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後楽園、東京Dに美声響かせ48年目「こんなに長くやらせてもらえるなんて」巨人のレジェンド場内アナウンス担当・渡辺三保さん 野球好きの原点は大荒れの「伝統の一戦」にあり

2026年07月14日 11:00

 巨人の主催試合を支え続けているレジェンドがいる。場内アナウンス担当を務める渡辺三保さん(67)。1979年に“ウグイス嬢”の募集に申し込んで採用され、今年で48年目。東京ドームに流れる安定感のあるアナウンスは、選手のみならず来場者にも心地よく響く。結婚、出産、さらに定年もへて、この道一筋でマイクに向かう渡辺さんに話を聞いた。  ◇      ◇  東京ドームのバックネット裏上方に渡辺さんの“指定席”はある。  マイクが置かれたガラス張りの放送室から眼下に広がるグラウンドを見渡した渡辺さんは「本当にここはいい席なんです。遮るものがないし、スタンドのお客さまの反応も手に取るように分かる。こんないい席で野球を見られるなんてね」と幸せそうに話す。  試合中、放送室にいるのはひとり。スコアブックをつけながら試合の流れを追い、選手のコール、審判からの電話連絡を受けて選手交代などを告げる。プロ野球の平均試合時間は3時間強。集中力、瞬発力が求められる仕事だが「座っていると平気です。長いときは5時間くらいありますけど」と涼しい顔を見せる。  長く1軍専属でアナウンスを務めていた期間もあったが、2021年に自身の入社以来、42年ぶりに後輩3人が採用されたのを機にジャイアンツタウンやジャイアンツ球場で開催される2軍、3軍の試合も受け持つ。  「以前は球団職員としてスカウト部の仕事を兼務していたこともあって、入団発表の時などに選手と接触できたので、名前と顔を覚えられたんですけど、今は2軍、3軍の試合をやらせてもらわないと分からなくなってしまうので。背番号は変わることも多々ありますし、見えないこともあるので、顔で覚えた方が手堅いですから」。1軍から3軍まで大所帯となったチームの新戦力把握にも余念がない。  ウグイス嬢となったのは後楽園球場時代にさかのぼる。長嶋茂雄氏の監督5年目だった79年4月に新聞に掲載されていた募集記事を見つけて応募。300人超の中から合格を勝ち取り6月に入社した。  「伊東キャンプが秋に行われた年でした。江川さんが入団したのもその年ですけど、後楽園でイースタン戦に初登板した時はまだ入社してなかったです」。自身の人生のターニングポイントと同時期に、世間の大きな注目を集めて入団した江川卓氏の後楽園デビューを思い起こした。  野球に興味を持ったきっかけは、小学生時代にテレビで見た伝統の一戦だった。「いつも家ではテレビで野球中継が流れてましたが、たまたま見たのが王選手がデッドボールを受けた試合で、乱闘があって再開後、まだ騒然としている中で長嶋選手がホームランを打ったんです。そこから巨人と長嶋選手、並行して高校野球も見るようになりましたね」  球史に語り継がれる68年9月18日の甲子園での阪神−巨人戦。顔面付近への厳しい攻めに続き、王選手が頭部死球を受けたことで、2度目の乱闘騒ぎが勃発。そんな荒れた試合を鎮めたミスターの強烈な3ランが巨人、野球との出合いとなり、縁はつながっていった。  20歳での入社から今年で48年目。アナウンス担当として経験を積みながら結婚、出産という人生の節目も迎え、1年の休職期間を経て復職した。  「当時は結婚退職が当たり前の時代でした。子どもを産んでも仕事を続けられたのは、山中さんをはじめ、協力していただいた職場の方、保育園や学童クラブの先生方、そして家族の協力があってこそなんです」  自身の2年先輩のウグイス嬢で2021年に引退するまで42年間、苦楽をともにした山中美和子さんをはじめとする周囲への感謝を口にした。  18年に定年を迎えて以降は巨人と業務契約を結んでアナウンス業を続けている。  「こんなに長くやらせてもらえるなんて想像もしてなかったです」  自身の歩んできた道を渡辺さんは振り返った。 (デイリースポーツ・若林みどり)  ◆渡辺三保(わたなべ・みほ)1958年10月1日生まれ、67歳。東京都出身。79年に巨人に入社し庶務部(現総務人事部)などを経て2004年からはスカウト部に在籍。入社から04年までは1、2軍のアナウンスを務め、05年からは1軍専属となった。18年の定年退職後、19年からは契約で業務に従事し22年からは2軍、3軍戦も担当する。

