©sports-topics.net 2024
2024年04月29日 15:19
「巨人−ヤクルト」(29日、東京ドーム) 1軍復帰した巨人のフォスター・グリフィン投手が先発し4回11安打8失点でKOされた。 0−7で迎えた三回の攻撃。2死走者なしの場面でグリフィンが打席に立つと、東京ドームは騒然となり、大きなどよめきに包まれた。攻撃に転じるのであれば、代打を出しても不思議ではない場面。だが打席に送り出した阿部監督はグリフィンの復調に期待した判断とみられる。 しかし助っ人左腕は村上に8失点目となるソロを浴びた。指揮官も決断し、五回から2番手で堀田をマウンドに送った。グリフィンは厳しい表情でベンチを後に。助っ人左腕は開幕ローテ入りしが、8日に「右腹直筋筋損傷」で出場選手登録を抹消され、この日が復帰戦だった。
2024年05月16日 06:00
巨人4―0DeNA(セ・リーグ=15日)――巨人は投打がかみ合い快勝。
一回、坂本の適時打で先制し、三回は吉川の適時打、七回は代打・丸の2ランで加点した。堀田は6回無失点。DeNAは最下位転落。
試合前、巨人・坂本の練習に付き添っていたスタッフが太鼓判を押した。重いボールを頭上に放り投げ、瞬発力と体の連動性を滞空時間で測るメニューで、「数字がすごくいい」。言葉通り、第1打席の第1スイングで大きな先取点をもたらした。
一回、二死から内野の失策と四球で一、二塁。相手の隙を逃さなかった。石田健が2ボールから投じた内角直球を豪快なスイングで捉えると、打球は鋭いゴロで左前へ。福井のファンを沸かせ、「これだけ多くのジャイアンツファンに勝利を見せられて良かった」と声を弾ませた。
前夜に富山でフル出場した。チームは試合後、球場をバスで出発し、約2時間かけて福井の宿舎に到着したのは午後11時30分頃だった。今季18年目の35歳。それでも、「毎年のようにあること。全然大丈夫」とハードな移動に疲れを見せないのは、日頃から備えを徹底しているからだろう。
この日もそうだった。試合開始の5時間前から、坂本は一塁側のファウルゾーンにいた。マットの上ではだしになり、下半身を中心としたストレッチ、重りを持ってのスクワットなど、ケアやトレーニングを入念に行った。多くの野手がいた中、約1時間を割いたのは坂本だけだ。
116試合に出場して打率2割8分8厘、22本塁打、60打点の成績を残した昨季、ある手応えを感じたという。「ケガさえなければ、まだまだやれる」。長嶋茂雄に並ぶ猛打賞、川上哲治を超える通算安打――。記録ラッシュが続くバットは、止まりそうにない。(福井浩介)
巨人・阿部監督「やっぱり先制するのは大事なこと。(坂本は)すごい数のヒットを打っている人ですから。(堀田は)球数が増えてくると、のらりくらりだったけど、それまでは打者としっかり勝負できていた」
2024年05月16日 05:01
「中日0−1阪神」(15日、バンテリンドーム)
勝負の鉄則を守り、阪神が1−0の辛勝だ。岡田彰布監督(66)は「こういうゲーム展開はやるべきこときっちりやった方が点が入るよ。向こうも無死二塁あったけどな。ランナー送れんかったから、結局はそこやろなあ。展開的にな」とポイントを挙げた。
0−0で迎えた延長十一回無死二塁。中野はバントファウルの後、ヒッティングに切り替え二ゴロで好機を拡大。近本の決勝打を呼び込んだ。
投手陣も踏ん張った。大竹が7回無失点と快投した後、中継ぎ4人も無失点リレー。この日合流した桐敷については「明日は入れる。そんなに慌ててなあ。いきなり厳しいところはしんどいと思ったから」と16日からのベンチ入りを明言した。
懸案の「3番問題」は解決に向かい、強固なブルペン陣も戻ってきた。前夜のショックを振り払う、大きな白星だ。
2024年05月16日 05:01
「中日0−1阪神」(15日、バンテリンドーム)
