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2026年04月12日 16:28
4月9日、私はロンドンのセルハースト・パークで開催されたカンファレンスリーグの準々決勝・第1レグ、クリスタル・パレス対フィオレンティーナを取材した。 パレスは今季ここまで、浮き沈みの激しいシーズンを送ってきた。開幕当初は好調なスタートを切ったものの、12月中旬から1月末にかけては公式戦で1勝も挙げられなかった。しかし現在は調子を取り戻しており、直近4試合で負けなし。カンファレンスリーグでも直近6試合無敗だ。 困難に直面した原因はエベレチ・エゼやマーク・ゲイといった主力選手の相次ぐ退団に起因している。また鎌田大地が怪我で離脱していたことも大きかっただろう。この日本代表MFは加入2季目を迎えた今季、チームにおいて最も影響力のある1人へと成長した。 そんな鎌田が今回のフィオレンティーナ戦でも躍動した。1−0で迎えた31分、敵陣中央でボールを受けると、エリア内のダニエル・ムニョスに浮き球のパスを供給。これをムニョスがダイレクトで折り返し、ジャン=フィリップ・マテタがシュート。相手GKに阻まれるも、こぼれ球をタイリック・ミッチェルが押し込む。 さらに90分には、右サイドからの正確なクロスでイスマイラ・サールのヘディング弾をアシストしてみせた。 2点に絡んだ鎌田は際立つ存在感を放った。何より印象的だったのは、その立ち位置と関わり方だ。常にボールの近くに顔を出し、味方との距離感を保ちながらテンポを作る。多くの攻撃が彼を経由して展開されていた。 鎌田は今季限りでパレスとの契約が満了となり、退団が有力視されている。この日のパフォーマンスを見れば、多くのクラブが獲得を狙うだろう。彼がチームを去ればパレスにとっては痛手となる一方で、鎌田にとっては新たなステージへの扉が開かれる。今後の動向からも目が離せない。 著者プロフィール スティーブ・マッケンジー(Steve Mackenzie)/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。 【画像】イングランドに初勝利の日本は何位? 最新FIFAランク20傑を一挙紹介!王国がトップ5から転落、8年ぶりに首位を奪取したのは…
2026年04月12日 20:36
ワールドカップ(W杯)3大会連続の予選敗退という崖っぷちへイタリアを突き落とした要因は多岐にわたる。政治、行政、そしてスポーツにおける果てしない失態の連鎖。そのすべては、ピッチ上のわずか一瞬の出来事に凝縮された。
ゼニツァで行われたボスニア・ヘルツェゴビナとのプレーオフ決勝。前半41分だった。デミロビッチがセンターサークル付近で頭で跳ね返したボールは、そのままイタリア守備陣の背後へと送られた。ドンナルンマの守るゴールまで40メートル。走り出すメミッチ。反応すべきは、守備陣のリーダー格であり、イタリアが過去10年に輩出したCBの旗手的存在、アレッサンドロ・バストーニだった。
26歳。フットボーラーとして円熟期にあるはずだが、カテナチオの伝統を築いた伝説的マークの達人たちが備えていた、あの不可欠なアグレッシブさを発揮することはできなかった。ブルニチ、カンナバーロ、あるいはコスタクルタ、バレージ、ベルゴミ、ジェンティーレ、キエッリーニ。難攻不落を誇った先人たちの系譜とは裏腹に、バストーニは一歩遅れた。
クレマン・トゥルパン主審がレッドカードを提示した瞬間、イタリア国民は悟った。鉄壁を誇った守備の伝統が、すでに終焉を迎えていたことを。アッズーリはボスニアの攻撃に対し、あまりに無防備だった。
かつての名将ファビオ・カペッロは、プレーオフ準決勝で北アイルランドに勝利し(2−0)、歓喜に沸く国民に対し、すでに警告を発していた。
「北アイルランドには失礼だが、バストーニを評価するにはもっと厳しいテストが必要だ。確かなのは、いま現在直面している歴史的局面において、イタリアに対人守備のスペシャリストは存在しないということだ」
この3度目の凋落を予見していた預言者がいるとすれば、それはカペッロをおいて他にいない。チャンピオンズリーグ(CL)ノックアウトフェーズ・プレーオフ第1レグでイタリア勢がガラタサライ(5−2ユベントス)、ドルトムント(2−0アタランタ)、ボデ/グリムト(3−1インテル)を相手に揃って惨敗を喫した際、彼は『La Gazzetta dello Sport』紙にマニフェストを掲載した。「3試合で10ゴールも奪われたのには理由がある」とカペッロは切り出し、こう指摘する。