  • 野球
  • 広島商が大勝で4回戦進出 尾道に14安打12点 次戦は広島新庄を撃破の尾道商と対戦

    2026年07月15日 15:47
     「高校野球広島大会3回戦、広島商12−2尾道」(15日、ぶんちゃんしまなみ球場)  広島商が終盤の集中打で尾道を突き放し、4回戦に進出した。  2−2の四回2死で、平岡凛太郎外野手(3年)の、右中間へのソロ本塁打で勝ち越しに成功。その後は、七回に打者8人の猛攻で4得点し、九回も4点を加点した。14安打12点での勝利に、荒谷忠勝監督は「やっぱり尾道さん。良い緊張感の中で、試合ができました」と振り返った。  投手陣は、小池遼太郎投手(3年)が5回2失点、六回から登板した颪柴寛太投手(2年)が4回無失点と好投した。  4回戦は19日にバルコムBMW野球で、広島新庄を破った尾道商と対戦する。

  • センバツ優勝の大阪桐蔭が五回コールド発進 おかわりジュニアが一挙11得点の口火打

    2026年07月15日 15:46
     「高校野球大阪大会2回戦、汎愛0−16大阪桐蔭」(15日、GOSANDO南港野球場)  今年のセンバツで優勝した大阪桐蔭が夏初戦に臨み、五回コールド勝ちを収めた。初回は 死一、三塁の好機をつくるも、先制はならず。しかし二回に打線が爆発した。西武・中村剛也内野手(42)の長男、勇斗内野手(2年)が左中間への二塁打を放つと、連打で好機を拡大。背番号20の宮崎球児外野手(2年)が2点適時右前打を放ち、先制に成功した。  すると打線は勢いづき、この回打者一巡、9安打の猛攻で一挙11得点と突き放した。四回にも5得点した。  大阪桐蔭はセンバツ優勝投手の川本晴大投手(2年)が故障により登録外となっている中、先発の小川蒼介投手(3年)は3回1安打無失点。2番手の小泉凛太郎投手(3年)は1回1安打無失点、五回に登板した石原慶人投手(3年)も無失点で締めた。

  • 球宴で三角関係勃発? 山本由伸は「嫉妬してる」…元ド軍26歳が告白した“お気に入り変更”

    2026年07月15日 15:30
    バルガスが由伸、村上の関係を告白「僕のことが好きじゃないと思うな」  ホワイトソックスのミゲル・バルガス内野手が14日(日本時間15日)、ドジャースの山本由伸投手への挨拶を巡る村上宗隆内野手との微笑ましいやり取りを明かした。  事の発端は、試合前の選手紹介時に村上から「由伸さんに挨拶しろ」と促されたこと。2024年途中まで山本とチームメートだった26歳のバルガスだが、現在の関係性について問われると、ニヤリと笑ってジョークを飛ばした。 「どうしてそうなったのかな? 以前は彼(山本)の方からわざわざ僕のところに来て挨拶してくれたこともあったんだ。でも、もう彼は僕のことが好きじゃないと思うな。最近の僕のお気に入りは『ムネ』だからね。彼はちょっと嫉妬してるんじゃないかな(笑)」  バルガスが親しみを込めて「ムネ」と呼ぶのは、今や大親友となったチームメートの村上。ドジャース在籍時は仲が良かったという山本に対して、「そう、以前はね! でも今は違う(笑)。今はムネが僕の友だちだから」と、茶目っ気たっぷりに“三角関係”をアピールして報道陣を笑わせた。  初出場となったオールスターでは3回、死球を受けたカミネロの代走として途中出場。3-0で迎えた8回にダメ押しの1号ソロを左翼席へ打ち込んだ。ア・リーグの勝利後は、村上といつものように喜びを分かち合う姿も見られた。その時の会話について、バルガスは「『よし、これで数日間は休めるぞ。その後はまた仕事(レギュラーシーズン)に戻らなきゃな』って話していたよ」と舞台裏を明かした。  自身初となる球宴の舞台を終え、「本当に信じられない。この瞬間を表現する言葉が見つからない。ここに家族も来ていて、一緒にこの瞬間を共有できた。言葉にならないよ、本当に最高だね」と、興奮冷めやらぬ様子で家族と掴んだ夢の舞台を振り返っていた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

