2021年06月20日 17:17
国内女子ゴルフの「ニチレイレディス」最終日(20日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C=パー72)、3打差を追ってスタートした吉田優利(21=エプソン)は70とスコアを伸ばしたものの、終盤のダブルボギーが響き、7アンダーの5位で初優勝はならなかった。 首位に1打差に迫って迎えた16番パー4、ティーショットはフェアウエーをとらえたものの、グリーンを狙うには木がかかるポジション。「ピンは狙えなくても、グリーンの右には乗せられたと思います」。 2打目は木の右からフックをかける狙いだったが、曲がり切らずに右の林に打ち込むと、深いラフに苦しめられ、4オン2パットのダブルボギー。続く17番パー3もボギーと失速した。 16、17番は「鬼門」ととらえていたホール。優勝争いに絡んでいることは理解しており「16、17番でパーをセーブして、18番をうまくとっていければと思っていました」。18番パー5は手前4メートルに2オンを果たし、イーグル逃がしのバーディーだった。 優勝争いは今年に入って3度目。初Vに着実に近づいているように見えるが「そういう実感はないですね」。そのうえで「思い通りプレーできる回数が増えているので、チャンスが来たときに全部をプラスに持っていけたらと思っています」と話した。 次戦の「アース・モンダミン杯」(24日〜)も地元・千葉で、しかも有観客で行われる。「(知人らが)応援に来てくれたら嬉しいんですけど、毎日雨だと聞いているんでどうですかね? 家族はたぶん来ると思います」。上り調子のまま、来週改めて地元での初Vに挑む。
2024年05月06日 06:00
◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 最終日(5日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
2打差の3位から出た米沢蓮(24)=ティ・エム・プラテック=が6バーディー、1ボギーの65で回り通算13アンダー、逆転で初優勝した。東北福祉大2年の19年5月に1打差2位でアマ優勝を逃してから5年、岩手県出身として日本男子ツアー初優勝者となった。東北福祉大の2学年先輩・片岡尚之(26)=CS technologies=が1打差2位に入った。
東北福祉大の同門対決は最終18番パー4のグリーン上まで持ち込まれた。2年後輩の米沢は、左ラフ残り150ヤードの第2打を52度のウェッジでピン左2メートルへバーディーチャンスにつけた。しかし、先輩の片岡も簡単に引き下がらない。第2打を右手前バンカーに入れたが、第3打をピタリと寄せてパーセーブした。
決めれば優勝、外せばプレーオフ。しびれるパットを米沢は、ど真ん中から沈め、初優勝をもぎ取った。
「最後のパットは人生で一番、緊張した。パットに苦しみ、パットが怖かった時期もあった。その苦しみをすべて払拭(ふっしょく)するつもりで打った。決まった瞬間、人生で一番、気持ち良かった」
感慨深い表情でウイニングパットを語った。
東北福祉大2年だった19歳で挑んだ19年5月のアジアパシフィックオープンダイヤモンドカップで倉本昌弘、石川遼、松山英樹に続いて当時、史上4人目のアマ優勝に迫った。しかし、浅地洋佑に1打差2位で惜敗。「あの頃は楽にプレーできていた。それから(21年12月に)プロになって思うようにいかないこともありました」と静かに振り返る。
1打差で優勝を逃してから5年。今度は1打差で勝ち切った。同時に岩手県出身としてツアー初の優勝者となった。現在も故郷を拠点としている24歳は「岩手県人としてうれしい」と満面の笑みを見せた。
球界では米大リーグ・ドジャースで大活躍する大谷翔平をはじめ岩手出身選手が活躍している。「大谷選手と同じようにはいきませんけど、僕も岩手のジュニアゴルファーに元気や勇気を届けられるようになりたい」と爽やかに話した。
「賞金王になりたい。将来は海外でもプレーしたいですね」と夢を語る。一球入魂。岩手アスリートの誇りを持って米沢は白球を打ち続ける。(竹内 達朗)
◆米沢 蓮(よねざわ・れん)
▽生年月日 1999年7月23日生まれの24歳
▽出身 岩手県
▽ゴルフを始めたきっかけ 9歳の時、家族で大型家具店の「ニトリ」に行った際、まだ、開店時間前だったため、隣接したゴルフ練習場に行き、初めてクラブを握った
▽アマ競技歴 盛岡中央高3年時の17年日本ジュニア6位など。18年に名門の東北福祉大に進学。同年のアジア大会団体戦で金メダル。19年、日本アマ3位
▽プロ転向 東北福祉大4年時の21年12月。22年からツアーに本格参戦
▽プロツアー成績 これまでのツアー最高成績はアマ時代を含めて2位が3回。昨季、賞金ランク22位で岩手県出身選手として初のシード権獲得
▽サイズ 174センチ、80キロ
2024年05月06日 06:00
今月はツアープロがオフシーズンに取り組む〝スイング強化〞のための練習法を紹介。開幕までに、もっと飛距離を伸ばす、もっと方向性を上げるためのドリルは、アマチュアにも効果大!
