2024年05月01日 07:10
今季のオリックスを支えるエスピノーザは「1球の重みが変わってきます」 熱いハートと冷静な洞察力で、狙うはノーヒットノーランだ。開幕からオリックスの先発ローテーションを守る新助っ人、アンダーソン・エスピノーザ投手が、ドジャースに移籍した山本由伸投手に続く、チーム3年連続の快記録に照準を当てている。 「ヤマモトがノーノーをしたことは、YouTubeのハイライトで見て知っています。ノーノーは難しいと思いますが、ゴロで仕留めたり三振を取ったり、攻めた投球をして、彼のように記録を達成したいと思います」 届かなかった悔しさがある。パドレス傘下3Aでプレーした昨年、8回途中まで無安打を続けていたが、大記録を逃してしまった。「打者もなんとか、ノーノーを避けようと。より集中して向かってきますから、ノーヒットが続いている時にはより集中しなくてはいけないことを学びました。序盤とは1球の重みが変わってきますから。投げ切る自信はあったので、悔しかったですね」と、逃した記録を思い出し、顔を歪めた。 ベネズエラの首都・カラカス出身。2014年にレッドソックスと契約して、1Aで実績を積み、2016年にパドレスに移籍した。翌年以降、2度の右肘トミー・ジョン(TJ)手術を経験。コロナ禍による1年を含め、4年間、実戦から遠ざかったことで得たものがあった。 「これまでの野球のキャリアを通じて色々な事を経験し、乗り越えることで強い精神力を培うことができました。メンタルの部分で自信を持っています」。キャッチボール、ライブバッティングを経て、2021年5月に1709日ぶりに登板するまで、復活を信じてリハビリに向き合った長い日々が、ラテン系の明るさに強いハートを併せ持つ右腕に変貌させた。 オリックスに加入した今季、開幕から順調に結果を残している。来日初勝利は開幕2戦目。開幕戦を黒星でスタートした“暗雲”を払った。2勝目もカード頭を落とした翌日のゲームでチームに勝利をもたらせたのは、メンタルの強さがあったからに他ならない。今季はここまで4試合に登板して3勝0敗、防御率は驚異の0.33を記録しており、来日即の月間MVP候補にも挙がる。疑問はすぐに解決…「あの場面でなぜあのボールを要求したのか」 エスピノーザは、155キロ超のストレートにカーブ、スライダー、チェンジアップが武器。マイナーリーグでは通算109試合、426回2/3で440奪三振を誇る。春季キャンプ中、チームに合流して約1週間後のライブバッティングでは死球を出すなど制球に苦しんだもの、鋭い変化球で打者を翻弄した。 対戦した来田涼斗外野手は「縦割れのカーブがよかった」と、シーズンでの活躍を予想していた。2月24日のDeNA2軍との練習試合では3者連続三振で実戦デビューを飾り、オープン戦などでも安定した投球を見せ、開幕ローテーション入りをつかんだのだった。 対応能力も高い。登板2戦目となった4月6日のロッテ戦(ZOZOマリン)。7回5安打、6奪三振、1四球、1失点と好投を支えたのは、縦のカーブに変えて、球場の特性を生かし、斜めに曲がるスラーブ。「この球場に関する情報を集めて、風の強い球場だとわかっていたのでカーブとスライダーの間の軌道のボールがうまくはまった」と人懐っこい顔をほころばせた。 球団関係者によると、記憶力はもちろんのこと、1つのことを教わると次を言われなくても行動を予測して対応するなど、臨機応変に動く器用さを持ち合わせているという。澤村直樹通訳は「自分が投げる前の試合での配球を捕手に尋ねたりするなど、研究熱心ですね。『あの場面でなぜあのボールを要求したのか』という疑問を聞き、いろんな要素を踏まえてのリードだったと捕手の方が説明すると、すぐに理解をします。ロッテ戦でもカーブがダメだからどうしようではなく、それじゃ風を利用してものにしようとするなど、とても器用ですね」とクレバーさに感心する。 来日に際し、ベネズエラ出身で元阪神のロベルト・スアレス投手から日本の野球を教わるなど、情報を集めてきた。心強い味方もいた。パドレス時代、コーチ留学をしていた中嶋聡監督とは面識があり、現在、オリックスの巡回ヘッドコーチを務める中垣征一郎コーチからはトレーニングの指導を受けた間柄。首脳陣と信頼関係で結ばれているのは、初めての環境で戸惑うことが多い助っ人の中では、有利なことだ。 アニメを通して、日本の文化に興味を持ってきた。「ドラゴンボール」や「NARUTO」を見て育ち、1番好きなアニメは「キャプテン翼」だという。ラーメン好きでも知られる。ロッテ戦登板のため移動で訪れた東京で、1番に探したのは「天然とんこつラーメン専門店・一蘭」。こちらも事前に情報を収集していたそうだ。「怪我なくシーズンを戦い抜き、自分のピッチングでチームを助けたい」。リーグ4連覇に向け、役目は心得ている。(北野正樹 / Masaki Kitano)