「これは、我々が近年蒔いてきた種の結果だ。かつてイタリアは唯一無二のディフェンダーを輩出していた。だが昨今の育成現場では、足元の技術ばかりを求め、守り方を知らない選手を生み出している。集中力が欠如し、形だけのポジショニングに終始してマークを外してしまう。スピードと技術を兼ね備えたアタッカーに対し、翻弄されっぱなしだ。過ちは育成の原点にまで遡る。子供たちはドリブルを禁じられ、創造性は抹消され、スピードの向上を無視した戦術練習ばかりを押し付けられている。クラブのレベルは、そのまま代表チームの鏡となるのだ」
惨劇は予兆されていた。2006年ドイツW杯で4度目の世界一を成し遂げ、アンドレア・ピルロが「No Pirlo No Party」と刻まれたTシャツで祝宴に現れたあの夜以降、不吉な予感は絶えなかった。稀代のマエストロであるピルロの衰退とともに、アッズーリは奈落へと突き進んだ。2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会はいずれもグループリーグ敗退。そしてピルロがナショナルチームを去った後、2018年ロシア大会、2022年カタール大会に続いて、2026年北中米大会の出場権さえ逃した。
暗いトンネルの中で唯一放たれた一筋の光は、パンデミックという例外的な条件下で行われたEURO2020(2021年開催)の制覇だった。だが、そのチームの最大の戦略家が、ブラジルからの帰化選手であり、地元メディアから正当な評価を受けていなかったジョルジーニョであった事実は、皮肉というほかない。
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2026年04月12日 20:30
[J1百年構想リーグEAST第10節]川崎 0−2 鹿島/4月12日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
首位の鹿島に川崎がホームで挑んだ一戦は、川崎の元指揮官の鬼木達監督が改めて鹿島のベンチに立った試合とあって、注目された。
半年の短期決戦である百年構想リーグは前節に半分の9試合を消化したが、試合前の両チームの勝点差は9。優勝を目標に掲げる川崎にとっては絶対に負けられない一戦であったが、前半は終始、鹿島を攻め立てるも、ゴールを奪えず。
一方後半はカウンターから伊藤達哉がPKを献上し、53分に先制を許すと、64分にはセットプレーの流れから失点。苦しい黒星を突き付けられた。
これで残り8試合で鹿島との勝点差は12。川崎は横浜とともにEASTグループでワーストの失点数を喫しており(10試合で18失点)、逆転優勝はかなり厳しい状況となった(鹿島とは得失点で17差)。
「大変残念な結果になりました。どのゲームもそうですが先制点を取れれば変わったゲーム。そういう風に思えるゲームだっただけに、ただ、トータル、点差だけでなく、内容のところでも、いろんな場面で鹿島さんが上回った。我々はそれを上回ることができなかった。そう感じました」
試合後、悔しそうに振り返ったのは川崎の長谷部茂利監督だ。
長谷部監督が指摘したのは決定力の差である。
「前回の対戦で、決定力の差で負けたという認識を共有したなかで、ハーフタイムにも確認しましたし、ただ、決定力はすぐには上がらないし、なかなか皆さんご存じの通り、一番難しいプレーです。点数を取るのは。そこの差が出たかなと思います。ある意味、プレーそのものは良いプレーが多かったと思いますが、点数を取る競技なので、点数を防ぐ、取られない競技なので、そこが足りない。もろにそれが足りないという結果だと思います。内容そのものの数字だったり、印象であったりは大事だと思いますが、今日のところは決定力の差が、これがイコール、実力じゃないかなという話を選手にもしました」
さらに指揮官はこうも続けた。
「目指しているのは無失点での複数得点なので、複数得点どころか、1点も取れない自分たちの決定力のなさ。被決定力、自分たちが失点をしてしまう、しかも複数失点をしている。両方とも大変まずい結果ですね」
前半は悪くない内容にも見えたが、点を取り切れなかっただけに、選手たちに発破をかけたという。
