランク25位のプロは格安ボディーケアで、疲れを癒やした。「一年を戦うには春先に体を崩してはダメ。マッサージには頻繁に行く。『こんなに凝ってる人、初めてです。大丈夫ですか?』って言われました」と庶民派は笑って明かした。
同学年の2003年度生まれ、ダイヤモンド世代は桜井心那、神谷そら、2週連続ツアー制覇の竹田麗央ら逸材ぞろい。世代で2番目に優勝し、22年9月の住友生命レディス東海クラシック以来となる2勝目を狙う尾関は「同学年の優勝に刺激をもらっている。自分も頑張らなきゃと思う」と対抗心を燃やす。
今季2度目の最終日最終組。2週前は2位で迎えたが、77と崩れ18位に終わった。「マネジメントをしっかり立ててやりたい。最後まで精いっぱいやって、優勝できたらベスト」。愛らしい表情の奥に、勝利への闘志をのぞかせた。(岩原 正幸)
◆2003年度生まれ「ダイヤモンド世代」 ツアーメンバーは11人。昨季、初優勝を含む4勝を挙げた桜井心那を筆頭に、5人が優勝を遂げている。一番乗りは22年のメジャー、日本女子プロ選手権を制した川崎春花(2勝)。尾関、神谷そら(2勝)も優勝を手にし、前週からは竹田麗央が2週連続優勝中。世代通算11勝。
2024年04月28日 05:00
「男子ゴルフ・ISPSハンダ欧州・日本トーナメント・第3日」(27日、太平洋C御殿場C=パー70)
欧州ツアーと日本ツアーの共催大会は、日没サスペンデッドとなっていた第2Rの残りと第3Rが行われた。第3Rを19位から出た杉浦悠太(22)=フリー=は1イーグル、3バーディー、ボギーなしの65をマーク。通算10アンダーで首位と3打差の8位と、V戦線へ浮上した。通算13アンダーのケーシー・ジャービス(南アフリカ)が単独首位。2打差で中島啓太と木下稜介が日本勢最高の3位につけた。
杉浦が会心のイーグル締めで、V争いに滑り込んできた。最終18番、残り209ヤードからの第2打を3Iで2オンさせると、下りの5メートルを完璧に読み切った。「打ち出しも良かったし、思い通り。すごく明日につながる」。好感触を残して、逆転を目指す最終日を迎えることになった。
最大のピンチは、ティーショットを木の根元に打ち込んだ15番だけ。この窮地を「完璧に打てた」という左打ちでフェアウエーに出し、4メートル残ったパーパットをセーブ。前半から危なげなくスコアを積み重ねて、ボギーなしの65に「すごく良かった」とうなずいた。
今年は2月末からのアジアンツアー「ニュージーランド・オープン」で始動。オフから手応えの良さを感じていたが、いざ試合が始まるとスイングに違和感があった。国内開幕戦だった3月の東建ホームメイトカップも、調子が戻りきらずに14位。その後のオープンウイークで、しっかり修正してきた。
小学校時代から教わる奥雅次コーチに助言をもらい、大会1週間前には蟬川泰果らとともに、千葉県内で行われた日本ゴルフ協会(JGA)のプロ合宿に参加。ナショナルチームは昨年度に卒業したが、今でも学生時代と変わらずガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチらの教えを受け「今までのような大きなサポートをもらってうれしい」と感謝の笑みを浮かべる。
ナショナルチームの先代主将だった中島啓太は、3月の欧州ツアーで優勝した。同じく世界を目指す身として、大先輩の活躍には「常に先に行っている。僕もこういう試合で勝てるように」と刺激を受けている。今年は国内で賞金王を取って世界進出することを最大目標にするが、今週次第では一足飛びに世界への扉が開ける。
◆杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)2001年9月12日、愛知県出身。4歳の時に父の博倫さんに練習場へ連れられ、ゴルフを始めた。福井工大福井高2年時に日本ジュニア選手権優勝。日大4年の23年9月に下部のABEMAツアー、ダンロップ・フェニックス・チャレンジふくしまを制すると、11月のダンロップ・フェニックスでツアー史上7人目のアマチュア優勝を達成。優勝会見でプロ転向を宣言した。2023年度デイリースポーツ制定「ホワイトベア・スポーツ賞」受賞。172センチ、74キロ。
2024年04月27日 17:42
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(27日、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)
第2ラウンドが終了した。大会コース記録に並ぶ63をマークした佐久間朱莉、ともに65の尾関彩美悠(あみゆ)、天本ハルカの3人が通算13アンダーで首位に並んだ。岩井千怜(ちさと)、鶴岡果恋、木戸愛、全美貞(韓国)が2打差の11アンダー4位で続いた。