単に球を打つだけなく、目的をもった練習で春までにスイングを大きくレベルアップさせよう! いい動きが自然と身につきコンディションアップに有効
アイアンの調子が悪いときには、右足を引いて左足1本で球を打つ練習がオススメです。僕自身もスイングのコンディションを整える練習として活用しています。
普段の構えから右足を1歩引いて、ほぼ左足1本で立ちます。右足はツマ先立ちにし、体重はかけません。そしてこの構えのまま実際に球を打ちます。すると、左のカベを感じやすく、しっかり左足に体重が乗ったダウンブローなインパクトを体感できるので、厚い当たりの感覚が身につきます。
体を止めずにちゃんと回すこと、インパクト以降ヘッドを走らせる意識をもつこともポイントです。 バックスイングで体をしっかり回す バックスイングは手だけでヒョイと上げず、右胸をしっかり右に向けるように体を回す
左のカベを意識してヘッドを走らせる 左のカベを意識しながら体を回して左に振り抜く 手元が体から離れないように注意
いかがでしたか? 右足を引いて左足1本で球を打つ練習をぜひ試してみてくださいね。
中島啓太
●なかじま・けいた/2000年生まれ、埼玉県出身。177㎝、75kg。日体大3年時に「パナソニックオープン」でアマチュア優勝。21、22年は2年連続でアマチュア世界ランク1位となり、22年9月にプロ転向。23年はルーキーイヤーながら3勝をあげて賞金王に輝く。フリー。
構成=小山俊正、鈴木康介
写真=田中宏幸、相田克己
2024年05月06日 05:10
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
首位と4打差の3位から出た佐久間朱莉(21)=大東建託=は2バーディー、1ボギーの71と伸ばすも、通算7アンダーで1打届かず、今季2度目の2位に終わった。優勝の李暁松(リ・ヒョソン)がアマチュアのため、優勝賞金2400万円は佐久間が手にした。獲得ポイントは2位の240ポイントが加算された。
今季2度目の1打差2位に、またも悔し涙が流れた。佐久間は18番でバーディーを狙うも、カップの右縁をなめて敗戦が決まった。スコア提出に向かった際は「悔しい」と本音をこぼしたが、「自分の思ったショット、パターのストロークはできた」と納得の表情だった。
12番で10メートルをねじ込み、この日最初のバーディーを奪った。13番パー3では、奥のラフからの第2打が再びグリーンを越えるピンチに。だが、10ヤードのアプローチはラインに乗り、カップに吸い込まれ、力強く右拳を上げた。16番では第2打を50センチにつけ、首位に並んだ。だが、17番では3メートルのパーパットを外し、再び2位に後退。「もったいないミスだった。勝てなかったら意味がない」と自らに厳しい言葉を投げかけた。
ロープの外から見守った父・浩太郎さん(49)は「よくこのスコアで回れた」と娘の健闘をたたえた。今季は10戦目で5度のトップ10入りと安定。佐久間は「最後にミスしてしまったことは大きい。そこを修正して、絶対に初優勝したい」と力を込め、次週へ前を向いた。(富張 萌黄)
2024年05月06日 05:05
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
アマチュアで2度目の出場となった李暁松(リ・ヒョソン、韓国)が10位から出て、1イーグル、5バーディー、2ボギーの最少67で回り、通算8アンダーで、15歳176日での国内男女ツアーを通じて歴史的最年少Vを達成した。
2024年05月06日 05:00
「女子ゴルフ・ワールド・サロンパス・カップ・最終日」(5日、茨城GC東C=パー72)
10位から出た韓国の現役女子高生アマチュア・李暁松(リ・ヒョソン)が、1イーグル、5バーディー、2ボギーの67をマーク。国内女子メジャー史上最大の逆転劇となる最終日7打差をひっくり返して、2014年に勝みなみが記録した15歳293日のツアー最年少優勝記録を塗り替える15歳176日での優勝を大舞台で成し遂げた。佐久間朱莉は1打差で2位。昨年の韓国ツアー賞金女王の李叡源(韓国)は3位。山下美夢有は終盤の失速で4位に終わった。