「ハーフタイムにも選手に伝えましたが、多くの修正点があるなかで、自分たちは結局何をしたいんだ。点数を取りたい。点数を取れない。そこだよという話をしました。少し、強い口調で選手に伝えて、それが大事だと伝えましたが、伝え方が悪かったのか、甘いのか、点を取ることはできませんでした」
昨季からの長谷部体制では従来の攻撃力に、守備力を強化する狙いもあったが、なかなか奏功していないのが現状だ。
一方で鹿島戦は4−4ー2の相手に対し、4−2−3ー1で、鹿島の2ボランチが川崎の中盤のトライアングル(トップ下の脇坂泰斗、ボランチの山本悠樹、橘田健人)を見る形も増え、川崎の3人は柔軟にパスを回しながら前進した。
そのリズムは良好で、このトライアングルが良い収穫にも映ったが、今後も再現性を保てるかが大きなポイントになる。
キャプテンの脇坂泰斗は「勝点的な話をすると、苦しい点差になってしまいましたし、でも諦めることなく“3”を積み続けることが最優先かなと思います」と前を向く。
ここからの8試合、川崎はどう戦うのか。まずはクラブとして指針をしっかり定めることが大事になる。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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2026年04月12日 20:20
ブレントフォードに所属するブラジル代表FWイゴール・チアゴが、11日に行われたエヴァートン戦で2ゴール記録。今シーズンのリーグ戦の得点数を「21」に伸ばし、プレミアリーグ史上初めて、ブラジル人で20ゴール以上を達成した。
イゴール・チアゴは、11日に行われたプレミアリーグ第32節エヴァートン戦で先発出場を果たすと、3分にPKを沈め、リーグ戦20ゴール目をマーク。さらに76分には、マイケル・カヨーデのシュートが体に当たってコースが変わる形でネットを揺らし、この日2点目を記録した。試合こそ終盤に追いつかれたものの、イゴール・チアゴは2ゴールを決める活躍を披露していた。
なお、ゴール数『20』の大台に乗せたイゴール・チアゴだが、同選手はプレミアリーグにおけるブラジル人選手の1シーズンにおける得点記録を更新中。これまでは、2017−18シーズンのロベルト・フィルミーノ(当時リヴァプール所属)、2022−23シーズンのガブリエウ・マルティネッリ(アーセナル)、2024−25シーズンのマテウス・クーニャ(当時ウルヴァーハンプトン所属)の15ゴールが最多記録だったが、その記録を塗り替えている。
現在24歳のイゴール・チアゴは、2024年夏にクラブ・ブルッヘからブレントフォードへ完全移籍で加入。プレミア参戦初年度の昨シーズンは、負傷に苦しみ8試合ノーゴールに終わったが、今シーズンは覚醒。ここまでリーグ戦32試合出場で21ゴール1アシストを記録し、先月にはブラジル代表デビューを飾り、デビュー2戦目には代表初ゴールも挙げた。
今季すでに2度のプレミアリーグ月間MVPにも輝き、得点ランキングトップを走るマンチェスター・シティ所属のノルウェー代表FWアーリング・ハーランドを1ゴール差で追走するイゴール・チアゴ。6月に行われるFIFAワールドカップ2026のメンバー入りへ向けて、イングランドの地で猛アピールを続ける。
2026年04月12日 20:05
2026W杯グループステージ初戦で日本代表が対戦するオランダ代表は優勝を狙えるチームなのだろうか。
2026年04月12日 19:59
「ああいう失点が勝てないチームの典型」
浦和レッズが陥っている問題を、柴戸海は端的に言い表した。
2026年4月12日の東京ヴェルディ戦、浦和は46分に素晴らしいカウンターから先制しながらも70分過ぎに与えたPKで失点。結果、1−1で突入したPK戦で敗れて5連敗となった。
この日の浦和は決して悪い出来ではなかった。試合序盤からボールを握る時間帯が多く、最高の崩しからリードを奪った。その後もゲームをコントロールしたが、それでも白星を掴めない。
悪くないけど勝てない──。これは、柴戸の言葉を借りれば「ハマってはいけないシチュエーション」。実際、10試合を消化したJ1百年構想リーグで6位と低迷しており、肝心の結果が出ていないのだ。
東京V戦に限れば、勝てなかった一因は「2点目を取れなかったこと」(渡邊凌磨)。
「2点目をどう奪うの? 1点リードした時の戦い方、引くのか、攻めるのか。僕は攻めに行きたかったし、そういう戦い方の部分。今日もチャンスがなかったわけではないし、そこを決め切るとか、そういうところです」
