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2026年02月25日 09:00
昨季限りでオイシックスを退団した元広島の薮田和樹投手(33)が、今季からメキシカンリーグのサルティーヨ・サラペメーカーズに入団する。今月、沖縄キャンプ中の古巣を訪れた際、入団の経緯や意気込みなどを語った。17年には最高勝率のタイトルを獲得し、カープの連覇に貢献した右腕の挑戦は続く。 薮田が次の挑戦の地に選んだのはメキシコだ。海外でプレーするのは、これで2カ国目。「一番は経験になる。ゆくゆく指導者とかになるにしても、海外での経験は強みになると思う。いろんな経験値を積む意味でも挑戦を決めました」。春季キャンプで活気づく沖縄の地で、決断の理由を明かした。 24、25年はオイシックスでプレー。25年9月に退団すると、同年11月から1カ月間、中東と南アジアを拠点とするプロ野球リーグ「ベースボール・ユナイテッド」でプレーした。そこで知遇を得た関係者を通じて、今回のメキシコ移籍が決まった。 投球スタイルは、広島時代から劇的なモデルチェンジを遂げている。かつての力で押す投球から、現在は打たせて取るのが持ち味だ。カットボールやシンカーにも比重を置き「1球で仕留める」。さまざまな国から強打者が集う中東でも手応えをつかみ、自身の進化を確信した。 メキシカンリーグは伝統的に「打高投低」で知られる。リーグの半数の球場が標高1000メートル以上の高地に位置することが要因の一つだ。投手にとっては過酷な環境だが、薮田はそれを歓迎する。 「そこで抑えることができれば、それこそ、もっと先のいろんなメジャーとかの選択肢とかも広がるかなとも思った」。その視線はさらに高いステージを見据えている。 現役を続けることは、家族の願いでもある。22年に生まれた長男は今年4歳。「僕のユニホーム姿が、記憶に残るようにしたい。(妻から)できる間は続けてほしいというのもあった」。最愛の家族の後押しが、右腕を突き動かす原動力だ。 海を渡る理由は、もう一つある。 「毎年、戦力外になる選手が100人以上いると思う。その道しるべになれたらなって思います」 海外挑戦という新たな選択肢を示す。そんな使命感も胸に秘める。諦めずに腕を振り続ける姿は、同じ境遇の野球人たちに勇気を与えるはずだ。 新井監督からは「頑張ってこい」とエールを送られた。「楽しみしかないです」。新たな野球人生のスタート。最高勝率右腕の目は、まぶしく輝いていた。 ◇薮田 和樹(やぶた・かずき)1992年8月7日生まれ。広島市出身。188センチ、84キロ。投手。右投げ右打ち。中学時代は広島安芸リトルシニアでプレー。岡山理大付高を経て、亜大に進学。右肘や右肩の故障に悩まされながら、14年度ドラフト2位で広島に入団。17年に15勝3敗で最高勝率(.833)のタイトルを獲得。23年オフに戦力外通告を受け、オイシックスに入団。2年間プレーし、25年オフに退団した。25年は23試合登板、2勝9敗0セーブ、防御率4.65。広島での1軍通算成績は123試合登板、23勝11敗0セーブ、防御率3.94。
2026年02月25日 15:14
☆名伯楽期待の若星4人
昨シーズン、約440イニングを投げフル回転した外国人投手3人が抜け、エース東克樹に続く先発の台頭が必須となっているDeNA。新外国人や昨年一定の活躍を見せた投手もいるが、頭数の不安は常につきまとうのが現状となっている。
「その穴埋めのところは僕ら二軍のところの仕事ですから。自分の中では色々と描いているものはありますよ」と、今年からファームに専念することになった入来祐作二軍投手コーチは腕を撫す。
「二軍にいる先発陣をちょこちょこ上に送り込まないといけない」。例年よりもその頻度が多くなると予測している入来コーチの口からは、まず3人の名前がスラスラと挙がってきた。
「(深沢)鳳介とか武田陸玖は単発で行かさないとあかん存在ですね」と2人の若武者に熱い視線を送っている。
深沢鳳介は高卒3年目のキャンプで猛アピールしたが、その直後に肘を痛めトミー・ジョン手術を敢行し育成契約に切り替えられた。リハビリを経て昨年はファームで復帰し、オフには支配下に返り咲き。5年目の今季に完全復活を賭けるサイド右腕だ。キャンプでも持ち味の制球力を武器に磨きをかけ、順調に調整を続けている。
武田陸玖は2023年ドラフト3位で入団。球団初の二刀流で話題となったが、昨年投手に専念することを決めた左腕だ。10月1日のデビュー戦で初勝利をマークするなど“持っている”男でもあり、3年目の飛躍に期待がかかる。