衝撃の決着だった。今季国内メジャー初戦のビッグタイトルをかっさらったのは、日韓の女王ではなく韓国の超新星・李暁松。並みいる日本のプロ、世界の猛者たちを抑えて優勝をつかんだ15歳の女子高生アマは、「今でも自分が優勝したことを信じられない」と率直な胸の内を明かした。
国内女子メジャー史上最大の逆転劇。当の本人もスタート直前も予想にしていなかった。意識したのは15番のバーディー後に、リーダーボードを見上げてから。首位とは2打差。「もしかしたらいけるんじゃないか」と思うと、緊張感から16番はボギーとしたが、上がり2ホールは圧巻だった。
この日、多くの選手を苦しめた強風の中、17番パー3では2メートルにピタリとつけて伸ばすと、最終18番は残り215ヤードから「イチかバチかだった」と強気に3Wを強振した。会心のショットでつけた3メートルのイーグルパットをねじ込み、首位でホールアウト。スコアカード提出時には「手が震えた。どうしようかと」と涙もした。プレーオフに備えて練習していたが、後続はついにやってこなかった。
昨年の韓国女子アマを優勝した逸材。9歳の時に祖父のゴルフについていったのが競技を始めたきっかけだ。強気だったゴルフとは対照的に「性格が内向的なので、自宅で映画やドラマを見るのが好き」。呪術廻戦など日本の漫画を愛読し、大会期間中も日本そばやうな重を2回ずつ食べるほど日本が好きだという。
「夢は世界ランキング1位になること」。スケールの大きい15歳だが、韓国の規定ではプロ転向は18歳以上からで当面はアマチュアのままだ。ただ、将来的には日本ツアー参戦の可能性もあり、3年後には再び日本のファンを驚かせているかもしれない。
2024年05月06日 05:00
[生成AI考]第2部 悩める現場<5>最終回
「歴史的にこの位置からは、パーの確率が87・5%、バーディーは6・25%」。
4月に行われたゴルフのマスターズ・トーナメント最終日。パー5の8番ホールでタイガー・ウッズの第3打がグリーンに乗ると、大会公式アプリにはこんな予測が表示された。米IBMが開発した生成AI(人工知能)によって、作成されたものだった。
米ジョージア州オーガスタで開催されるマスターズは世界最高峰のゴルフの祭典だ。伝統を重んじ、観客はスマートフォンの持ち込みが禁止され、手動式のリーダーボードを見ながら上位選手の順位を確認する。会場はアナログな雰囲気に包まれるが、現地で観戦できないファン向けに昨年の大会から生成AIを使ったサービスの提供が始まった。
過去のデータに基づき、選手のショットごとに予測を表示するだけでなく、音声解説付きのハイライト映像もあった。ゴルフ用語を学習させて選手のショットとパットに解説ナレーションを自動で付ける。英語版に、今年はスペイン語版も加わった。「AIを活用した数値をスポーツで見るのは面白い」。サウスカロライナ州でソフトウェア販売をしているマシュー・ライアンさん(33)は、休憩時間などに無料の公式アプリを利用して楽しんだ。
マスターズに長年協力してきたIBMの広報担当者は今年のアプリについて、「世界中のより多くのファンに興奮をもたらすことができた」と自賛した。デジタル端末を使いこなす若い世代に訴求する新しい方法を模索しており、「生成AIの力を活用すれば、デジタル空間での体験を向上させ、スポーツイベントは世界中で視聴者を増やすことができる」としている。
新たな楽しみ方の創出に加え、選手の補強戦略にも生かされ始めた。サッカーのスペイン1部リーグの強豪セビリアは、IBMとともに「スカウトアドバイザー」と呼ばれるシステムを開発した。クラブのスカウト陣が各国リーグの選手を視察して作成した約20万のリポートを生成AIが要約。ポジションや年齢など補強条件に合う選手のリスト表示機能と組み合わせている。
世界的スターは影響力が大きいだけに、AIが悪用される懸念はある。