我慢の時なのか、変革が必要なのか。来たる26/27シーズンに向け、浦和はひとつターニングポイントを迎えているかもしれない。そんなことを感じさせる東京V戦でもあった。
構成●サッカーダイジェストWEB編集部
【記事】「今だったらもっと化け物に」──森保ジャパンでも共存可能? 中田英寿という“終わらない夢”
2026年04月12日 19:43
ウクライナの名門シャフタール・ドネツクでは多くのブラジル人選手がプレイしてきており、有名なところではチェルシーにステップアップしたFWウィリアン、マンチェスター・シティへ向かったMFフェルナンジーニョがいる。
その伝統は今も続いており、飛躍を目指す若手ブラジル人選手は今のチームにもいる。9日にはUEFAカンファレンスリーグ準々決勝1stレグでAZと対戦して3-0で勝利を収めたが、このゲームでもシャフタールの先発には7人ものブラジル人選手が入っている。
両サイドバックにはヴィニシウス・トビアス(22)、ペドロ・エンリケ(23)、ボランチにイサケ・シルバ(19)、前線は全員ブラジル組であり、FWアリソン(20)、ネウェルトン(20)、ペドリーニョ(27)、カウア・エリアス(20)が並ぶ。途中出場したFWエギナウド(21)もブラジル人選手だ。
『ESPN』によると同クラブではこれまで47人のブラジル人選手がプレイし、実に1000ゴール以上に貢献しているという。若手ブラジル人選手の発掘はシャフタールが継続してきたものであり、オーナーのリナト・アフメトフ氏がエキサイティングで攻撃的なチームを作りたがっていたところからブラジル人選手の発掘が増えたようだ。
現在チームは国内リーグ2位、カンファレンスリーグでも優勝のチャンスがありそうで、これだけ多くのブラジル人選手が並ぶ布陣は脅威だ。
2026年04月12日 19:36
鹿島アントラーズは4月12日、J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第10節EASTで川崎フロンターレと敵地で対戦。53分に鈴木優磨が先制点を挙げると、64分にはレオ・セアラが追加点を奪い、2−0で快勝した。
試合後のフラッシュインタビューで、鬼木達監督は「自分たちの時間じゃない時も長かった」と苦しい時間帯があったのを認めつつ、「そんな中でも、選手が勝つためにやるべきことを本当に最初から最後までやってくれました」とチームを称えた。
後半に2点を挙げた後も、最後まで守りに徹さずに戦い抜いた選手たちの姿勢を指揮官は「非常に良かった」と評価し、次のように続ける。
「苦しい時間が本当に何度もありましたが、最後の最後まで点を取りに行く姿勢は変わらなかったですし、そこがあっての鹿島だと思っています。非常に素晴らしかった」
前節の水戸ホーリーホック戦(1−1/2PK4)はPK戦の末に敗れ、第2節から続いていた連勝が7でストップした鹿島だったが、王者の強さをアウェーの地で見せつけた。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【記事】複数のポジションをこなし1G1A。「途中、ボランチを狙ってたんですけど...」鹿島の鈴木優磨はとことん貪欲「そこも視野に入れていきたい」
2026年04月12日 19:27
本文】
バルセロナを率いるハンジ・フリック監督が、ラ・リーガ第31節エスパニョール戦を振り返り、14日に控えるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝2ndレグのアトレティコ・マドリード戦に向けて意気込みを示した。
2026年04月12日 19:00
プレミアリーグ第32節、アーセナル対ボーンマスの一戦が行われた。
17分、先制したのはアウェイチームだ。左サイドからのクロスに19歳と若いイーライ・ジュニア・クルピが合わせた。
その後アーセナルはヴィクトル・ギェケレシュのPKで同点に追いつくも、再びボーンマスにゴールが生まれる。ボックス近くでCFのエヴァニウソンが囮となり、空いたスペースにアレックス・スコットが飛び出し、ゴールネットを揺らした。
勝利したボーンマスはプレミアでの無敗記録を12試合に伸ばし、クラブ記録を更新した。一方のアーセナルは公式戦直近4試合で3敗目。プレミアのタイトル獲得に暗雲が立ち込めた。