阪神が鉄壁リレーで今季7度目の完封勝利を演出した。八回から4投手による1イニングずつの継投でバトンをつなぎ、竜打線を封じ込めた。
大逆転負けを喫した11日・DeNA戦でリリーフに失敗した岩崎優投手(32)が1−0の延長十一回に登板。先頭打者に四球を許したが後続を断ち6セーブ目。「先頭にフォアボールを出して考えすぎてしまったところがあったので、そこを整理してまた頑張ります」と決意を込める。八回のゲラは「リズム良く投げることが大事」と打者3人でピシャリと抑え、九回を3者連続三振の石井は「チームの勝ちにしっかり貢献できた」と語った。
延長十回を無失点に抑えた島本が今季初勝利で通算10勝目。「自分も次のピッチャーにしっかりゼロで渡そうと。それだけを考えました」。ブルペンも一丸になり価値ある1勝をたぐり寄せた。
2024年05月16日 05:01
「中日0−1阪神」(15日、バンテリンドーム)
ヒーローにはなりそこねたが、確かな感触を残した。
2024年05月16日 05:01
「中日0−1阪神」(15日、バンテリンドーム)
これぞ待ち望んでいた3番打者や。近本光司外野手(29)が0−0の延長十一回、右翼へ決勝タイムリー。1番・森下翔太外野手(23)の二塁打をきっかけに上位打線が連動し、価値ある1点を刻み込んだ。今季8度目となる延長戦を制し、懸案事項だった「3番問題」も解決。岡田彰布監督(66)にとっても手応えを得た1勝となった。
全神経を研ぎ澄ました。ここで試合を決めてやる−。深く息を吐き、次の1球を待つ。近本が迷わず振り切ったスイングから飛び出した打球は右前に弾んだ。値千金の決勝打。バンテリンドームを割れんばかりの大歓声と拍手、そして竜党の悲鳴が渦巻いた。
両チーム無得点で迎えた延長十一回。突破口を切り開くために、先頭の森下が左中間への二塁打で出塁した。続く中野の二ゴロの間に三塁へ進塁。絶好機で打席が巡ってきた。
「先頭で森下が二塁打を打ってくれたんで、絶対にチャンスで回ってくると思っていた。これ絶対打たなあかんなと思いながら、初球すごい空振りしました」
仲間の奮闘に応えないわけにはいかない。積極的にバットを出した。中日の左腕・斎藤が投じた初球、外角へ見逃せばボールとなるスライダーを空振り。2球目はファウルで追い込まれた。カウント2−2からの6球目、低めの直球に反応。執念の右前適時打で試合を決めた。
チームとして決め手を欠き、得点を奪えていない中で作った好機。重圧がかかる場面だったが「追い込まれたほうがいいのかなと思いながら、楽しく打席に入っていました」と振り返る。
気持ちは熱く、頭の中は冷静だった。「自分のスイングをしてミスショットするよりも、追い込まれてしっかりボールに対応した方がいい」。空振りした初球のスライダーを頭に入れながら、バットに当てることだけに専念。5日・巨人戦(東京ドーム)での佐藤輝以来、7戦ぶりとなる3番打者の打点となった。
5月12日のDeNA戦(横浜)から3試合連続で3番に座り、勝負強さを発揮。これで岡田監督の悩みの種でもある打順の並びについても解決しそうだ。2試合連続で1番・森下、2番・中野、3番・近本と並べた。指揮官は機能しつつある打線に「最後に1本出たからな。もうええわ、森下はそれで」と笑みを浮かべながらうなずいた。
投手陣も踏ん張り、手にした今季7度目となる完封勝利。敵地での連敗も阻止し、チームはさらに一丸となった。「本当に投手中心に守りの阪神の野球ができたんじゃないかなと思います。しっかりこのカード勝ち越して、関西に帰りたい」と近本がチームの思いを代弁する。首位浮上へ。猛虎のリーダーがけん引する。
2024年05月16日 05:01
「中日0−1阪神」(15日、バンテリンドーム)
丁寧かつ、大胆に、左腕同士の投げ合いで一歩も引かなかった。阪神・大竹耕太郎投手(28)が小笠原と白熱の投手戦を演じる。「何も意識しないで投げました」。平常心を保ちながらの96球。勝ち星にこそ恵まれなかったが、三塁すら踏ませない快投を披露した。
