2024年04月28日 20:24
国内リーグとヨーロッパカップ戦はまったく違う大会だ。 国内リーグでの調子がそのままヨーロッパでの戦いの物差しになるわけではないし、その逆もまたしかり。ドイツのブンデスリーガでいえば、リーグでバイエルンが昇格組のハイデンハイムに2−0とリードしながら2−3で逆転負けを喫したかと思ったら、その数日後に行われたプレミアリーグ首位のアーセナルとのチャンピオンズリーグ(CL)の試合では、終盤まで優勢的な試合運びで、アウェーで上々といえる2−2の引き分けに持ち込んだ。 あるいはブンデスリーガで首位を独走し、見事クラブ史上120年で初となるリーグ優勝を果たしたレバークーゼンが、ヨーロッパリーグ(EL)で最終的に勝利したとはいえ、アゼルバイジャンのカラバクに大苦戦したり、プレミアリーグの雄リバープールが、ホームでのアタランタ戦で0−3と完敗したり。いろんなことが起こるのだ。 CL、EL、そしてヨーロッパカンファレンスリーグ(UCL)と、欧州には3つのカップ戦がある。CLが世界最高峰のリーグとして全世界から最大限の評価を受けているのはだれもが認めるところだが、ELやUCLもそれぞれに刺激的で、いろんな経験ができる大会なのは間違いない。 【PHOTO】まさにスタジアムの華! ワールドクラスたちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介! スイスリーグのセルベッテFCでプレーする常本佳吾は、欧州カップ戦でプレーする価値について次のように語ってくれた。 「やっぱりヨーロッパリーグでいろんな国のチームと対戦して、いいチームと対戦できるのはすごく自分の財産になった。来年もそこでやりたいから、リーグ戦にかける思いも強いです。そこでヨーロッパリーグ、もちろんチャンピオンズリーグを目ざしてやっていきたいですね」 CL出場を厳命とされるクラブにとってはELやUCLに物足りなさを感じたり、どこか100%の力で向き合いきれない雰囲気がでてきたりする。 一方で、欧州カップ戦に出場すること自体がクラブにとっても、選手にとっても、指揮官にとっても、ファンにとっても極めて貴重な機会というクラブもたくさんある。そこにかける思いが違う。だから勝った時の喜びが大きな力をもたらすし、逆に負けたときの悔しさや失望が後を引いてしまうこともある。 常本が興味深いことを話してくれた。 「正直、セルベッテ(の調子)がちょっと悪くなったのも欧州カップ戦が終わった、負けてからなんです。自分たちが夢見てたじゃないけど、ヨーロッパで勝ち星をつけられて自信になった部分も大きかったので、それがちょっとなくなったことも影響してるのかなっていうのは個人的に感じます」 ELグループリーグでスラビア・プラハ、ローマに次ぐ3位で終えたセルベッテは、UCLの決勝トーナメント・プレーオフを勝ち抜いてラウンド16に回ったが、そこでチェコのプルゼニにPK戦の末に敗退。常本が言うように、セルベッテはそれ以来、5試合連続で勝ち星なしとなった(1分け後4連敗)。 もちろんUCL敗退だけが理由ではないが、いずれにしても異なるコンペティションを過密日程の中で戦い抜いていくというのは、やはりどのクラブにとっても簡単なことではない。とはいえ気持ちを切らしてしまったり、うまくメンタルコントロールができないままだと、臨まれるクオリティをピッチにもたらすことはできない。そのままリーグでの順位を上げることができず、翌シーズンのヨーロッパコンペティション参加の資格を失うことにもなってしまう。 常本もそのために自分にできることを求め続けている。 「やっぱりステップアップってところは常に意識してますし、そのためにも、自分ができるアシストと1対1の自分の長所のところは絶対に負けないように伸ばしつつ、それが結果としてチームの優勝だったり、カップ戦優勝だったりってところに繋がれば、さらに選手としても評価されます。そこはこれから目ざしていきたいです」 欧州ではどこもリーグ終盤に向けて緊張感が高まる時期だ。順調なクラブ、荒波にいるクラブ。どこも様々な状況と戦っている。シーズン最後にどんなドラマが生まれるのか。うまくいかないときには《気持ちを切り替えろ》とよくいわれるが、新しい具体的な目標にチーム全体の気持ちが向くように整理できるかがカギになるのだろう。 セルベッテは33節のグラスホッパー戦を1−0で勝利し、連敗を4で止めることができた。ここからは上位チーム同士で対戦するプレーオフ期間に入る。ここから再び上昇気流に乗っていきたい。 取材・文●中野吉之伴