2024年05月21日 21:57
日本ハム5―4オリックス(パ・リーグ=21日)――日本ハムが逆転勝ち。
三回に水谷の適時打などで3点を奪って同点、四回に水野の2ランで勝ち越した。山崎が自身5連勝。オリックスはエスピノーザが崩れた。
◇
ロッテ5―3西武(パ・リーグ=21日)――ロッテが西武に今季7連勝。一回にソトの中前打、中村奨の2点二塁打などで奪ったリードを守った。西武は今井が乱調、打線も11安打で3点に終わり、6連敗。
◇
ソフトバンク21―0楽天(パ・リーグ=21日)――ソフトバンクが今季3度目の5連勝を飾った。打線が先発全員安打の今季最多23安打で21得点。楽天は投手陣が相手打線の勢いを止められなかった。
2024年05月21日 21:28
「日本ハム5−4オリックス」(21日、エスコンフィールド)
新庄采配がズバリと的中して日本ハムが鮮やかな逆転勝ち。連敗を2で止め、貯金を6とした。
新庄監督は試合後、ご機嫌で姿を見せると、「こんだけ当たってたら、俺の力じゃないですよ。この2年間成長してきて、誰がどの打順に入っても結果を出している。選手がすごいとしか言いようがないですね、本当に」と選手の成長に目を細めた。
3点を先制されながらも三回、この日1番に抜てきした中島が左前適時打し反撃開始。2死後、郡司の中前適時打で1点差とすると、その後一、二塁から、この日1軍昇格、即5番に抜てきした水谷が左前同点適時打を放った。
それでも指揮官は「きょうの1番、5番、これ逆でも打ってただろうし。違う子が入っても打ってるだろうし。僕の力ではない。本当に、本当に、本当に」と謙遜していた。
新庄監督は20日にインスタグラムで「明日はベテラン 中島君 1番 セカンド ファームでホームランキング 水谷君 5番 レフトで爆発してもらいます!!」と予告していた。
「準備をさせるのが僕の中では大事」と本人達には前日に、インスタグラムのDMでスタメンを伝えたが、「水谷君だけは(返事が)返ってこなかったっていう」と明かして笑わせた。
水谷の三回の打席では両手を合わせて頭の上に掲げて祈るようなポーズをしていたことを問われると、「同点打というよりも、水谷君本人の活躍っていうのを祈ってた方が強かった。上がってきてすぐね、活躍してくれっていう気持ち」と“親心”ものぞかせていた。
2024年05月21日 21:23
「広島6−2阪神」(21日、マツダスタジアム)
広島・末包が三回、阪神・村上からバックスクリーンに2試合連続本塁打となる2号3ランを放った。初対戦となった村上は東洋大の後輩で、プロでは初対戦だったが、二回にも左翼線二塁打を放つなど、先輩の面目を保つ活躍だった。
お立ち台で大学時代の後輩で、同じ部屋だったことを振られた末包はひと呼吸入れながら、「本当に優しい子で…」と語りだし、「去年MVPを取った素晴らしいピッチャー。そんなピッチャーから打てたのは良かったです」と村上の素顔を明かしていた。
2024年05月21日 21:21
「広島6−2阪神」(21日、マツダスタジアム)
阪神は先発の村上が5回9安打5失点KO。
2024年05月21日 21:13
○ 日本ハム 5 − 4 オリックス ●
<10回戦・エスコンF>
日本ハムは逆転勝ちで連敗を「2」でストップ。本拠地では7連勝となり、貯金は再び「6」となった。
日本ハム打線は3点を追う3回、1番起用された中島の左前適時打で反撃開始。その後も3番・郡司が中前適時打、この日一軍に再昇格したばかりの5番・水谷は左前適時打を放ち3−3の同点に追いついた。4回は9番・水野が2号2ランを左中間席へ運び逆転。オリックス先発・エスピノーザから4回までに5点を奪った。
古巣オリックスと移籍後初対戦となった先発・山粼福也は、2回に一死から4連打を浴び3失点。なおも二死一、二塁で2番・西川にも右前打を許したが、本塁生還を狙った二塁走者を右翼・万波が好送球でタッチアウトに仕留めた。
山粼福也は移籍後ワーストとなる4失点を喫したが、この日はチームメイトの援護を受け6回途中9安打4失点で勝利投手。これで移籍後初勝利から5連勝となり、ハーラー単独トップに躍り出た。
2024年05月21日 21:12