初回から100キロを下回る遅球を駆使し、打者に的を絞らせなかった。四回2死は加藤匠を計測不能の超スローボールで左飛。「緩い球っていうか、遊んでるぐらい」。岡田監督からの助言でもある、遊び心で凡打の山を築いた。
最大のピンチは六回。無死から細川に二塁打を浴びた。この日、初めて先頭打者の出塁を許す。4月13日には同じ相手、同じ球場で六回に4失点していた。今季の六回に限った防御率は試合前で15・75。それでも、冷静だった。
「前回、打たれたりしたのが頭の中によぎらなかった」。スパッと割り切り、目の前の相手に集中する。中田、石川昂を連続で遊ゴロ。最後は山本を渡辺の好守にも助けられ、三直に抑えた。「点が取れない試合で自分が粘って貢献したい。きょうはそれがちゃんとできて良かった」。主導権は渡さなかった。
7回4安打無失点の好投。中継ぎ陣もゼロでつないだ。「こうやって、しんどいけど勝ってるというのがうちの強み」。流れを呼び込んだのは、大竹のおかげ。ベンチで勝利への祈りが届いた。
2024年05月16日 05:01
「中日0−1阪神」(15日、バンテリンドーム)
阪神が0−0の延長十一回に3番の近本光司外野手(29)が右前打を放って先制した。完封勝利は今季7度目。一方で14日の中日戦(豊橋)で敗戦につながる痛恨の失策を犯した佐藤輝明内野手(25)が出場選手登録を抹消され2軍に合流した。以下、岡田彰布監督の主な一問一答。
◇ ◇
−大竹は昨年のいい時のような状態に。
「やっぱり慣れもあるからな、向こうのバッターもな」
−中継ぎも。
「結構投げてなかったからな」
−石井もいい。
「ファームで投げてようなっとったからな。今は10人もおるから」
−近本は追い込まれたがさすが。
「それはなあ。後ろが打たんからのう」
−現時点では森下、中野、近本という並びが良さそうか。
「うーん、なあ。(森下は)昨日はよかったけど、今日も最初のはよかったけど。最後に1本出たからなあ、もうええわ、森下はそれで(笑)」
−ノイジーが三塁の練習を。
「ノイジーはアメリカでは三塁手やんか」
−佐藤輝は出直し。
「うん、うん。ファームの選手や」
2024年05月16日 05:01
「オリックス1−1ロッテ」(15日、沖縄セルラースタジアム那覇)
10安打1得点と好機での一打が出ず、オリックスが今季2度目の引き分け。
2024年05月16日 05:01
「東都大学野球、青学大1−0日大」(15日、神宮球場)
1回戦3試合が行われ、青学大が日大を下し開幕8連勝を飾った。エースの児玉悠紀投手(4年・日大三)がリーグ戦初完投初完封、4番・西川史礁(みしょう)外野手(4年・龍谷大平安)が先制V打と、投打の柱が活躍。16日の2回戦に勝利し、中大が亜大に敗れれば、3季連続の優勝が決まる。駒大は国学院大に、亜大は中大に先勝した。
今秋ドラフト候補で青学大の最速147キロ左腕・児玉が、101球を投じ4安打7奪三振で初完封と、マダックス(100球未満での完封勝利)目前の快投を見せた。「すごいうれしいです。コントロールが安定していて低めで操作できた。九回まで投げ切れるマウンドは特別感がありました」。今春は4試合に登板して4勝負けなし、計28回2/3を無失点と安定感抜群だ。
2024年05月16日 05:01
「2軍交流試合、阪神8−6マツゲン箕島硬式野球部」(15日、鳴尾浜球場)
「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」からの完全復活を目指す阪神の育成・高橋遥人投手(28)が15日、マツゲン箕島硬式野球部との交流試合(鳴尾浜)に先発し、復帰後最長の2回を1安打無失点に抑えた。