2024年05月13日 14:00
現地時間5月12日に開催されたブンデスリーガの第33節で、浅野拓磨が所属するボーフムは、すでに優勝を決めているレバークーゼンとホームで対戦。0−5で大敗を喫した。
この一戦に、浅野は3試合ぶりに先発。序盤から果敢なプレーでゴールに迫る。しかしボーフムは15分に、DFフェリックス・パスラックが相手FWを後ろから抱え込むようなファウルで一発退場となり、1人少なくなる。
この緊急事態に、ハイコ・ブッチャー監督は守備の枚数を増やすために、浅野を下げてDFティム・エールマンを投入。浅野の出場時間はわずか20分となってしまった。
【動画】王者レバークーゼンを相手に浅野がチャンス創出も...
これについてドイツ大手紙『Bild』は「ブッチャー監督は、それまで何度も敵陣深くまで侵入するなど、チャンスを作っていたアサノを“生け贄”にした」と報じた。
また『Spox』も、「苦しみを味わったのはアサノで、DFのエールマン投入のために犠牲になった」と伝えている。
昨シーズンのホームでのレバークーゼン戦(3−0)では、1ゴール・1アシストの活躍を見せて勝利に貢献していた浅野。今回は無念の交代となってしまった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月13日 13:43
元日本代表DFの中澤佑二氏が5月13日、TBS系列で放送されたサッカー専門番組「KICK OFF! J」に出演。11日に行なわれたJ1第13節のFC東京戦(3−3)で、約30メートルのロングシュートを決めた柏レイソルのDF犬飼智也について語った。
犬飼は1−3で迎えた46分、敵陣中央でパスを受けると、迷わず右足を振り抜く。強烈な一撃をゴール左隅に叩き込んでみせた。
【動画】レイソル犬飼智也の超絶ロングシュート弾!
このスーパーゴールを、中澤氏は「全てがパーフェクトだった」と語る。
「横パスをもらう前から、たぶん彼は考えていましたね。打つと。1回ボールを止めて、押し出して蹴る。練習を相当積んでいるんじゃないかというぐらい、非常に練習通りだったのではないか。きれいにボールに力が加わっていました」
そして「狙うという意識を持っているのがさすがですよね」とコメント。圧巻のゴラッソを称賛した。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月13日 13:38
23-24フランス・リーグ1は12日、第33節の試合が行われ、ASモナコ(AS Monaco)は2-0でモンペリエ(Montpellier HSC)を下して2位が確定し、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2024-25)出場権を獲得した。
アウェーのモナコは、カズム・ワタラ(Kassoum Ouattara)が52分に先制点を決めると、65分にユスフ・フォファナ(Youssouf Fofana)が追加点を挙げた。
リール(Lille OSC)はナント(FC Nantes)に2-1で勝利し、スタッド・ブレスト(Stade Brestois 29)を得失点差で抜いて3位に浮上した。
リーグ1は上位3チームが来季チャンピオンズリーグの自動出場権を手にし、4位のチームは予選からの参加となる。
最下位クレルモン・フット・オーヴェルニュ63(Clermont Foot Auvergne 63)はオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)に0-1で敗れ、降格が決まった。
17位ロリアン(FC Lorient)もオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)に1-3で敗戦。これで16位メッス(FC Metz)に残り1試合で勝ち点3差をつけられ、さらに得失点差でも劣っており、降格が決定的となっている。