『BBC』では勝利したボーンマスを称賛。主力を引き抜かれながらも、成績を落とさないチームを支えるスカウトに注目した。
「監督の手腕だけでなく、スカウト部門の手腕も称賛に値する。夏に最終ラインの4人のうち3人を失い、冬にはセメンヨも失った。もし、彼らが不振に陥っても、誰も批判しなかっただろう」
「ライアン、クルピは将来有望なスター候補だ。この試合では(アドリエン・トリュフォー、アレックス・ヒメネスの)両SBも素晴らしい活躍をみせた」
主力を引き抜かれながらも次々と優秀な後任を見つけてくるボーンマス。この試合で得点を挙げたスコットにはマンチェスター・ユナイテッドが獲得に興味を示しているが、後任は誰になるのか。
『fussballdaten』はマインツの佐野海舟にボーンマスとブレントフォードが関心を示していると報じている。
2026年04月12日 18:55
4月10日、私はプレミアリーグ第32節のウェストハム対ウォルバーハンプトンのゲームを取材した。
試合前の時点でウェストハムは降格圏の18位、対するウルブスは最下位に沈んでいる。ウルブスは事実上、ほぼ降格が決まっているものの、ハマーズにとってはプレミアリーグ残留を懸けた重要なゲームだ。
しかし、その立ち上がりは重苦しかった。5日のFAカップ準々決勝・リーズ戦でPK戦までもつれる死闘を戦ったこともあり、選手たちの動きが思い。対するウルブスは3週間以上の休養を経ており、コンディション差は明らか。焦りばかりが募り、決定機を作れない時間が続いた。
それでも嫌な空気が漂い始めた矢先だった。42分、セットプレーの流れからコンスタンティノス・マブロパノスが高打点のヘディングを叩き込んでついに均衡を破る。溜まりに溜まったファンのフラストレーションが、一気に歓喜へと変わった瞬間だった。
そして後半、試合は一気に動く。66分、バレンティン・カステジャーノスが泥臭く押し込んで追加点。さらにその2分後にも再びカステジャーノスがネットを揺らすと、スタジアムは狂乱の渦に包まれた。
極めつけは83分だ。再びマブロパノスが豪快なボレーを突き刺す。終わってみれば4−0の完勝だった。この勝利でウェストハムはついに降格圏を脱出。12日にサンダーランド戦を控える17位トッテナムを上回った。
試合後もハマーズサポーターの歌声が鳴り止まないなか、ゴール裏にいた一部のファンは「お前らはトッテナムと一緒に落ちる!」とウルブスに対してチャントを浴びせた。
残りは6試合。首位のアーセナルなど難敵も待ち受けるが、もはや状況はシンプルだ。ウェストハムの選手たちはすべてのゲームを“決勝戦”のつもりで戦うだろう。少なくとも言えることは、彼らはまだ死んでいない。
著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー(Steve Mackenzie)/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。
【画像】イングランドに初勝利の日本は何位? 最新FIFAランク20傑を一挙紹介!王国がトップ5から転落、8年ぶりに首位を奪取したのは…
2026年04月12日 18:48
16年ぶりのプレーオフ1(レギュラーリーグ上位6チームによる優勝決定プレーオフ)進出に沸くシント=トロイデン(以下STVV)。しかし初戦は昨季王者のユニオン・サン=ジロワーズに0−1、続く4月11日のクラブ・ブルージュ戦は1−2で惜敗し、連敗スタートとなった。
クラブ・ブルージュ相手にMF伊藤諒太郎が入れた22分の先制ゴールは、今季のSTVVの魅力が詰まったもの。左サイドをSB畑大雅とMFイリアス・セバウイが崩し、そこから中央を4人の選手が絡んでワンタッチのショートパスで突破し、最後は伊藤がドリブルシュートを決めた。
「うまく左サイドから中にボールが入った。その時、自分が前向きで受けられると思った。思ったよりうまく抜け出せて、あとは冷静に流し込むだけでした」(伊藤)
トリッキーなヒールキックで伊藤にアシストしたFW後藤啓介は「(STVVにとっては)たまに出る、バルサのような崩しでした。(山本)理仁くんからのパスは『自分へのパスではない。後ろに誰かいる』と思ったのでヒールで流しました。完璧な形でした」と、ティキ・タカの攻撃を振り返った。
しかし、後半立ち上がりの48分、上手の手から水が漏れ、DF谷口彰悟の痛恨のパスミス。これを拾ったMFフーゴ・フェトレセンがGK小久保玲央ブライアンとの1対1を冷静に沈めた。