  • 日本ハム・田宮に痛恨アクシデント バント試みた左手指に151キロ直撃 苦悶の表情 新庄監督「×」マーク出し負傷交代 球場どよめき

    2026年07月15日 15:13
     「日本ハム−ソフトバンク」(15日、エスコンフィールド)  日本ハム・田宮をアクシデントが襲った。

  • ソフトバンクにアクシデント続出 海野はファウルチップが左膝上を直撃でもん絶、スチュワート・ジュニアも打球が左足に・・・ともに大事には至らずグラウンドに戻る

    2026年07月15日 14:13
     「日本ハム−ソフトバンク」(15日、エスコンフィールド)  三回の守備でソフトバンクにアクシデントが続いた。  最初に捕手の水野に、日本ハム・万波のファウルチップが左膝上付近を直撃。激痛に顔をゆがめ、その場に倒れ込んだ。  駆け寄ったトレーナーが状態を確認し、細川バッテリーコーチの肩を借りてベンチの奥へ。手当てを終えて駆け足で守備に戻ると、客席からは温かい拍手が起こった。  直後には先発のスチュワート・ジュニアにもアクシデント。水野の強烈な打球が避けようとした左足に上がり、一度治療のためベンチに。その後、再びマウンドに上がって投球を再開した。

  • 村上が言い放った「うるせえ」 “弱小”扱いに即反論…世間の評価に明かした本音

    2026年07月15日 13:39
    直近3年連続100敗のチームは前半戦をア・リーグ中地区首位で終えた  ホワイトソックスの村上宗隆内野手が、メディアの“格下”扱いに対して、同僚らの思いとともに本音を語った。14日(日本時間15日)、オールスターゲーム前に行われたレッドカーペットショーの会場で米メディアの取材に対応。地区首位を走るチームに与えられていた低評価に対し、赤裸々な言葉を発する姿が報じられた。  村上は米ポッドキャスト番組「ファウル・テリトリー」のレポーターから取材を受けた。後半戦の意気込みを問われると、「チームもいい状態ですし、優勝目指して頑張りたいなと思います」と力強く語った。さらに前日の本塁打競争の経験についても「すごくいい経験になりましたし、楽しかったです」と充実した表情で振り返った。  現在、チームはア・リーグ中地区首位を走っている。ただ、直近3年間はシーズン100敗を喫し低迷が続いていたため、開幕前の評判は高くなかった。しかし、周囲の予想を大きく覆す躍進を見せているからこそ、主砲としてチームを牽引する村上の言葉には、並々ならぬプライドが込められていた。  レポーターから勝ち目がないチームという意見がある中での現在の成績について問われると、表情を引き締めた。「僕たちは記者の方たちの意見なんか気にしてないですし、勝つ集団なので、うるせえと思ってます」。低評価を吹き飛ばすように、力強く本音を吐露した。周囲の雑音を結果で黙らせるべく、後半戦も躍動していけるだろうか。(Full-Count編集部)