メッスも1-2でストラスブール(Strasbourg)に敗れ、残留を目指してリーグ2のチームとのプレーオフに進むことが濃厚となっている。
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2024年05月13日 13:36
アーセナルが、クラブ史上最多のプレミアリーグ勝利数を記録した。
2024年05月13日 12:43
セレッソ大阪は13日、DF登里享平の負傷を発表した。
発表によると、登里は6日に行われた2024明治安田J1リーグ第12節のガンバ大阪戦で負傷。検査を受けた結果、左ハムストリング筋損傷と診断されたという。なお、離脱期間は明らかになっていない。
現在33歳の登里は今年川崎フロンターレからC大阪に加入。今季は2024明治安田J1リーグ開幕からG大阪戦までは全12試合に先発出場していたが、しばらく戦列を離れることとなった。
2024年05月13日 12:40
天王山となったダービーで、実質的な優勝を決めることはできた。だが、指揮官からは厳しい言葉も寄せられている。
セルティックは5月11日、ススコットランドリーグの第36節で、宿敵レンジャーズをダービーマッチで2−1と下した。首位に立つセルティックは、2位レンジャーズとの差を6ポイントに広げている。優勝までの“マジック”は1となった。
日本人選手では、フル出場した前田大然がオウンゴールを誘発するなど活躍。古橋亨梧と旗手怜央もスタメンに名を連ね、後半途中までプレーしている。
【動画】前田大然が果敢な仕掛けからオウンゴールを誘発→喜びを爆発
80分にベンチへ下がった旗手に対し、ブレンダン・ロジャーズ監督は苦言を呈した。2点を先行してから1点を返されて以降のパフォーマンスに不満があるようだ。
地元紙『Daily Record』によると、ロジャーズは「2−1のときに私のメッセージはボールをキープし、試合をマネジメントすることだった。だからレオを下げたんだ。彼は素晴らしいタレントだが、私の好みからするとボールを与えすぎる」と話した。
ミッドフィルダーは試合をコントロールしなければならない。ボールへの愛を示し、大事にしなければいけない。あまりにルーズでずさんだった。試合が不必要に緊迫したものになった」
今季の旗手がケガに悩まされ、思うように出場できなかったのは周知のとおりだ。リーグ戦でピッチに立ったのは14試合にとどまっている。スタメンだったのは10試合だ。それでも、アジアカップでの負傷後、戦列に復帰してからは先発出場を続け、その存在感には賛辞も寄せられていた。
指揮官の苦言を、旗手はどのように受け止めたのか。優勝決定が期待される次戦は、采配を含めて注目だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月13日 12:39
クラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグ決勝へと勝ち上がった横浜F・マリノス。5月25日の第2戦が敵地・アルアインということで、5月11日のホームでの第1戦は確実に勝ってアドバンテージを得る必要があった。日産スタジアムに5万3704人という大観衆が詰めかけ、凄まじい熱気に包まれる中、キックオフされたこの試合。横浜FMはいきなり一瞬のスキを突かれてカウンターを喰らい、開始13分に失点するというまさかのスタートを余儀なくされた。
そこからは怒涛の攻めを仕掛け、前半だけで14本ものシュートを放ったが、どうしてもゴールをこじ開けられない。後半も15分が経過して、0−1のまま。じっとベンチ前から見守っていたハリー・キューウェル監督も何かを変えないといけないと感じたのだろう。このタイミングで喜田拓也とエウベルを下げ、渡辺皓太と宮市亮を2枚替え。攻撃のギアを一気に上げようと試みたのだ。「幅を取ることと裏への動きを要求されたので、まずそのチームとしての約束事に立ち返った。僕がやれるのはそういうところなので、そこから流れができたらいいなと思って入りました」と背番号23をつける快足ウインガーは目をギラつかせた。