「あとは松本隆之介もいいんです。支配下になったら上でも結構使えると思うんですよ」と、入来コーチは大型左腕を推挙した。松本隆之介は2020年ドラフト3位で横浜高校から入団。昨春の試合中に右前十字靭帯を手術し、今年は育成契約となったが患部は順調に回復。そのポテンシャルが開花すれば、貴重な戦力となるはずだ。
また、ルーキーの島田舜也(ドラフト2位)には「エンジンが違います。馬力があって、真っ直ぐは初っ端からなかなか捉えきれないと思いますよ。フォークもいいです」と絶賛。「一軍次第ですけど」と即戦力もあり得るとの見解を示しつつ、「将来を見据えてファームでちゃんと投げさせていこうとも思っています。1回の登板でしっかりとイニングを投げさせるか、中2,3日でリリーフとして使ってみるか」と、大器の育成を心待ちにしている様子だった。☆奮起期待のプロスペクト
一方、昨年待望の初勝利を挙げた元ドラ1・小園健太には「もうちょっと頑張らないといかんなと思います」と渋い顔。「ただ投げられるというだけではいかんので。一年間やることなので体力、身体の強さが必要なんで。そこをどうにかしないといけないです」と、フィジカル面での課題を口にした。
昨年の初勝利時には「立ち会えて良かったですよ。本当にここまでが長かったですからね」と自分のことのように喜んでいた教え子の現状に、「頑張らないと。ファームで先発を回すということを考えても、僕の中で名前がぱっと浮かんでこないです。あいつもうかうかしていられないですよ」と、一層の奮起を促していた。
キャンプも終わり、ここから競争が激化する時期に突入するベイスターズ投手陣。
「僕もやりがいを感じていますよ」。ローテーションに名乗りを上げるチャンスの2026年。名伯楽の期待に応えられる存在が何人出てくるかが、今季の浮沈を握るポイントになる。
写真・文・取材 / 萩原孝弘
2026年02月25日 14:31
ダルビッシュが自身のXで決起集会の様子を公開…サポートメンバーも参加
野球日本代表「侍ジャパン」のアドバイザーとして宮崎合宿に参加していたパドレスのダルビッシュ有投手が24日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、23日に開催された選手たちによる決起集会の様子を公開した。豪華なメンバーが揃う中、合宿を支えたサポートメンバー6人も同席しており、ネット上のファンからは「さすがの気遣い」「いい関係性」と感動の声が上がっている。
ダルビッシュは「宮崎最後の夜は決起集会に参加させていただきました。菊池くんが大量のワインを持ってきてくれて大変盛り上がり、あっという間の楽しい時間でした」と報告し、集合写真を投稿した。
トップ選手たちが笑顔を見せる輪の中には、巨人の中山礼都内野手、西武の仲田慶介内野手、糸川亮太投手、篠原響投手、ロッテの石垣勝海内野手、広島の佐藤柳之介投手の姿もあった。6人は22日、23日のソフトバンクとの強化試合で宮崎合宿にサポートメンバーとして参加していた。
チームの垣根や立場を越えた温かい交流に、SNS上のファンも感激した様子だった。公開された写真に対し「合宿も決起集会もサポートメンバー含めて良い時間を過ごせたのでしょうね」「この輪の中に糸川篠原仲田がいるのなんかめちゃくちゃ嬉しい」「貴重な会に参加できてきっとガキさん(石垣)の人生においてとってもとっても価値のある時間だったと思います!!」「佐藤柳之介も参加させてもろてるやーん」「仲田選手篠原選手も一緒でうれしい」といった声が相次いで寄せられていた。(Full-Count編集部)
2026年02月25日 13:21
「すこぶる笑顔で送り出してくれました」と本戦での活躍に太鼓判
野球日本代表「侍ジャパン」のアドバイザーとして宮崎合宿に参加していたパドレスのダルビッシュ有投手が25日、自身のX(旧ツイッター)を更新。DeNAの牧秀悟内野手との微笑ましいやり取りを明かした。「すこぶる笑顔」の2ショット写真とともに明かされた秘話に注目が集まっている。
ダルビッシュは24日に宮崎合宿を打ち上げ、チームを離れていた。この日の投稿では、23日に行われた決起集会での裏話を披露。「決起集会で同じ席になって『明日で俺最後やねんけど泣いてくれるよね?』と聞いたら、『当たり前っすよダルさんー! 自分すこぶる泣きます!』と言ってくれていた牧くん」と、熱い約束を交わしていたという。