「西武3−5ロッテ」(21日、ベルーナドーム)
ロッテは西武に今季7戦全勝とし、2分けを挟んで今季最長タイの4連勝。貯金「2」とした。
初回から打者一巡の猛攻を仕かけた。1死から連打で一、二塁とすると、ソトが中前適時打を放ち先制。なおも1死満塁の絶好機では中村奨が左翼線へ2点適時二塁打を放った。さらに佐藤、安田も連打で続き、一挙6安打5得点とした。
先発・西野は6回9安打2失点で今季4勝目。「野手のみんなが初回に点を取ってくれて、少し気持ちが楽に試合に入ることができました。ランナーを背負いながらも何とか粘ることができて良かったです」と振り返った。
2024年05月21日 21:12
「西武3−5ロッテ」(21日、ベルーナドーム)
自力優勝の可能性が消滅した西武が後半の追い上げも及ばず、泥沼の今季2度目の6連敗。首位ソフトバンクとのゲーム差は16・5と開き、借金は15に膨れ上がった。
先発・今井が右手指先から出血するアクシデントに見舞われ、初回にまさかの5失点。
先頭・岡への初球ストレートがすっぽ抜け、岡の顔面付近へのボール。岡は何とか中飛に打ち取ったものの、友杉、高部、ソトに3連打を浴びて1点を失った。この直後、今井は右手の指先を気にすると、ユニホームの右もも付近には血がついていた。
さらに1死満塁のピンチを招くと、中村に2点適時二塁打を浴びると、佐藤、安田にも連続適時打を許して、一挙5失点となった。
今季は無傷の3連勝、防御率1・47と好調の今井だったが、いきなりの大量失点となった。
この日も、西武ベンチには、5日に62歳の若さで急逝した清川栄治投手育成アドバイザーの背番号「92」のユニホームが掲げられた。
今井は二回以降は追加点は許さず、5回90球を投げ、9安打5失点で降板した。救援陣も無失点でつなぎ、反撃を呼び込んだ。
打線は三回に源田、岸の連打をきっかけに1点を返すと、六回には平沼が適時打。七回にも外崎の適時打で2点差に詰め寄ったが、反撃もここまでだった。
2024年05月21日 21:05
「ヤクルト0−7DeNA」(21日、神宮球場)
高津ヤクルトが5度目の完封負けを喫し、借金は5まで膨れあがった。
2024年05月21日 21:02
「ヤクルト0−7DeNA」(21日、神宮球場)
DeNAのケイが8回4安打無失点の好投を見せ、1カ月ぶりの2勝目を挙げた。この日、主将の牧が右足の故障で出場選手登録を抹消される衝撃がチームに走った中で、新助っ人が燕打線を無得点に抑える好投を演じた。
ヒーローインタビューに臨んだ助っ人左腕は「キャプテンを欠いてプレーすることは本当に大変なこと。それでも野手の方が7点も取ってくれた。キャプテンの牧選手が早く帰ってきてくれるといいなと思います」とテレビ画面や音声を通じて、離脱したチームリーダーに激励のメッセージを送り、早期の戦列復帰を願った。
2024年05月21日 20:58
「日本ハム5−4オリックス」(21日、エスコンフィールド)
オリックスの連勝は2でストップした。
先発のエスピノーザが5回を投げ、まさかの来日ワースト5失点と誤算だった。試合前時点でリーグトップの防御率1・35だっただけに、信じられない光景が広がった。
二回に3点の援護点をもらった助っ人だったが、三回に中島、郡司、水谷の適時打であっさりと同点とされた。
同点の四回には伏兵の水野に勝ち越し2ランを献上。来日初本塁打を浴びた形となった。自身2連敗で今季2敗目。「身体の面でも、気持ちの面でも、いい状態で試合に臨むことができていたのですが、リードを守れず、逆転を許してしまったことがすごく悔しい」と肩を落とした。マークが厳しくなっているのか、本来の投球ができなかった。
打線は昨年までオリックスに所属した先発・山崎と初対決。遠慮無く攻めかかった。二回だ。1死から紅林が四球、宗が右翼線二塁打で好機が拡大。打席には好調の太田が入った。3ボールから山崎福の140キロ直球が甘く入る。「狙い球を絞り、思い切って打ちにいきました」。きれいに中前へと運び、2者を生還させた。
その後、今季初先発の茶野の適時打で追加点を奪取した。2点を追う展開に変わった六回には森、紅林の連打などで山崎をマウンドから引きずり降ろした。太田の左犠飛で1点差に詰め寄ったが、あと一歩届かなかった。
2024年05月21日 20:58
「日本ハム5−4オリックス」(21日、エスコンフィールド)
日本ハムが逆転勝ち。連敗を2で止め、貯金を6とした。