ピッチに立った宮市がいきなり見せたのは左サイドの突破。相手右SBのアブドゥル・トラオレがタフな相手で、エウベルもかなり手を焼いていたが、2人の駆け引きで体力が奪われた分、宮市が入った時には1対1で突破しやすくなっていた。迎えた26分、左タッチライン付近にいた背番号23がドリブルで中に切れ込み、アンデルソン・ロペスにパス。彼が逆サイドに展開し、ヤン・マテウスが精度の高いクロスを蹴り込んだ瞬間、植中朝日がスルスルと中に侵入し、打点の高いヘッドをお見舞い。待望の同点弾が生まれたのだ。「後悔したくはなかったので、自分で打てるところはどんどん打っていこうと決めていました」とパリ五輪世代の背番号14は毅然とした表情で語っていた。
この一撃でスタジアムの雰囲気はヒートアップ。勝利への気迫が横浜FMの選手たちに乗り移った。そして後半41分に劇的な瞬間が訪れる。またも右のヤン・マテウスが中にクロスを入れたのが始まりだった。これに反応したのが宮市。目の前にロペスがいたが「ボールの勢いを見て、自分が結果の蹴った方がいいと思って、『OK』と声をかけました」と右足ボレーを選択した。これがコースに飛ばずにDFとGKの間に飛んだところに、抜け出したのが渡辺。彼の右足シュートがネットを揺らし、VAR判定の末に認定。横浜FMは2−1で勝利し、最高の状態でアル・アイン決戦に乗り込めるようになったのだ。
渡辺、榊原慧悟らを含め、ベンチスタートの「ゲームチェンジャー」が試合の流れを変え、勝利を引き寄せたのは事実。宮市も鳥肌が立つような雰囲気の中、自らのタスクを確実に遂行。自らの存在価値を改めて実証したのである。「僕は今までいろんなクラブでプレーしてきましたけど、ACLの決勝という舞台の緊張感や勝利への熱気というのは全く違った。『ここで優勝を成し遂げないといけない』という責任感も強く覚えました」と宮市は大舞台のピッチに立てたことに感無量だった様子。2年前のE-1選手権・韓国戦で右ひざ前十字じん帯損傷の重傷を負い、選手生命を断たれてもおかしくない状況まで至ったことを考えれば、信じられないという感情もどこかにあったのだろう。
「マリノスは僕にとって最初の日本のチームですし、このクラブに支えてもらってきた。その恩が物凄くあります。それを返せる方法はタイトルを取ることしかない。このACLは僕個人よりも、マリノスのためのも。これを取るか取らないかでクラブの未来が大きく変わる。僕はその責任を担っているんで、そういう気持ちで戦っています」と彼は改めて神妙な面持ちでコメントしていた。
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2024年05月13日 12:30
12日にオールド・トラッフォードで行われたプレミアリーグ第37節マンチェスター・ユナイテッド対アーセナル戦。
2024年05月13日 12:23
女子FAカップ決勝が12日にウェンブリースタジアムで行われ、マンチェスター・Uがトッテナムに4−0で勝利。昨シーズンの決勝で敗れた雪辱を果たし、クラブ初の女子FAカップ制覇を成し遂げた。
マンチェスター・ユナイテッドに在籍するなでしこジャパンFW宮澤ひなたは4点リードの78分から出場。トップ下でプレーした。試合後、宮澤は「正直、けがでチームにあまり貢献できていなかったと、FAカップが始まってから感じていたことで。準決勝でもピッチに立てず、みんなの力でウェンブリーのピッチに立てて、リードも大きかったので気持ち的にも楽に入れました。昨シーズンからいた選手は借りを返せたと思いますし、自分自身としても移籍してきて初めて大きなタイトルをみんなで取れたことは大きなものでした。すごくうれしかったです」と、12月に足首の手術で戦線離脱してから復帰を果たしてのタイトル獲得を噛み締めつつ、感謝を口にした。