8番パー3でホールインワンを決めた青木瀬令奈が66で、10アンダーとして首位から出た蛭田みな美らと並んで8位となった。初優勝から3週連続Vの史上初の快挙に挑む竹田麗央(りお)は66で、9アンダーで首位と4打差の14位に順位を上げた。
4アンダー45位までの51人が予選を通過した。
2024年04月27日 17:40
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第3日(27日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
第3ラウンドが行われ、3月の欧州ツアーで優勝した中島啓太が6バーディー、1ボギーの65をマークし、66で回った木下稜介とともに通算11アンダーとし、首位と2打差の3位に浮上した。
2024年04月27日 15:42
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(27日、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)
初優勝から3週連続Vのツアー初の快挙に挑む竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)は25位から出て、6バーディー、ボギーなしの66をマーク。通算9アンダーに伸ばし、ホールアウトした。
竹田は前半に4バーディー。後半はパーが続いたが、終盤の16、17番で連続バーディーを奪った。「(一日を)ノーボギーで回れて良かった。後半最初はずっとパーだったので、もう少しできたかな」と振り返った。
前週のフジサンケイレディスでは兄をキャディーに起用して優勝したが、今週は昨年引退した元賞金女王、イ・ボミ(韓国)のかつての主戦キャディー・清水重憲氏とタッグを組んでいる。7番パー4、残り110ヤードからの場面では第2打を50度ウェッジで打つつもりだったという竹田に対し、清水キャディーから「ピッチングウェッジ(PW)の方がいい」とアドバイスを受けたという。その助言通りにPWでセカンドショットを放ち、2・5メートルにつけてバーディーを奪った。
第2日を終えての首位との差は後続の選手のスコア次第となるが、好位置で最終日を迎えることになりそう。「明日も伸ばし合いになると思うので、ついていけるように頑張りたい。明日次第では(3連勝を)目指せる。今日は6アンダーだったので、7アンダーを出したい」と意気込んだ。最終日(28日)は、プロゴルファーでもある母・哲子(さとこ)さんの56歳の誕生日。「いいプレーをできるように頑張りたい」と表情を引き締めた。
2024年04月27日 14:10
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(27日、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)
最終組が前半9ホールを終了した。尾関彩美悠(あみゆ)、蛭田みな美の2人が通算10アンダーの首位で並んでいる。
川崎春花、岩井千怜(ちさと)、青木瀬令奈、藤田さいき、木戸愛が1打差の9アンダー3位で続いている。
初優勝から3週連続Vの史上初の快挙に挑む竹田麗央(りお)は14ホールを終え、4つ伸ばして7アンダーの16位となっている。
トップと2打差以内に15人、3打差以内に21人がひしめく大混戦となっている。
2024年04月27日 14:02
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第3日(27日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
第3ラウンドの最終組が前半を終了した。トップタイから出たツアー未勝利の佐藤大平は、1つ伸ばして通算11アンダーとし、ソーデルベリ(スウェーデン)らと首位に並んで後半に入った。
木下稜介が10番を終えて9アンダー10位につけている。中島啓太は13番を終えて7アンダー23位。
米ツアー1勝で出場選手中世界ランクトップ(21位)のマチュー・パボン(フランス)は64、10アンダーでホールアウトした。
2024年04月27日 12:56
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(27日、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)
9位から出た青木瀬令奈(リシャール・ミル)が8番パー3(180ヤード)で自身ツアー4度目となるホールインワンを達成した。