昨年はドイツの雑誌に、スキーの転倒事故で頭部を強打してから公の場に姿を見せていない自動車F1シリーズ元王者のミヒャエル・シューマッハー(独)の偽インタビューが掲載された。「初のインタビュー」と大きな見出しを付けたが、自身の健康状態や家族に関する言葉は全てAIによって生成されたもので、記事の後半にそれが明かされる。出版社側は「この悪趣味で誤解を招く記事は掲載されるべきではなかった」と認めて家族に謝罪し、編集者を解雇する事態となった。
サッカーのリオネル・メッシ(アルゼンチン)が母国語でない英語で記者会見に応じるフェイク動画が作られたこともある。
スポーツとAIの関係に詳しいニューヨーク大学スターン経営大学院のバサント・ダール教授は肖像権などアスリートの権利を守るため、「取り締まる新しい法律や規制が必要だ」と指摘。スポーツ界は情報量と分析力が勝負を分けるようになっており、「リスクを除けば、従来のAI、生成AIどちらも活用余地が大きい」と話している。
2024年05月06日 05:00
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
アマチュアで2度目の出場となった李暁松(リ・ヒョソン、韓国)が10位から出て、1イーグル、5バーディー、2ボギーの最少67で回り、通算8アンダーで、15歳176日での国内男女ツアーを通じて歴史的最年少Vを達成した。最終日の7打差逆転はメジャー最大と記録ずくめの優勝となった。最終18番パー5で豪快なイーグルで締め、逆転劇を演じた。佐久間朱莉(21)=大東建託=が1打差2位。
大会歴代2位の4日間で3万5380人もの観衆が集まった熱戦。15歳高校1年生のニューヒロイン誕生に誰もが度肝を抜かれた。アマチュアの李は18番、フェアウェーから「一か八か。イーグルもボギーもある」と3ウッドを振り抜き3メートルへ。イーグルパットを沈め、右拳を何度も揺らした。
「スコア提出所で手が震え、涙が出そうになった。緊張が一気にこみ上げた」。最終組の3組前から8アンダー首位でホールアウト。約30分後、後続がスコアを伸ばせず優勝が決まり「今でも自分がしたことが信じられない。これほどの感動、緊張は初めて。日本が大好きなので、日本のメジャーで優勝できてうれしい」と手で口を覆い、驚きの表情を浮かべた。
気温27度、4日間で最も風が吹いた最終日。7打差10位で出て「トップ10に入れれば」と気楽にプレーした。15番で2メートルのバーディーを決め、ボードを見ると「先頭と2、3打差。うまくいけば優勝できる」。16番は緊張でボギー。残り2ホールで3つ伸ばす圧巻の逆転だった。「予選落ちした昨年から、スイングが安定した」。最終日の7打差逆転はメジャー最大となった。
15歳176日でのツアーVは男子の石川遼(07年、15歳245日)、女子の勝みなみ(14年、15歳293日)を抜き、国内男女ツアー最年少記録。9歳の頃、祖父に連れられ、ゴルフを始めた。平均飛距離250〜260ヤードの力と得意のウェッジを武器に、昨年の韓国女子アマ選手権を制した。今回、国内女王・山下美夢有(みゆう)、韓国女王・李叡源(イ・イェウォン)、元世界ランク1位の申ジエ(韓国)ら強豪相手にも臆せず、一気に頂点をつかんだ。
将来について、李は「(韓国では)3年後にプロになれる年(18歳)に到達する。その時、日本ツアーで活躍できるようになっていたい。目標は世界で活躍し、世界ランク1位になること」と語った。一躍有名になった15歳は優勝トロフィーを手に、あどけない表情を浮かべ白い歯を見せた。目の前には無限の可能性が広がっている。
(岩原 正幸)
◆主なツアー最年少V記録
【男子】
▽米国 チャールズ・コクシスの18歳6か月9日(1931年ミシガンオープン)
▽欧州 マテオ・マナセロ(イタリア)の17歳188日(10年カスティーヨ・マスターズ)
【女子】
▽米国 リディア・コ(ニュージーランド、写真はゲッティ・共同)の15歳4か月2日(12年カナダ女子オープン)
▽欧州 アタヤ・ティティクル(タイ)の14歳4か月19日(17年欧州女子タイ選手権)