試合は7万5000人を超える観衆が訪れ、その前で優勝トロフィーを掲げたが、「日本では想像できない人数ですし、コーチの声が聞こえないぐらいスタジアムが沸いていて、こんなにも多くの人が来てくれたっていうのは、こっちの国のサッカーに対する思いがすごく強いと改めて感じられましたし、日本もこうなってほしいという思いがさらに強くなりました。クラブチームの対戦でこの人数。決勝という舞台でこれだけお客さんが入ってできるのは、選手としてすごくうれしいですし、ワーッと沸く瞬間がすごく楽しくて、ワンプレー、ワンプレーにお客さんが反応していることはピッチに立っていても聞こえるので、選手としては多くの方が見てくれるようなサッカー、プレーができればいいなと、試合を終えて思います」と、改めて1選手としての大観衆の前でプレーすることの喜びを語った。
宮澤自身はマンチェスター・ユナイテッドに今シーズンから加入。海外クラブ初挑戦となったが、前述の負傷などもあり、主力としてプレーするにはいたらず。ボランチやトップ下でプレーすることが中心となった。「慣れるまでに時間がかかり、やっと出始められたころにけがをして。あの時にけがをしていなければ今どうなっていたのかな、途中からではなく先発でピッチに立っていたのかな、と考えることはある」と正直な心境を明かしつつ、「多くの人の支えがあったからこそ」と感謝を述べ、「大きい舞台で少しですけどピッチに立ってプレーできたことは自分にとって大きかったので、うれしい反面、もっとやりたい思いは強くなったので、また来年この舞台に戻ってこれるように、次はけがをせずに、シーズンを通してしっかりチームに貢献できるようにしたい」と、来シーズンのクラブでの立ち位置の巻き返しを誓う。
足首のけがは復帰までに4カ月近くを要した。ここまでのけがは「初めて」という宮澤にとって「今まで通り走れるのか、ボールを蹴れるか、不安は正直あった」が「落ち込んで振り返っても戻ってこないので、より強くなって戻ってこないといけないと、前向きにとらえられた」と振り返る。
チームへの適応やけがとの戦いに加え、移籍直前に開催されたFIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランドでゴールデンブーツ(大会得点王)を獲得したことによる周囲からの重圧との戦いとも向き合った。ゴールデンブーツを取ったことは「もちろんうれしいこと」としつつ、「考えていないようで、やっぱりいろいろな人からそういう見られ方をされるので、フッと思う瞬間もある」と複雑な思いもあると吐露。だが、「そこをうまくポジティブに自信としていければいいですし、だからこそもっと強引に、もっと得点が欲しいですし、結果を出し続けたい」と、ピッチでの結果にフォーカスして、向き合っていくと話す。
今シーズンは残すところリーグ戦1試合。クラブでまず求められていることはバランスをもたらすことではあるが、その中で個人として勝負することも必要になる。「良いポジションに立ち続けること、スルーパスや一個潜り込んでいくことも求められるところ。ゴールに向かうプレーを増やしていきたいですし、代表でもワイドのポジションでプレーしたりしているので、自分自身レベルアップしなければいけないところ」と、強引さにもよりこだわっていく必要があると感じているようだ。
シーズンが終われば、パリオリンピック2024本戦に向けてのなでしこジャパンの活動が始まる。「相手の状況をうまく見ながら駆け引きしたい。その瞬間、目の前の相手、求められてることを選手としてやるだけだと思っているので、来シーズンはもっともっと試合に絡んで、目に見える結果を求めたいですし、オリンピックでもそこは変わらずやっていきたい」と意欲を燃やしている。
取材・文=小松春生
2024年05月13日 12:21
現地時間5月12日に開催されたエールディビジの第33節で、上田綺世が所属するフェイエノールトは佐野航大と小川航基がプレーするNECと敵地で激突し、3−2の勝利を飾った。
この試合で2ゴールに絡むなど、ハイパフォーマンスを見せたのが上田だ。49分に決定機を迎えると、ボックス手前でファウルを受けて相手DFのレッドカードを誘発。フェイエノールトが数的有利な状況になると、1−1で迎えた57分には、上田がボックス内で粘って繋いだボールをヤンクバ・ミンテが押し込んで、アシストを記録する。
さらに2−2となった87分には、右サイドを抜け出したアリレザ・ジャハンバフシュの折り返しにダイレクトで合わせて決勝ゴールを奪ってみせた。
【動画】フェイエ上田綺世の3戦連発弾!