2024年04月27日 11:25
◆米女子プロゴルフツアー JMイーグルLA選手権 第2日(26日、米カリフォルニア州・ウィルシャーCC=6258ヤード、パー71)
第2ラウンドが行われ、初日3オーバーの99位と出遅れた渋野日向子(サントリー)は3バーディー、1ボギーの69で回り、通算1オーバーの45位に浮上し、2戦連続で予選通過した。
10番から出ると、15番パー5でバーディーを先行させた。後半は5番で第2打をピン手前4メートルに運び、2つ目のバーディー。6番で1メートル強のパーパットを外し、初ボギーを喫した。7番パー3はバンカーにつかまったが、第2打をピンそばに運んでパーをセーブ。8番で第2打を2・5メートルに運んでバーディーを奪った。
ラウンド後は中継局WOWOWのインタビューに答え、「チャンスも多からず、少なからず(の一日)だった。パー5で1個しかバーディーを取れず、苦しい一日だったが、何とかボギーを1個で抑えられて良かった」と振り返った。
初日の出遅れから巻き返すのは前週のメジャー、シェブロン選手権と同じパターン。「この2日間、もう少し上位にいられたら、自分にとってもプラスになるが、スタートダッシュでつまずいた分、難しい2日目を迎えることが最近多い」と分析した。それでも「残り2日(プレーが)できるのは、自分にとっては大きなことなのでしっかり頑張ります」と上位を目指す週末へ意気込んだ。
2024年04月27日 11:25
◆米女子プロゴルフツアー JMイーグルLA選手権 第2日(26日、米カリフォルニア州・ウィルシャーCC=6258ヤード、パー71)
第2ラウンドが行われ、西郷真央(島津製作所)が3バーディー、3ボギーで連日の71で通算イーブンパーの31位で、日本勢最上位となった。
ともに99位から出た渋野日向子(サントリー)と古江彩佳(富士通)は、そろって69をマークし、1オーバーの45位で並んだ。71の畑岡奈紗(アビームコンサルティング)は2オーバーの61位で予選を通過した。
稲見萌寧(Rakuten)は71、吉田優利(エプソン)は75で、ともに5オーバーの105位となり、予選落ちした。
2024年04月27日 09:00
〝なっち先生〞こと大谷奈千代が、コーチに転身して気づいた「プロとアマチュアの考え方の違い」は、スイングの改造や強化以上にスコアアップの効果がある。
そこで「頭と心の中を変えるレッスン」を毎月掲載! 記憶に残るのはナイスショットよりもマナー!
コンペに参加したときなど、知らない人とプレーするときって緊張しますよね……。「とにかく同伴者に迷惑をかけたくないんです!」という理由から、私のもとにレッスンを受けにくる人もいらっしゃいます。その心意気と意欲はとてもいいと思いますが、ゴルフは“ミスのスポーツ〞とも呼ばれています。誰にだってプレーがうまくいかないときがあり、それが1日続いてしまう日もあるかもしれません。しかし、コースで練習したとおりにいかなくてもミスから学ぶことは多いので「勉強できた、知識が増えた」とポジティブシンキングでゴルフを楽しんでください。
それよりも、ゴルフにはナイスショットやナイススコアを出すこと以上に大切なことがあります。スポーツの世界における流儀といえば、なんといってもスポーツマンシップを守ることです。スポーツマンシップとは、一緒にプレーする相手を思いやり、ルールを守り、公正なプレーを行なうことが根本的な姿勢です。そのためには、冷静でいることが大切。タイガー・ウッズはミスショットのあと、怒りを10秒間爆発させてもいい、という自分のルールを作っています。11秒後には冷静な自分に戻るようにメンタルを切り替えているのです。
これは自分自身のためだけはでなく、同伴者に対してもメリット大です! 18ホールが終わったあとに同伴者は、あなたのミスやスコアはほとんど覚えていません。記憶に強く残っているのはプレー中の立ち振る舞いで、スポーツマンシップに則ったプレーをすれば、あなたを「清々しい好プレーヤーだ」と認定してくれます。
私も競技者のころは「タイガーと同じでは追いつけない! タイガーよりも短い5秒ルールで気持ちを切り替える!」という意識をもってトレーニングを行なっていました。このトレーニングを習慣化したことが今では日常生活でも多いに役立っています。イライラしたり不安でいることよりも冷静な態度でいると、成功のチャンスがグッとアップしますよ。
大谷奈千代
●おおたに・なちよ/1984年生まれ、兵庫県出身。05年のプロテストに合格。ステップアップツアー2勝、11年には賞金シードを獲得。現在はレッスンにやりがいを感じ、コーチに転身。アマチュアやプロの卵を精力的に指導している。