「相手がより分かりやすくマンツーマンでやってきてちょっとチームがバタバタしていたので、『ボールを落ち着かせたい』という思いがありました。でも、(相手の)勢いだったり自分たちの状況を考えた時に、『やっぱりセーフティな処理が大事だった』と今は考えています。あの瞬間は迷いが生じたというか」(谷口)
80分にはPKからクラブ・ブルージュに勝ち越し点を許したSTVVは、最後まで相手ゴールに襲いかかったが、終盤、後藤が迎えたビッグチャンスもゴールの枠を捉え切れず、無念のタイムアップの笛が鳴った。センターサークルでハドルを組み、ワウター・フランケン監督が熱くチームを労う。その輪から少し外れて伊藤は天を仰いだり、俯いたりしていた。“なんだか納得いかないな”。そんな背番号13の想いが熱く観客席に伝わってきた。86分にベンチに退いた伊藤は正直に語る。
「自分があと10分プレー(この試合の後半アディショナルタイムは7分間)すれば何か違いを見せられたし、スコアを動かせる自信が今日あったので」(伊藤)
レギュラーシーズンを3位で終えた今季のSTVVはベルギーリーグのサプライズ。そのこともあって、ポゼッション型のチームで知られるヘンクを含め多くのチームが自陣でブロックを敷いてきたり、ロングボールを多用してきたり、小気味いいパスワークを武器にするSTVVへの対抗策を施してきている。そのためか、最近のSTVVは得点力が下がり、勝点の積み重ねも停滞気味だ。しかし、クラブ・ブルージュ戦のSTVVは「たまに出るバルサのような崩し」を交えて多くのチャンスを作っていた。
「クラブ・ブルージュがSTVVを対策して前からマンツーマンでハメに来て少し苦労したけれど、それでも点を取れるチャンスはありました。前半は特に自分たちがゲームをコントロールできたと思います。(中略)サイドの選手が中に入ってきて、ワンタッチ、ツータッチでテンポを動かせれば、ブルージュ相手でも崩せるなという手応えはありました」(伊藤)
「今日も崩しのところは本当に連動していたし、個々の考えやアイデアがチームとして繋がってきたので、そこは自信を持っていいと思う。次に繋がると思っています」(谷口)
「今シーズン、CL(チャンピオンズリーグ。クラブ・ブルージュは決勝トーナメント進出決定POでアトレティコ・マドリー相手に敗退)に出ていたクラブ・ブルージュ相手にこれだけの内容でやれたことは収穫です。リーグ戦の前期では圧倒されました(0−2。後期は3−2で勝利)が、試合を重ねるにつれて、どの相手に対してもこれだけできるようになってきました。プレーオフのユニオン戦も、自分たちが決めるところで決めていれば普通に勝っていたはずです。あとは本当に、ボックス内でのクオリティの問題になってくると思います」(後藤)
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2026年04月12日 18:45
リヴァプールを率いるアルネ・スロット監督が、イングランド代表MFカーティス・ジョーンズとブラジル代表GKアリソンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝・2ndレグのパリ・サンジェルマン(PSG)戦欠場を明言した。
2026年04月12日 18:44
4月11日に開催されたラ・リーガの第31節で、久保建英が所属するレアル・ソシエダがアラベスとホームで対戦。3−3のドローに終わった。
この試合で、1月18日のバルセロナ戦で左ハムストリングを負傷した久保がついに復帰。54分から途中出場を果たす。
すると、わずか6分後の60分、左サイドからのクロスを頭で折り返し、オーリ・オスカールソンのヘディング弾をアシストしてみせた。
この今季4つ目のアシストに、ファンからは次のような声が上がった。
「意外とヘディングうまいよな」
「日本戦でも見られそうな連携でアツい」
「いきなりアシストすごい!」
「復帰戦でいきなり結果出すあたりが別格すぎる。あのヘディングの折り返し、判断も精度も完璧」
「利き足は頭?」
「アシストえぐ過ぎて草。完璧すぎるやろ」
「ワールドカップに向けてギアあがってきてんな」
いきなり目に見える結果を残すあたりは流石だった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【動画】復帰した久保がいきなりのアシスト!