3戦連発弾を決めた25歳にSNS上では「ストライカーって感じ」「どんどんゴールを決めてくれ」「めっちゃ覚醒してるやん」「まさに値千金」「本領発揮し始めた」「出たら結果残す」などの声が上がっている。
今季の得点数を5に伸ばした上田。19日に行なわれる最終節のエクセルシオール戦で4戦連発となるか。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月13日 12:20
インドネシアで行われているU17女子アジアカップ。
開催国であるインドネシアのU-17女子代表は、グループステージ3連敗で敗退が決まってしまった。フィリピンに1-6、韓国に0-12、北朝鮮には0-9といずれも大差での敗戦。
インドネシアサッカー協会(PSSI)によれば、エリック・トヒル会長は同国の女子サッカーがまだゼロから構築する段階にあることを認めたそう。
今年、インドネシア女子代表は日本人の望月聡氏を監督に招聘。今大会のU-17代表も同監督が率いた。
PSSIは「世界の女子サッカーでトップクラスの監督である日本人の望月聡氏の人選からスタート。 PSSIは、2012年オリンピックで日本女子代表を準優勝に導いたコーチへの働きかけに成功した」と伝えている(望月氏は2008年〜2012年まで日本女子代表のコーチを務めた)。
トヒル会長は、インドネシアはマイナスから女子サッカーの組織化を始めており、アクセス、施設、選手、大会に至るまで、女子サッカーは大規模な改善を必要としているとしつつ、こうも話していた。
「そのため、我々は日本サッカー協会であるJFAと協力しながら、モチ監督を招聘し、全面的に組織化した。これは長期的なミッションであり、たとえ当初の条件がマイナスであったとしても、真剣さ、一貫性、熱意を持って始めなければいけない。これが女子サッカーの復活の始まりだと信じている」
男子のインドネシア代表は帰化選手の登用も含めて近年強化が進んできた。
インドネシアの血を引く「偉大」な世界的スター5名
トヒル会長は「代表サッカーの範囲において、女子サッカーを無視してはいけない。現時点では長期的なトレーニングセンターはない。インドネシア女子サッカーのタレントを引きつけるために、国家レベルから始まり、地方レベル、さらにもっとミクロに段階的にそれを構築していく」と長期的に女子チームを強化していく方針を宣言。その手はじめとして、女子サッカー界で強さを見せてきた日本から指揮官を招聘したようだ。
2024年05月13日 12:10
欧州サッカーシーンはシーズン佳境を迎えており、白熱の試合が繰り広げられている。
2024年05月13日 12:09
5月12日に行なわれたセリエAの第36節で、鎌田大地が所属する7位のラツィオが17位のエンポリと対戦。前半アディショナルタイムにセットプレーから先制すると、89分に追加点を挙げ、2−0で白星を挙げた。
ダブルボランチの一角で先発した鎌田は的確なパスワークや持ち上がりだけでなく、守備でも奮闘する。
とりわけ反響を呼んだのが39分のタックルだ。味方のパスミスをカットされた瞬間、足を伸ばして、鮮やかにボールを奪い返し、カウンターに繋げた。
【動画】「マジックかと思った」と驚嘆の声! 鎌田の鮮烈タックル
このボール奪取に、ファンから次のような驚嘆の声が上がっている。
「ほぼカンテ」
「これ奪い取れるのかよ」
「ここ見てて声出た。リピートしてもどうやって奪ってるのかイマイチ分かんない」
「マジックかと思った」
「これでボール奪ったのマジでビビった」
「上手すぎて草」
「これどうやって取ってんだw」
調子の良さを窺わせるプレーと言えるだろう。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月13日 12:06
23-24ドイツ・ブンデスリーガ1部は11日、第33節の試合が行われ、王者バイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)は10人のVfLボーフム(VfL Bochum)に5-0で大勝し、今季公式戦無敗記録を50に伸ばした。
昨年5月にボーフムは10人になったレバークーゼンを下しており、シャビ・アロンソ(Xabi Alonso)監督率いるチームに公式戦では最後となる土をつけていたが、この日は立場が逆転した。
これでレバークーゼンはブンデス1部史上初のリーグ戦無敗まであと1試合、3冠達成まではあと3試合となっている。
序盤にフェリックス・パスラック(Felix Passlack)が退場処分を受けたボーフムに対し、レバークーゼンは中盤をつかさどるフロリアン・ビルツ(Florian Wirtz)を負傷で欠く中、先発起用された2トップのパトリック・シック(Patrik Schick)とビクター・ボニフェイス(Victor Boniface)のゴールで2点をリードし、ハーフタイムを迎えた。