しかし、迎えた合宿最終日。一本締めで合宿を打ち上げた後の様子を投稿し、ダルビッシュが「牧くん、全然泣いてくれへんやん」とツッコミ。「すこぶる笑顔で送り出してくれました」と泣き笑いする様子を報告。最後は「大会でもすこぶる活躍してくれるでしょう」と、本戦での活躍に太鼓判を押した。合宿を通じて築かれたチームの雰囲気の良さや、年齢や立場の壁を越えた良好な関係性が伝わる心温まる投稿となっている。(Full-Count編集部)
2026年02月25日 12:59
パドレス・ダルビッシュ有投手が24日、インスタグラムを更新。
2026年02月25日 12:44
NPBエンタープライズは25日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ 2026 名古屋 侍ジャパン vs 中日ドラゴンズ」が行われる27日に、谷繁元信さん (2006年WBC日本代表)が始球式を務めると発表した。
谷繁さんは「縁の深い名古屋でこのような機会をいただけて光栄です。世界一に向けて、侍ジャパン、そして井端監督の後押しとなるような投球をしたいと思います!」と意気込みを語った。
2026年02月25日 12:33
西武は25日、黒木優太が20日に東京都内の病院で「右肩関節鏡視下クリーニング術」を受けたと発表した。コンディション面の改善を目的とするもので、実戦復帰まで3ヵ月を要する見込みだ。
黒木は昨季、西武に育成選手として入団。早期に支配下契約を結んで開幕一軍入りし、29試合で1勝1敗3ホールド、防御率3・38の成績だった。
2026年02月25日 12:19
「阪神春季キャンプ」(25日、宜野座)
阪神は宜野座で行われている春季キャンプを打ち上げた。
藤川監督は今年のキャンプMVPに9選手の名前を挙げた。投手では石黒、木下、伊原。野手は嶋村、浜田、高寺、中川、元山、小野寺を挙げた。
初の宜野座キャンプスタートとなった育成の嶋村の選出理由は「打席内での動き、活躍、キャッチャーとしての座り、秋季キャンプのところから見てきたところから進んできている」と評価。「ここから先が非常に重要になる。1軍レベルで行けるところに来てほしい」と賛辞を惜しまなかった。
投手では昨年から課題としていた右のリリーフの石黒、木下を選出。また、高寺は2年連続の選出となり、中川、小野寺など左翼争いを演じる選手たちの名前も挙がった。新戦力からは浜田と元山が選ばれ、「非常にいい兆しを見せていると思います」とニヤリ。開幕に向け、若手選手らの競争を促した。
2026年02月25日 12:16
広島は25日、昨日24日に羽月隆太郎との選手契約を解除したことを発表した。
2026年02月25日 11:56
「広島春季キャンプ」(25日、沖縄)
広島が春季キャンプを打ち上げた。新井貴浩監督は「若手選手がいい競争をしている」とキャンプを総括した。
ベテラン、若手分け隔てなく、結果主義での「横一線」の競争が強調され続けた今キャンプ。新井監督はキャンプ期間中、「まだ何も決まっていない」と繰り返し、選手たちの競争心をかき立てた。昨年までは調整が一任されていた秋山や菊池にも試合や実戦でのアピールを求めた。
昨年はキャンプ期間中に開幕投手を発表したが、今年は現時点で「まだ何も決まっていません」と話す。「キャンプが終わってオープン戦が本格的に始まる。そこで見極めていきたい」と先を見通した。
その実戦では新人たちが躍動。ドラフト1位・平川(仙台大)は対外試合デビューから6戦連続安打を継続中で、その内5試合が複数安打。同3位・勝田(近大)も二遊間をそつなくこなしてアピールしており、同6位・西川(神村学園伊賀)は高卒新人ながらキャンプ途中で1軍に昇格すると、そのまま完走した。
昨季からの逆襲を図る坂倉、昨年ブレークした中村奨、2年目の飛躍を目指す佐々木などの既存選手も順調に調整中。投手陣も段階を踏みながら調整ペースを上げていっている。指揮官は「特に野手の若い選手はみんないいものを見せてくれたと思います」と評価した。
チームは帰広し、28日と3月1日には楽天とのオープン戦(倉敷)が控えている。
2026年02月25日 11:50
プロ野球の広島東洋カープは25日、「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」を使用したとして、医薬品医療機器法違反で起訴された羽月隆太郎被告(25)との契約を24日付で解除したと発表した。