  • 春王者の履正社が盤石発進 2安打完封の五回コールド勝ち

    2026年07月15日 13:35
     「高校野球大阪大会2回戦、履正社10−0千里青雲」(15日、GOSANDO南港野球場)  春の県大会王者・履正社が夏初戦を戦い、五回コールド勝ちと盤石のスターを切った。  初回に、祖父に中日でプレーした辻哲也さん、父に西武の辻竜太郎2軍野手チーフコーチを持つ、主将の辻竜乃介内野手(3年)が先制の適時打を放った。二回にも1点を追加すると、三回は2盗塁と足も絡めながら一挙5得点した。四回も勢いは止まらず3点を追加し10−0に。  先発の木村颯投手(3年)は3回1安打無失点。四回から登板した2番手・上山篤慶投手(2年)は三者凡退に抑え、3番手・加賀田蒼介投手(3年)も無失点で締めた。

  • 村上宗隆、“大物スター”と抱擁も「知らなかった」 試合後に明かした感謝「すごく光栄」

    2026年07月15日 12:47
    試合前にケビン・デュラントと対面  ホワイトソックス・村上宗隆内野手は14日(日本時間15日)、フィラデルフィアで開催されたオールスター戦に出場。

  • 96回目のオールスターゲームはア・リーグが勝利 11投手で15K完封リレー 先制打のベリンジャーがMVP獲得

    2026年07月15日 12:26
    ● ナショナル・リーグ 0−4 アメリカン・リーグ ○ <現地時間7月14日 シチズンズ・バンク・パーク>  現地時間14日、フィラデルフィア・フィリーズの本拠地シチズンズ・バンク・パークでオールスターゲームが開催。96回目の球宴はア・リーグが2年ぶりの勝利を収めた。  ア・リーグは初回に二死満塁の好機を作り、6番コディ・ベリンジャー、7番ベン・ライスのヤンキースコンビによる連続タイムリー。ナ・リーグのクリストファー・サンチェス(フィリーズ)は本拠地開催で栄えある先発投手を任されたが、1回3失点で降板となった。  ア・リーグは先発右腕ディラン・シース(ブルージェイズ)が3三振を奪うなど、3投手が序盤3イニングを無安打リレー。その後は両軍による投手戦が展開され、5回にはフォスター・グリフィン(ナショナルズ)、ニック・マルティネス(レイズ)の元NPB助っ人がそれぞれ球宴初登板を果たし、三者凡退に抑えた。  8回表、4番ミゲル・バルガス(ホワイトソックス)が回跨ぎのジャスティン・ロブレスキ(ドジャース)を捉え、左翼2階席へダメ押しのソロ本塁打。投げては11投手の継投でナ・リーグ打線を3被安打、15奪三振に捻じ伏せ、通算49度目の勝利を飾った。  ホワイトソックスの村上宗隆は7回裏の守備から途中出場し、9回表の初打席ではパドレスの守護神メイソン・ミラーに対して空振り三振。日本人内野手として史上初の球宴出場を果たしたが、初安打はお預けとなった。

  • 村上宗隆、初球宴は「運が悪かった」 最強守護神と対戦…快音残せずも「良い経験になった」

    2026年07月15日 12:19
    村上がオールスターに出場  ホワイトソックス・村上宗隆内野手は14日(日本時間15日)、フィラデルフィアで開催されたオールスター戦に出場。9回に初打席に立ったが三振に終わった。試合後、TV取材に対応した村上は「運が悪かった」とミラーとの対戦を振り返った。  4-0で迎えた9回、村上が待望の打席を迎えた。マウンドには球界最強守護神のメイソン・ミラー投手(パドレス)。全球フォーシームの力勝負のまえに空振り三振に倒れた。結果は残せなかったが「初めて対戦した。ああいう球を見ることができて良い経験になりました」と前を向いた。  村上はスタメン入りは逃したが、7回の守備から出場。ウィルソン・コントレラス内野手(レッドソックス)に変わり、一塁守備についた。9回先頭で初打席を迎えたが空振り三振。期待された一発を放つことができなかったが、メジャー1年目で経験した大舞台の余韻に浸っていた。(Full-Count編集部)