◆最終戦翌日まで申請でプロに 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の規定では、アマがツアー優勝した場合、今季最終戦の翌日(ツアー選手権リコー杯後の11月25日)までに申請すれば、JLPGAの入会手続きを経てプロになることができる。李が韓国のルールで18歳までプロ入りを待ち、高校卒業後に日本ツアーに参戦する場合は、現行では日本のプロテストを受けて合格しなければならない。
2024年05月05日 21:05
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
アマチュアの15歳の李暁松(リ・ヒョソン、韓国)が7打差10位でスタートして1イーグル、5バーディー、2ボギーの67をマーク。
2024年05月05日 19:27
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
大会特別協賛の久光製薬とスポンサー契約を結ぶ日米通算24勝で元世界ランク1位の宮里藍さんが、アマチュアの李暁松(リ・ヒョソン、韓国)が15歳176日のツアー最年少優勝を果たした大会を総括した。「紙一重のプレーがずっと続いていて、誰が勝ってもおかしくない感じだったが、この(強風の)コンディションで5バーディー、1イーグルには勝てないなという感じ」と振り返った。
17番パー3で第1打を7アイアンで2メートルにつけてバーディー、18番パー5をイーグルで締めた李のプレーについて「良いスイングをするし、飛距離も出る。16番でボギーを打ったけど、17番のバーディーでガッツを見た気がした。彼女の気持ちの強さというか、それが最終的に18番のセカンドショットにつながったと思う」と語り、「これからどんなふうに成長していくのか楽しみ」と期待した。
2024年05月05日 18:31
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
3打差2位で出た2022年大会覇者で22、23年の日本ツアー年間女王の山下美夢有(みゆう、加賀電子)は3バーディー、5ボギーの74で回り、通算5アンダーで4位に終わった。「いい流れでバーディーが来ていたけど、後半はなかなか…。上がりが悔しい」。勝負所でスコアを落とし、唇をかんだ。
9番のバーディーで9アンダーとし、昨年の韓国ツアー賞金女王の李叡源(イ・イェウォン、韓国)を捉えると、10番で単独首位に立った。しかし、15番パー5の第3打を「風のジャッジとフライヤー」の影響でグリーン奥に外してボギー。17番パー3で再びスコアを落とした。「15番はもったいなかったし、17番の3パットが悔しい」と振り返った。
6月24日の世界ランクを基にした五輪ランキングで決まるパリ五輪代表争いは佳境に入っていく。「もうすぐなので、しっかりと修正して、また来週から頑張りたい。ショットがこの大会で安定してきたので、残りの試合で優勝を目指したい」と気持ちを前に向けた。
2024年05月05日 18:05
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
10位から出た原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)は2バーディー、2ボギーの72で回り、通算3アンダーで7位に順位を上げて大会を終えた。今季初のトップ10フィニッシュとなった。
最終18番パー5は230ヤードの第2打を3ウッドでグリーン奥のラフへ。20ヤードの第3打を1メートル半に寄せてバーディーで締めた。厳しいピン位置に加え、強い風が吹いた最終日のラウンド。「集中力を保つのが大変な一日だった」と汗をぬぐいつつ、「16、17、18番と、しっかり難しいアプローチとパットを決められたので、とりあえずは良かったのかな」と振り返った。