球団は「信頼を大きく損なう事態となったことを深くおわびする」とコメント。新井貴浩監督は「監督として責任を感じる。チーム全体で改めて事の重大さを自覚し、信頼回復に努める」との談話を出した。
2026年02月25日 11:49
パドレス・ダルビッシュ有投手が25日、Xを更新。侍ジャパンに選出されているエンゼルス・菊池雄星投手の著書を本人からプレゼントされたことを明かした。
ダルビッシュは「菊池雄星くんが新しく出した著書『こうやって、僕は戦い続けてきた。』理想の自分に近づくための77の習慣 を菊池くん本人から頂いてしまいました。サインまで頂いてしまいました」と紹介。表紙をめくると「ダルちゃんへ」の宛名が記された直筆サイン入りで、「ちゃん付けありがとうございました」とつづった。
侍ジャパンの合宿にアドバイザーとして参加していたダルビッシュ。フォロワーからは「良い関係性だなぁ」、「ダルちゃん呼び可愛い」、「とても良い関係が伝わります」、「兄貴分的役割最高です!」、「後輩もリスペクトしていて素敵」、「読みたい!」などの声が寄せられている。
2026年02月25日 11:28
ダルビッシュが自身のXで決起集会の様子を公開
野球日本代表「侍ジャパン」のアドバイザーとして宮崎合宿に参加していたダルビッシュ有投手(パドレス)が24日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、23日に開催された選手たちによる決起集会の様子を公開した。
2026年02月25日 11:05
日本ハム・北山亘基投手が25日、インスタグラムを更新。新庄剛志監督からサングラスをプレゼントされたことを明かした。
現在、侍ジャパンの合宿に参加している北山は、黒フレームのサングラスの写真を投稿。「新庄監督 JUN GINZAさん 素敵なサングラスありがとうございます」と感謝のメッセージをつづった。
一昨年にはオリックス・杉本が新庄監督のサングラスが気に入り、新庄監督にDMを送りどこのブランドか確認。銀座に店舗のあるメガネ店「JUN GINZA」であることを知り店舗に行ったところ、「こちらはビッグボスからのプレゼントです」とサプライズがあったことも話題となった。
2026年02月25日 10:07
広島は25日、所属の羽月隆太郎内野手が逮捕・起訴される事態となったことを受け、前日24日に選手契約を解除したと発表した。
これを受け、新井監督は「このたび、当球団所属の選手が契約解除される事態となり、監督として非常に責任を感じております。また、シーズン開幕を前にこのような事態となり、ファンの皆さまにご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。チーム全体で改めて事の重大さを自覚し、信頼回復に努めてまいります」と謝罪のコメントを発表した。
羽月は「ゾンビたばこ」とも呼ばれる指定薬物「エトミデート」を使用したとして医薬品医療機器法違反の疑いで1月27日に逮捕され、同29日に送検された。同30日には本拠地・マツダスタジアムや大野練習場も家宅捜索が入った。
18日には広島中央警察署から保釈。ブラウンのコートに身を包んだ羽月被告は報道陣の前に姿を見せると、深々と頭を下げた。
▽球団のリリース全文は以下。
広島東洋カープは、当球団所属の羽月隆太郎選手が逮捕・起訴される事態となった件を受け、事実確認し極めて重大な事案であると受け止め、昨日2月24日に羽月隆太郎選手との選手契約を解除いたしましたので、お知らせいたします。
日頃より温かいご声援をお寄せいただいているファンの皆さまには、信頼を大きく損なう事態となりましたことを、深くお詫び申し上げます。
また、スポンサーの皆さま、関係者の皆さま、ならびに広島東洋カープを応援していただいているすべての方に、多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。
広島東洋カープといたしましては、本件を厳粛に受け止め、再発防止策の強化に取り組み、信頼回復に努めてまいります。
2026年02月25日 09:37
昨年の8月9日「野球の日」に沖縄県島尻郡南風原町を拠点にする新しい学童野球チーム『琉球みやぐすシーホース』(以下、シーホース)が発足した。代表を務めるのは石垣島の学童野球チーム『真喜良サンウェーブ』元監督の高良真助さん。高良さんに発足までの歩み、チームに込めた思いなどを聞いた。<きっかけはベースボールファイブ>