防御率リーグトップのエスピノーザを攻略した。3点を追う三回、1死二塁から1番に抜てきされた中島が左前適時打。2死後、郡司の中前適時打で1点差とした。マルティネスが左前打で続き、一、二塁。この日1軍に昇格した水谷が左前同点適時打を放った。四回には水野が逆方向へ勝ち越し2ラン。
中島は「チャンスで回って来たので次に繋げようと思い打席に入りました」、水谷は「打ったのはスライダー。素直に嬉しいです」とそれぞれコメントした。
新庄監督は20日にインスタグラムを更新。「明日はベテラン 中島君 1番 セカンド ファームでホームランキング 水谷君 5番 レフトで爆発してもらいます!!」とスタメン予告。ズバリ的中だ。
水谷は4月9日にプロ入り初の1軍登録されたが、13打数2安打と結果を残せず、同22日に登録抹消されていた。2軍でトップの8本塁打を放ち、この日、再昇格。「失うものはなにもない、ダメだったら出直すくらいの気持ち。思い切ってやるだけかなと思います」と話していた。迷いのないスイングで期待に応えた。
先発の山崎は古巣・オリックス戦は初登板。六回途中4失点でリーグ単独トップの5勝目。
二回に森の打球が右スネを直撃。その後4連打を許し3点を先制された。三回以降立ち直った。打線も計5点を奪い逆転。「二回にヒットが続き、悪いところが出てしまいました。あそこを1本でも少なくしていければ、流れが変わったと思うので、次に向けて修正したいです。良いピッチャーを相手に逆転してくれた打線には感謝したいです」とコメントした。
2024年05月21日 20:56
「ウエスタン、くふうハヤテ−阪神」(21日、草薙総合運動場野球場)
阪神・佐藤輝明内野手が降格後4試合目で初本塁打を放った。
2024年05月21日 20:53
「ソフトバンク21−0楽天」(21日、みずほペイペイドーム)
楽天が球団ワースト2位となる21失点の歴史的惨敗を喫した。
先発のポンセは初回は簡単に3人で片づけたものの、二回に火だるまとなった。先頭の山川からの5連打で4点を失うと、その後も山川にこの回2安打目となる適時打を浴びるなど9安打を集中され、7失点。三回には栗原にソロを被弾。四回には先頭からの連続三塁打で9点目を失い、さらに無死満塁となったところで、ポンセはKO。2番手・桜井も火の付いたソフトバンク打線を止められず、3連続適時打を浴びるなど、一挙10点の超ビッグイニングを許した。ポンセは3回0/3を11安打12失点だった。
五回にも2点を加えられ、早くも20失点に達した。打線もわずか5安打と沈黙した。
楽天は球団創設元年となった2005年3月27日のロッテ戦で0−26で惨敗したのに次ぐ、2番目の球団ワースト記録となった。
2024年05月21日 20:53
「ソフトバンク21−0楽天」(21日、みずほペイペイドーム)
ソフトバンクが2016年以来となる21得点の猛攻で5連勝。早くも貯金を18とした。
二回、楽天の先発・ポンセに襲いかかり、先頭の山川から5連打であっさりと4点を先制。さらには山川のこの回、2本目の安打が適時打となるなど、一挙7点を奪った。三回には栗原が1号ソロ。続く四回には無死から周東、今宮の連続三塁打で1点を追加。さらに連続四球で満塁としてポンセをKO。代わった桜井に6本の安打を浴びせて、この回だけで10得点の猛攻となった。
五回に栗原のこの日2本目となる2号2ランでついに大台の20得点に乗せた。
終わってみれば23安打21得点。16年5月24日のオリックス戦での22得点以来となる20得点での爆勝で、まだ5月ながら早くも独走状態と入ってきた。
2024年05月21日 20:53
○ 広島 6 − 2 阪神 ●
<8回戦・マツダスタジアム>
首位の阪神は広島戦3連敗。貯金は「5」となり、2位の広島に0.5ゲーム差に迫られた。
先発の村上は初回、1番・秋山に初球を左中間へ弾き返されると、その後、自らの暴投で無死三塁とし、2番・野間に先制適時打を右前へ運ばれた。
2回は東洋大時代の2学年先輩で先頭の6番・末包に左翼線二塁打を許すと、その後も連打を浴び2失点目。3回は一死から連打で一死一、三塁のピンチを招き、末包にバックスクリーンに飛び込む3ランを浴びた。
4回、5回はゼロを刻んだものの、6回表の打順で代打を送られ降板。5失点は2021年8月28日の広島戦(マツダ)以来となる自己ワーストタイとなり、試合前リーグ2位の1.30だった防御率は2.03となった。
攻撃陣は広島先発・床田も前に7回まで無得点。6点を追う8回に2番・中野の左前適時打などで2点を返すも、反撃遅く村上は4敗目(2勝)を喫した。