  • トラウト「一生の宝物だ」 地元開催の球宴に感慨…フィリーズファンの大歓声に「大きな意味がある」

    2026年07月15日 12:09
    「地元に戻り、温かく迎え入れてもらったことは本当に特別な経験」  エンゼルスのマイク・トラウト外野手が14日(日本時間15日)、フィラデルフィアで行われたオールスター戦にア・リーグの「1番・中堅」で先発出場したが、3打数無安打に終わった。途中交代後に報道陣の取材に応じ、「地元に戻り、温かく迎え入れてもらったことは本当に特別な経験。間違いなく(自身の球歴で)上位に入る」と、故郷に近いフィラデルフィアでの祭典を感慨深げに振り返った。  34歳のトラウトはニュージャージー州ミルビル出身。かつて高校時代にこの球場で行われた大会「カーペンター・カップ」に出場した経験もあり、「ここに来る度にいろんなことを思い出す。まさに原点だ」と目を細めた。フィリーズファンからの大歓声での歓迎には「彼らが相手選手に普段どういう反応をするか知っているだけに、今回の歓迎は本当に大きな意味がある」と感謝を口にした。  球界を代表するスーパースターも、今や球宴で同僚となる若手選手たちから憧れの存在だ。「何かを成し遂げてこられたんだなと感じる。自分も子どもの頃はチェイス・アトリー(元フィリーズなど)らの姿を追いかけ、全力でプレーすることを心がけてきた」と語り、「いつが最後の試合になるかは誰にもわからない。ユニホームを着てプレーできることを、決して当たり前だとは思わないようにしている」と、野球への真摯な思いを新たにした。  今回は長男をはじめとする家族も現地に同行し、グラウンドでの特別な時間を共有した。「家族にとって一生の宝物になる思い出ができた。たくさん写真も撮ったよ」と父親としての柔らかな表情も見せた。「ニューヨークなど過去の球宴も特別だったが、今回は僕の地元にものすごく近い場所での開催。本当に心に響くものがあった」と、故郷での夢の祭典に大満足の様子だった。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

  • ホワイトソックス・村上宗隆、オールスター初打席は空振り三振 パドレス守護神ミラーが100マイル超え4連投

    2026年07月15日 12:06
     シカゴ・ホワイトソックスの村上宗隆内野手(26)が現地時間14日、フィラデルフィア・フィリーズの本拠地シチズンズ・バンク・パークにて行われたオールスターゲームに途中出場した。

  • 「4番、ファースト王」に感激したデビュー戦 新人・原辰徳の初サードを告げた際に湧き上がった大歓声…この道48年、巨人のレジェンド場内アナウンス担当・渡辺三保さん