発足から半年がたった現在の部員は21人。6人の指導者のうち4人が女性で、女の子の部員も多い(9人)。全員が保育園の年長、年中の子も含めた3年生以下で構成されている。そこにはこんな理由がある。
「男の子、女の子に関係なく野球を楽しめる環境にしたいという思いが一つ。もう一つはチームの目的が野球をやる子を増やすことにあるということ。ですので募集条件をチームに属していない初めて野球をやる3年生以下の子に限らせてもらいました」
チーム発足の経緯は、シーホース立ち上げの3年前、高良さんがベースボールファイブ(以下、BB5)の社会人チーム『琉球SEAHORSE』を結成した事が発端。ちなみにBB5とはキューバ発祥の競技で、1チーム男女混合の5⼈制、5イニングで行われる。バットもグローブも使わない野球/ソフトボールをストリート化させた競技で、いわゆる「手打ち野球」をイメージしてもらうと分かりやすい。
そのチームに野球経験のある男性はもちろん、ソフトボール経験のある女性が13人集まった。彼女たちの高い技術はもちろん、優しさ、丁寧な接し方や声かけが、男性中心だった学童野球の指導現場を長らく経験してきた高良さんにとっては新鮮だった。
聞けば、女子ソフトボール人口も減少しているという。また女子選手の多くが学童野球から競技人生をスタートさせていることも知った。
少年野球の指導、普及もやりたいと考えていた高良さんのなかでBB5、ソフトボール、野球の3つが繋がった。学童野球人口を増やすことがこの3つのスポーツの発展に繋がる。そう考えて学童野球チーム発足に向けて走り出した。<カリスマから学んだ小さい子へのアプローチ>
チーム発足に至るまでには合計8回の体験会を実施した。そこでは初めて野球に触れる子たちに「野球が難しい」と思われないように腐心した。
「例えば『打つ』にしても、初めて野球をやる子にいきなり小さなボールを打たせるのは難しい。どうしたらいいか? そこで最初は指導者が手に持った風船を子ども達に打たせるようにしました。止まっているし、大きいからバットに当てることが難しくない。その風船を今度はふわりと投げてそれを打つ。そうやって『打つのは難しい』ではなく『打つのは楽しい』と子ども達に思ってもらえるようにしました」
「捕る」ことに関しては、グローブを構えさせてそこに向かって指導者が下からトスをして投げる。「捕った」というよりも「入った」という方が適切かもしれないが、子どもが捕れたときには思いっきり褒めてあげる。
そうやって「打つ」と「捕る」、それに加えて「投げる」ということを楽しいと思えるようになってから、最後にはドッジボール大のボールを打つ試合形式を行った。
こういった小さな子どもへのアプローチは、多くの著書も出している『多賀少年野球クラブ』の辻正人監督から学んだ。
「滋賀県の多賀町まで何度も練習を見に行かせてもらいました。例えば初めて野球をやる子にはグローブを体の前ではなくて体の横に置かせる。何故そうするかというと、体の前でグローブを構えると捕れなかったときボールが体に当たるから。そうなると痛いし、キャッチボールが怖くなり、野球が嫌になるから。
捕れたときには思いっきり褒めてあげる。褒められると子どもも嬉しいからもっとやりたくなる。そういうことをたくさん学ばせてもらいました。だから体験会は毎回雰囲気がめちゃくちゃ良かったんですよ」
辻さんには今も頻繁に連絡を取り、チーム運営の助言をもらっている。
■平良海馬投手がアドバイザー
チーム名の「シーホース」は西武ライオンズの平良海馬投手の名前「海馬」に由来している。平良投手は高良さんの『真喜良サンウェーブ』の教え子でもある。
毎年西武ライオンズが那覇市のセルラースタジアムで試合を行うときはいつも平良投手と食事をする。オフに平良投手が石垣島で行う野球教室には高良さんが駆けつけて手伝いもする。
平良投手が「何か地域に貢献できることはないですか?」と日頃から話していたこともあり、BB5のチーム結成に協力をしてもらい、シーホースにもアドバイザーとして協力してもらっている。
失敗したことを怒る、きつい言葉を言う。いわゆる指導者の怒声・罵声。そういったことはシーホースからは排除されているが、それは中学時代にそういった指導を受けて野球が嫌いになり辞めていった仲間達を見てきた平良投手の助言でもあった。
平良投手は子ども向けの野球教室や保護者向けの講演会も行うなど、シーホースのみに留まらず、野球を通じた沖縄県の地域貢献活動も積極的に行っている。(取材:永松欣也/写真:琉球みやぐすシーホース提供)
(後編に続きます)