「徐々に上がってきている。この間よりも今日の方が思い切り腕を振れたので、変な力はちょっとずつ抜けてきている」
直球主体に、初回は投ゴロ、空振り三振、二ゴロで三者凡退に。復帰後最速の148キロも記録した。二回は先頭に右前打を浴びるも、続く打者を中飛に。最後は投ゴロ併殺打で切り抜けた。
ここまでの3登板は1イニングのみだっただけに疲労も感じたというが、「初回が一番体力を使うイメージがあったので。2イニング目はこんな感じだったな」と先発の感覚も思い出した。
球の状態も上がってきてはいるが、「投げきれていないボールもある。カットボール、ツーシームのキレも抜けてるんで」と課題も口にした。和田2軍監督は今後について「3(回)にするのか、球数でいくのか。もう一回2イニングをやらせるのか。下がることはないわ。明日の様子を見て」と話した。一歩ずつ、着実に歩みを進めていく。
2024年05月16日 05:01
決意の再出発を切った。14日の中日戦(豊橋)で敗戦につながる痛恨の失策を犯した阪神・佐藤輝明内野手(25)が15日、出場選手登録を抹消され、2軍に合流した。この日のマツゲン箕島硬式野球部との交流試合(鳴尾浜)には出場せず、特守を敢行。ファンも見守る中、289球をさばき、汗を流した。
佐藤輝は痛恨の失策を犯した試合後、名古屋市の宿舎に帰ってから2軍降格を告げられた。そしてこの日の早朝に宿舎を出発。8時半には鳴尾浜に到着し、アップから全体練習に合流した。
「テーマも何もないので。しっかり練習して試合出て頑張るだけなので」
14日の中日戦、2−1の八回無死二塁。田中のバントは捕手前へ。坂本は素早く三塁へ送球し、タイミングは完全にアウトだった。しかし、佐藤輝はまさかの落球。無死一、三塁にピンチが広がり、村上が2本の適時打を浴びて逆転を許した。自身のプレーで足を引っ張りチームは敗戦。2軍降格には「僕は何も決められないので」と話すにとどめたが、早速自身の足元を見つめ直した。
キャッチボール、ノック、フリー打撃などの全体メニューをこなした後、この日の交流試合には出場せず、鳴尾浜球場の向かいにある鳴尾浜臨海野球場のグラウンドに向かった。本人の「基礎からやりたい」という希望もあり、午後から田中2軍内野守備走塁コーチによる三塁特守を敢行。「素手で捕る感覚」を養うため、通常の半分ほどのサイズのグラブを使い、正面と逆シングルで捕球を繰り返した。
「『基本、地味な作業が一番大事だから。きょうも地味な練習するけど、そこをしっかりできないと』という話は本人にはしました」と田中コーチ。佐藤輝は身ぶり手ぶりの指導を受けながら、最後は「10球ノーミス」指令を一発クリアした。約50分間、289球をさばき、エラーは15。最後は見守った約50人の観客から拍手が送られた。
和田2軍監督は「若い選手と一緒に汗かいて、ドロンコになってね。やるしかない」と奮起を促した。続けて「期限はついてないので。技術も含めて、いろんな面でもう一回自分を見つめ直して」と期待した。
17日からのウエスタン中日3連戦(ナゴヤ)、21日からのくふうハヤテ3連戦(静岡)にも帯同する予定。「(1軍の首脳陣からは)しっかり頑張ってこいと言われたので、頑張ります」と佐藤輝。初心に返って自身と向き合い、生まれ変わった姿で1軍の舞台に戻る。
◆佐藤輝の昨年2軍降格VTR 2023年は6月25日に出場選手登録抹消となり、新人だった21年9月以来の2軍調整。前日24日・DeNA戦(横浜)で欠場した試合後に降格が決まり、2軍遠征先の名古屋へ移動した。23年は登録抹消される同25日まで64試合で打率.229、9本塁打、38打点。6月月間は16試合で打率.179、1本塁打、8打点と苦しんでいた。ただ、7月5日に1軍復帰してから復調。8月は月間打率.300、3本塁打、16打点。9月も月間打率.344、7本塁打、23打点とリーグVに貢献した。
2024年05月16日 05:01