    2026年07月15日 12:00
     巨人の場内アナウンスを担当する渡辺三保さん(67)は、ウグイス嬢となって今年で48年目になる。長嶋茂雄監督時代の1979年に入社し、多摩川グラウンドでのデビュー戦をへて、80年には後楽園球場で1軍デビュー。胸の高鳴りを抑えながら「4番、ファースト、王」をコールした。その年のオフ、巨人は長嶋監督の解任、王貞治選手の引退と激震に見舞われた。    ◇   ◇  今では信じられないような環境の中で、アナウンスを担当していた。  79年6月に巨人に入社した渡辺さんは、研修などを受けて、多摩川グラウンドでの秋の教育リーグでデビューした。  「寒かったです」  河川敷にあったグラウンドに放送室はない。バックネット裏に金属製のテーブルが置かれ、スコア付けをする新人選手らと並んで、手持ちマイクで選手の名前をコールした。強風の日には土ぼこりがお弁当の上や髪の毛にふりかけのように降ってきた。  冷え込んだある日、屋外ならではの驚きのハプニングもあった。  「グラウンドキーパーの方が、一斗缶のようなものに火をおこしてくれて足もとに置いてくれてたんですが、何か熱いなって思いながらしゃべっていたら、ジーンズに火が燃え移っていて」  幸い近くに水があり、慌てて足を突っ込み事なきを得たという。  一方、後楽園球場の放送室は快適だったという。「放送室はグラウンドレベルで、ベンチのすぐ横にあったので、ガラス越しにベンチの盛り上がってる様子なんかがよく見えましたね。放送室だけクーラーが効いてたから、チームの方や記者の方がよく涼みにみえてました」  当時の長嶋監督も涼を取りにしばしばやって来たが「長嶋監督の現役時代からの大ファンだったので、話しかけられても緊張しちゃって会話なんかできなかったです。今、考えたらもったいないんですけど」と苦笑する。  80年のゴールデンウイーク明け。2軍の九州遠征で経験を積んだ渡辺さんは、後楽園での1軍戦を初めて担当する。  「緊張よりワクワクがありました。『4番、ファースト、王』ってアナウンスした時は本当に夢みたいで感激しました」  6月2日のヤクルト戦で堀内恒夫投手の200勝達成をアナウンスしたことも印象深いという。  「今は台本がありますが、当時は全部自分たちで試合中のアナウンスを考えてしゃべっていました。それで、堀内選手さんの200勝のアナウンスを入れたんですけど、帰り道に、もっとああ言えばよかったとか思いながら歩いてたら、地下鉄の階段を下りてぬれない所にいってるのに、傘をさしたままブツブツ言ってて恥ずかしかったですね」  その年のオフ、巨人は激震に見舞われた。10月21日に長嶋監督解任のニュースが列島を駆け巡り、11月23日のファン感謝デーではV9時代を支えた王選手、高田選手が引退。一つの時代の終焉だった。  藤田元司氏を新監督に迎えた81年5月4日の阪神戦では巨人の新時代への転換となるアナウンスを行った。  巨人の攻撃中、一塁走者の中畑清選手が、次打者の原辰徳選手の三ゴロで二塁に滑り込んだ際に、二塁の岡田彰布選手と交錯して負傷交代。空いた三塁に、二塁を守っていたドラフト1位ルーキーの原選手が初めて就くことになったのだ。  「『セカンドの原がサード、3番・サード、原』って言った時の大歓声はすごかったんです。中畑選手も三塁で頑張られてたんですけど、原選手は高校時代からスターで、やっぱりサードをやってもらいたいというファンの方の思いがあったんでしょうね」  球場全体から湧き上がった大歓声はこれまで味わったことがないものだった。  のちに藤田監督のインタビュー記事を読む機会があった。「あのアナウンスがあった時の歓声はすごかったって、おっしゃってるのを拝見して、やっぱりそうだよな、あの時の歓声は特別だったなって思いましたね」  その一戦を機に「サード原」は定位置となり、復帰した中畑選手はコンバートされた一塁で活躍した。新時代到来を告げたアナウンスは渡辺さんにとっても特別な一戦として刻まれている。 (デイリースポーツ・若林みどり)  ◆渡辺三保(わたなべ・みほ)1958年10月1日生まれ。東京都出身。79年に巨人に入社し庶務部(現総務人事部)などを経て2004年からはスカウト部に在籍。入社から04年までは1、2軍のアナウンスを務め、05年からは1軍専属となった。18年の定年退職後、19年からは契約で業務に従事し22年からは2軍、3軍戦も担当する。

  • 村上宗隆、球宴初打席は三振 最強守護神ミラーに完敗…HRダービー→レッドカーペット参加と“大忙し”