クラブ調整に取り組む中での今季ベストフィニッシュにも「周りが伸びなかったからそういう結果だったけど、私自身のゴルフは何も変わっていない」と自己評価は厳しい。「そこをしっかり見つめ直して、いいショットが打てるように、自分の理想に近づくようにプレーして、ビッグスコアを出せるように頑張りたい」と口にした。
最終日同組だったアマチュアの李暁松(リ・ヒョソン、韓国)がツアー最年少となる15歳176日で優勝を飾った。「しっかり(クラブを)振ってくるし、これだけ端に振ってあるピンでもラインを狙ってくる。難しいアプローチもしっかりパーセーブしてきていた」。18ホールをともにして感じた、強さとうまさについて触れた。
2024年05月05日 18:01
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
4打差3位から出た佐久間朱莉(大東建託)は2バーディー、1ボギーの71と伸ばすも、通算7アンダーで1打届かず2位に終わった。
2024年05月05日 17:39
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(5日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
46位から出た勝みなみ(明治安田)は6バーディー、5ボギーの71で回り、通算3オーバーで21位だった。「今日すごくいいプレーができたし、ショットも安定していた。いいゴルフができたので、アメリカにつながったと思う」と納得の表情だった。
最終9番パー5は、残り73ヤードの第3打を50センチにつけてバーディー締め。「ウェッジを少し重たいものに変えて昨日までの3日間に臨んだけど、ちょと合わなくて。今日戻したらけっこう良かった」と振り返った。
今年3月以来の日本ツアーでのプレーに、大勢のギャラリーがついた。「すごくありがたくて。久しぶりに出て忘れられていないか、ちょっと心配だったけど、温かい応援を受けてすごくうれしかった。また皆さんにお会いできるのを楽しみにしています、という感じと笑顔を見せた。
次週の米ツアー、コグニザント・ファウンダーズカップに出場するため、6日に渡米する。「ラムネが大好きなので、とりあえずラムネを買っていきます。シュワシュワするラムネ。大量買いしていきます」と元気いっぱいにコースを後にした。
2024年05月05日 16:48
女子ゴルフの国内メジャー初戦、ワールドレディスサロンパス杯(読売新聞社など後援)は5日、茨城県の茨城GC東(パー72)で最終ラウンドが行われ、首位と7打差の10位から出たアマチュアのリ・ヒョソン(韓国)が1イーグル、5バーディー、2ボギーで回り、通算8アンダーで優勝を飾った。
リは15歳176日で、日本ツアーの最年少優勝記録を更新。7打差逆転優勝は国内メジャーで最大となった。
1打差の2位は佐久間朱莉。山下美夢有は5アンダーで4位だった。
2024年05月05日 16:35
「女子ゴルフ・ワールド・サロンパス・カップ・最終日」(5日、茨城GC東C=パー72)
今季国内メジャー初戦を制したのは日韓の女王ではなく、15歳の韓国の超新星だった。10位から出たアマチュアのリ・ヒョソンが1イーグル、5バーディー、2ボギーの67をマーク。通算8アンダーで、大逆転優勝を果たした。
前半のボギーなしの2バーディーで優勝争いに姿を現した。後半はボギー、バーディーが入り乱れる展開だったが、17番をバーディーとすると、18番パー5は2オンに成功し、約3〜4メートルのイーグルチャンスに。重圧の大きいファーストパットを見事沈め、ホールアウト時点で首位に立った。プレーオフを待ち練習グリーンで調整を続けていたが、後続の佐久間、山下、李叡源(韓国)は追いつけず、日本の大きなメジャータイトルをつかんだ。
2019年の古江彩佳以来史上8人目のアマチュアでのツアー優勝となったが、記録ずくめのVだった。2008年11月11日生まれで、15歳176日での日本の女子ツアー優勝は、勝みなみの15歳293日を更新する史上最年少記録。また公式競技(メジャー)での7打差の逆転優勝も、最も大きい逆転劇となった。