「巨人4−0DeNA」(15日、セーレン・ドリームスタジアム)
巨人が首位を守った。
2024年05月16日 05:01
「日本ハム12−3西武」(15日、エスコンフィールド)
日本ハム打線が大爆発し本拠地のファンはお祭り騒ぎだった。3本塁打を含む19安打で、今季初の2桁12得点を挙げての大勝。今季最長タイの5連勝で、貯金7はチームとして1745日ぶりで新庄政権最多を更新。「キリのいい20(安打)にしたかったですね。僕は何もしてないです」と指揮官もご満悦だった。
口火を切ったのは、今季初の3安打で4打点の万波中正外野手だ。初回、2死二、三塁で右翼席へ先制の5号3ラン。「どうかなというところでしっかり伸びてくれた」と納得の一振り。これに続けとばかりに、びっくりの一発も飛び出した。
三回だ。無死一塁での郡司裕也捕手の打球は、右翼ブルペンに設置されているカメラを破壊する4号2ラン。「ベンチに帰ったら『あれ30万するぞ』って言われて」とやりとりを明かし「でも30万でホームラン打てるなら、いくらでも払いますよ」と笑った。
新庄ハムらしい、足でも得点を奪った。二回2死一、三塁から一走・スティーブンソンが挟まれる間に、三走・水野がスタートを切り生還。新庄剛志監督は「選手がキャンプからやってきたことをやってくれた」とたたえた。
新庄政権最多19安打も記録し、17日からは敵地でロッテ戦。初戦には、前回対戦で攻略した佐々木の先発が予想される。「こういう試合をした後の完封負けが野球では“あるある”。どんな方法でも1点取りに行こうかな」と気を引き締めた。
2024年05月16日 05:01
「巨人4−0DeNA」(15日、セーレン・ドリームスタジアム)
散発3安打で完封負け。DeNAは今季4度目の3連敗を喫し、借金は今季最多タイの4となり最下位に転落した。
4番・牧秀悟内野手は今カード2試合で7打数無安打4三振。この日は守りでも一回の失策が失点につながり、「あれでチームのリズムも崩れた。自分のエラーのせいで負けたような試合」と厳しい表情を見せた。慣れない地方球場で2試合連続失策となり「ああいうプレーが出たのは実力不足」と悔しさを押し殺した。
2024年05月16日 05:01
「ヤクルト2−0広島」(15日、坊っちゃんスタジアム)
有言実行の118球が、史上初の快挙星へと導いた。ヤクルトのドラフト2位・松本健吾投手(25)=トヨタ自動車=が変化球を操り、カープ打線をねじ伏せていく。プロ初登板&初先発でいきなりの完封勝利。さらに無四球&2桁奪三振も加えると史上初の快挙で、球史に名を刻む始まりの1勝に笑みがあふれた。
「100点満点かな」。目の前の打者と向き合い続けた結果が、9回0封につながった。新人で唯一1軍キャンプに抜てきされるも、3月13日のDeNAとのオープン戦で1回6安打7失点とプロの洗礼を浴びて2軍に降格。はい上がってきた舞台に両親も駆けつけ、「勝利をプレゼントしたい」と、3日遅れの母の日の贈り物を届けた。
救世主となったルーキーは「この1勝に満足せず、これからどんどんチームの勝利に貢献するために投げていきたい」と。握りしめた記念球は、さらなる飛躍へ向けた原動力になる。
◆球団72年ぶり快挙 球団新人投手がデビュー戦でプロ初完封勝利を飾るのは国鉄時代の1952年10月10日・松竹戦の小山恒三以来、72年ぶり。デビュー戦でプロ初勝利を挙げた球団新人投手は13年・小川以来、11年ぶり。なお、新人に限らずプロ初登板初完封勝利投手は史上30人目で、無四球&2桁奪三振の内容は史上初だった。
◇松本 健吾(まつもと・けんご)1999年4月14日生まれ、25歳。東京都出身。180センチ、83キロ。東海大菅生、亜大、トヨタ自動車を経て2023年度ドラフト2位でヤクルト入団。亜大時代には指名漏れも経験した苦労人。150キロ超のストレートと多彩な変化球が武器。