    2026年07月15日 11:59
    バクストンの代役として初のオールスターに出場  ホワイトソックス・村上宗隆内野手は14日(日本時間15日)、フィラデルフィアで開催されたオールスター戦の9回、球宴初打席に立った。場内から熱い視線を集めたが、三振に倒れた。  4-0で迎えた9回先頭、球界最強守護神の呼び声高いメイソン・ミラー投手(パドレス)と対戦した。100.3マイル(約161.3キロ)のフォーシームにバットが空を切った。2球目も空振り、3球目は高めに浮いた直球を見送った。カウント1-2からの4球目、101.7マイル(約163.6キロ)のフォーシームに対応できず三振に打ち取れれた。  村上は昨オフに2年3400万ドル(約55億2000万円)でヤクルトからホワイトソックスに移籍。開幕から3試合連続本塁打を放つなど、3・4月に12本のアーチを描き、日本人最長タイ&球団タイ記録となる5試合連発も記録した。5月は8本塁打&OPS.937の活躍でア・リーグ月間最優秀新人賞も手にした。  リーグ最速で20本塁打の大台に到達したものの、5月29日(同30日)のタイガース戦で二ゴロの間に一塁まで全力疾走した後に右足を負傷。翌日に右太腿裏の肉離れで負傷者リスト(IL)入りした。その後、7月10日(同11日)に42日ぶりのメジャー復帰を果たすと、バイロン・バクストン外野手(ツインズ)の代役としてオールスターに出場することが発表された。  前半戦は60試合に出場して打率.232(211打数49安打)、20本塁打42打点、出塁率.374、OPS.911、1盗塁をマークした。過去数年にわたって低迷が続いていたホワイトソックスを牽引する活躍を見せている。  また、オールスター戦の前日には、恒例行事となったホームランダービーにも参加した。2021年の大谷翔平投手(当時エンゼルス)以来、日本人2人目の選出となり期待が高まったが、20スイングで9本塁打に終わり、1本差で準決勝進出を逃した。  この日は試合前に行われたレッドカーペットに白のジャケットとダメージジーンズを合わせて登場。また、試合中にはTBSが中継する「MLBオールスターゲーム2026」で解説を務めた松井秀喜氏と電話でやり取りする場面も。松井氏から「直訴してでも出てください」と力強く背中を押されていた。山本由伸投手(ドジャース)からは、ホームランを期待する“激励”が送られた。(Full-Count編集部)

  • 村上宗隆、球宴デビュー 7回の守備から登場…HRダービー→レッドカーペット参加と“大忙し”

    2026年07月15日 11:27
    バクストンの代役として初のオールスターに出場  ホワイトソックス・村上宗隆内野手は14日(日本時間15日)、フィラデルフィアで開催されたオールスター戦に7回の守備から登場した。  村上は昨オフに2年3400万ドル(約55億2000万円)でヤクルトからホワイトソックスに移籍。開幕から3試合連続本塁打を放つなど、3・4月に12本のアーチを描き、日本人最長タイ&球団タイ記録となる5試合連発も記録した。5月は8本塁打&OPS.937の活躍でア・リーグ月間最優秀新人賞も手にした。  リーグ最速で20本塁打の大台に到達したものの、5月29日(同30日)のタイガース戦で二ゴロの間に一塁まで全力疾走した後に右足を負傷。翌日に右太腿裏の肉離れで負傷者リスト(IL)入りした。その後、7月10日(同11日)に42日ぶりのメジャー復帰を果たすと、バイロン・バクストン外野手(ツインズ)の代役としてオールスターに出場することが発表された。  前半戦は60試合に出場して打率.232(211打数49安打)、20本塁打42打点、出塁率.374、OPS.911、1盗塁をマークした。過去数年にわたって低迷が続いていたホワイトソックスを牽引する活躍を見せている。  また、オールスター戦の前日には、恒例行事となったホームランダービーにも参加した。2021年の大谷翔平投手(当時エンゼルス)以来、日本人2人目の選出となり期待が高まったが、20スイングで9本塁打に終わり、1本差で準決勝進出を逃した。  この日は試合前に行われたレッドカーペットに白のジャケットとダメージジーンズを合わせて登場。ファンの声援に応え、サインを書く場面があった。試合中にはTBSが中継する「MLBオールスターゲーム2026」で解説を務めた松井秀喜氏と電話でやり取りする場面も。松井氏から「直訴してでも出てください」と力強く背中を押されていた。(Full-Count編集部)