2026年04月12日 18:43
チームの全2得点を演出した。
鹿島アントラーズは4月12日、J1百年構想リーグ地域リーグラウンドEAST第10節で、川崎フロンターレと敵地で対戦。2−0で勝利した。
53分にPKで先制点を挙げた鈴木優磨は、64分に正確なクロスでレオ・セアラの追加点をアシスト。1得点1アシストの背番号40は、試合後のフラッシュインタビューで次のように試合を振り返る。
「ジェフ戦(9節=2−1)と水戸戦(10節=1−1/2PK4)は、自分たちの目ざすべきサッカーをもう一度、考えさせられました。今日は、強気で鹿島らしさを全面に出していこうっていう話をしていた。前半に苦しい時間がたくさんありましたけど、それを乗り越えて、よく勝ったと思います」
一番、表現できた部分は? そう問われると「最近はみんな考えすぎて、思い切りの良さがなかったので、今日はそういった意味で、自信を持って、思い切ってやっていこうって。そこは良くできた」と応じる。
左サイドやトップなど、試合中に複数の役割をこなした。
「複数のポジションをできるのが、自分の良さだと思ってるので。途中、ボランチを狙っていたんですけど、監督の判断ではまだだっていうことだったので、そこも視野に入れていきたい」
また、自身が決めたPKに関しては、「去年、ブローダーセン選手に止められて、すごく悔しい思いをしていたので、絶対に決めてやるっていう思いを持って、リベンジができて良かった」と喜ぶ。
川崎戦の勝利で、鹿島は8勝目をマーク。EASTの首位に立つ。鈴木は「まだまだ、今日の試合を見ても分かるとおり、完成されたチームじゃないので、慢心せずに一つひとつ、課題をクリアしていって、鹿島らしさも残しつつ頑張っていきたい」と力をこめた。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【動画】冷静なPK&良質なクロス。鈴木優磨が1得点1アシスト!
2026年04月12日 18:40
15日(現地時間)、バイエルン・ミュンヘンはレアル・マドリードとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグに臨む。7日に行われた1stレグを2-1で制したバイエルンは、引き分け以上で準決勝進出が決まる。
2ndレグをホームで戦えることに加えて、11日のブンデスリーガ第29節ウニオン・ベルリン戦でも5-0と大勝するなどチーム状態が良いことから、バイエルンのベスト4入りの可能性は高いという予想が現地メディアの間では大勢を占めている。
しかし、バイエルンでCEOなど要職を歴任したカール・ハインツ・ルンメニゲ氏は、この楽観的な雰囲気に警鐘を鳴らしている。同氏は、レアルとの対戦では最後まで油断は禁物であると強調している。
「あまりにも多くの幸福感を煽るようなミスを犯してはならない。周囲の人々からはある種の誇張された雰囲気を感じるが、正直言って私はこの状況を気に入っていない」(ドイツ紙『Sport Bild』より)
バイエルンは、2013-14シーズンのCLでも準決勝でレアルと対戦している。この時、1stレグは0-1で敗れたものの互角の試合内容だったため、2ndレグでの逆転は十分に可能と予想する声が多かったが、ミュンヘンでの2ndレグでは0-4と一方的なスコアで敗れた。この時の苦い経験から、ルンメニゲ氏は慢心こそ最大の敵と考えているようだ。
「あの試合では、開始15分でセルヒオ・ラモスが2点を取って試合を決めてしまった。その後、さらに2失点して我々は敗れた。だからこそ、来週の2ndレグで我々はもう一度抜群のパフォーマンスを発揮しなければならない。集中して賢くプレイし、1stレグで見せていたものをもう一度示す必要がある」
果たして2ndレグはどのような結末を迎えるのだろうか。