70分にアミン・アドリ(Amine Adli)が3点目を決めると、87分にはミッドウイークのヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2023-24)準決勝のASローマ(AS Roma)戦で劇的な得点を挙げてチームの無敗記録を維持したヨシプ・スタニシッチ(Josip Stanisic)が4点目、さらに後半アディショナルタイムにはそのスタニッチのお膳立てから、アレックス・グリマルド(Alex Grimaldo)が5点目を記録した。
次節がリーグ戦最終戦となるレバークーゼンは、今月下旬の4日間でヨーロッパリーグ決勝のアタランタ(Atalanta)戦、ドイツカップ(German Cup 2023-24)決勝のカイザースラウテルン(1.FC Kaiserslautern)戦に臨む。
一方、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)は2-0でVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)に勝利し、2位の座を守った。
レアル・マドリード(Real Madrid)に敗れた8日の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)準決勝第2戦からトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は8人を入れ替え。FWハリー・ケイン(Harry Kane)は背中の負傷により今季初めてリーグ戦を欠場した。
バイエルンは4分、19歳のロブロ・ズボナレク(Lovro Zvonarek)がリーグ戦初先発を自ら祝うゴールを決めて先制すると、13分にはレオン・ゴレツカ(Leon Goretzka)が追加点を決めた。
2011-12シーズン以来となる無冠でのシーズン終了が決まったバイエルンは、今季残り1試合となる中で3位シュツットガルトとの勝ち点2差を守っている。
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2024年05月13日 12:00
バイエルンとドルトムント、マンチェスター・シティとリヴァプール。リーグを変えながらも数々の名勝負を生み出してきた2人の名将。ペップ・グアルディオラとユルゲン・クロップ。
近年のヨーロッパサッカーを引っ張ってきた2人の名将について、英『GIVEMESPORT』で語ったのは元ドイツ代表マリオ・ゲッツェだ。2009年、ゲッツェをドルトムントのトップチームに昇格させたのがクロップだ。その後香川真司らと共に2回のリーグ優勝を飾り、クロップ・ドルトムントの中心的役割を担った。
2013年には当時指揮官だったペップの下でプレイすることを熱望し、ライバルのバイエルンに移籍。バイエルンでは3回のリーグ優勝やクラブW杯優勝も経験するが、ペップの下では伸び悩んでしまい、2016年にはドルトムントへの復帰を果たしている。そんな2人の名将の下でプレイしたゲッツェは2人を「私のキャリアの中でも最も重要な監督であり、人物だ」と前置きし、2人の違いについて話している。
「ペップ・グアルディオラは技術的に最高の監督の一人で、(彼の下でプレイすることは)とてつもなく豊かなものだった。でもペップは試合に集中し、自分のプラン以外の選手のことは考えていないような気がしていた。共感力はそれほど大きなものではなかった。それは私にとって簡単ではなかったんだ。なぜならサッカー選手の父親のような存在だったクロップのもとで育ったからね。ペップは全く違った。ワールドクラスのコーチには共感力が必要だ。すべてのアスリートは人間であり、戦術と共感力の両方を兼ね備えていなければならない」
ピッチ内での戦術面やサッカーについてのアプローチが多かったペップと父親のようにピッチ内外、そしてプライベートなことまで手厚くサポートしてくれるクロップとの乖離がバイエルンでうまくいかなかった要因の1つかもしれないと語るゲッツェ。これはどちらがいい監督というわけでもなく、その監督のスタイルや選手との相性によるものなのだろう。
2016年にドルトムントに復帰したゲッツェだが、怪我に悩まされることが多く、2020年にはPSVに完全移籍を果たした。その後、活躍の舞台を再びドイツに戻し、2022年からは長谷部誠も所属するフランクフルトでプレイしており、今季は公式戦40試合に出場して4ゴール4アシストをマークしている。