2024年04月28日 18:04
「RIZIN.46」(29日、有明アリーナ) 前日計量が28日、都内で行われ、出場する全20選手がパスした。 メインイベントのRIZINフェザー級タイトルマッチで対戦する王者の鈴木千裕(24)と挑戦者の金原正徳(41)は、計量に先だって調印式を行ったが、金原は司会がサインをうながすよりも早く署名してしまい、「書いちゃいました…」と照れ笑いした。 RIZIN史上最年長チャレンジャーの金原は「この日のために準備してきました。僕にしかできないことがあります。それはこのベルトを取って、いろんな人を勇気づけたいなと思っております。まずは明日、しっかり挑みたいなと思っております」と意気込み。 RIZIN史上最年少王者の鈴木は「勝たなければならない理由が僕にはたくさんあるので。明日は絶対にKOで勝って、新しい時代を俺が作るんで」と、世代交代の完遂を誓っていた。 なお、金原は27日に都内で行われた個別会見では、試合のポイントは鈴木の右のパンチだとして「あの右に対して自分が怖がらずにいけるか。ポイントはそこだと思います」と説明した。 試合展開については「僕が倒されるか僕が極めるか。判定はないと思います。決着はつくと思います。僕は1回チャンスがあれば極められると思います。自信があります。1回テイクダウンしてそこで全てをかけると思いますし、しのがれても作り直せばいい。何かをしないという選択肢は僕にはないですね。リングに上がってみないと分からないし、持ってるものを勝負して、それなりにいいところを瞬間瞬間でチョイスして勝負したい」と話していた。
2024年05月13日 16:33
全日本プロレスの春の祭典「チャンピオン・カーニバル2024(CC)」を制した宮原健斗(35)が13日に都内で会見し、安齊勇馬に挑戦する3冠ヘビー級王座戦(29日、東京・後楽園ホール)への意気込みを語った。
前夜の斉藤ジュンとの優勝決定戦を激闘の末に制し、2度目のCC優勝を達成した宮原はそのままリング上から安齊への挑戦を表明。これが正式に認められて決戦が決まり「俺から見てこの安齊勇馬はまだ3冠ベルトが似合っていない。それはなぜか。この全日本プロレスには世界で一番ベルトが似合う男がもういるからだ。この3冠ベルトを巻くのはお前にはまだ早いんじゃないか。そして何よりこのベルトが重荷になっているんじゃないかな? 5月29日で楽になるから安心しなさい。この3冠ベルトを巻いてやりたいことが俺にはあるからね」と、会見に同席した若き王者を上から目線でジロリとにらんだ。
これに安齊から「宮原選手が世界一ベルトが似合う男なんだったら、5・29、俺が勝って宮原選手に代わって世界一ベルトが似合う男になろうと思います。確かにこのベルトを巻いてからプレッシャーも期待もいろんなものが押し寄せています。だけどプレッシャーがかかればかかるほど、期待されればされるほど面白いものですよね。このベルトはまだ手放したくないので勝ちます」と返される。
すると宮原は不敵な笑みをたたえ「俺はまだ早いと言っているんだ。だって、俺の熱狂に勝てるわけないんだから。確かに新時代の活躍っていうのは無視できない。だけどこの世界にありがちな下の世代に譲るようなことはしたくないので実力でもぎ取れと。まあ無理でしょうね、今は」と揺るがぬ自信をみなぎらせた。
どこまでも上から目線のその姿に安齊からはとうとう「邪魔なオールド世代がいるなら力づくで倒して、僕を見せつけます」とバッサリ言い放たれる。これに宮原は「俺も聞きたいんだけどオールドなの? なんで俺がこっち(オールド世代)にくくられているか考えたんですよ。それで思ったのは俺がここ数年、すごすぎる試合をしてそれが伝わりすぎていて、このベルトを巻いているのが伝わりすぎたからじゃないかな、と。俺別にオールドじゃねえし。35歳だから」と言い返した。
宮原は最後に「いろいろ言いましたが、5月29日は叩き潰します」と宣言。最年少王者を破り、まだまだ若いところを見せられるか。
2024年05月13日 14:39
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が13日、自身のX(旧ツイッター)を更新。6日に東京ドームで行われ6回TKOで勝利したルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦で、1回に喫したプロ初のダウンを振り返った。
「そりゃ良い意味でも悪い意味でもいつもより気合いは入ってたよ それが1ラウンド目を含め悪い方向に転んだとは思ってない!! あれはネリの渾身の一発だった」と記した。
井上は1回に接近戦からネリの左フックをもろに浴びてリング上にはいつくばり、まさかのプロ初ダウンを喫した。ただ、2回にダウンを奪い返すと、5回にもダウンを奪い、6回には一気に攻勢に出て衝撃的な右ストレートで“悪童”をたたきのめした。
34年ぶりの東京ドーム興行は4万3000人の大観衆を集めた世紀の一戦。普段とは違う気合が入っていたと正直に明かしたモンスターにSNSでは「こういう所がカッコよすぎばい!!」「対戦相手にリスペクト送ってるの素敵です!!」「ネリもあっぱれ!って事ですね」「あのダウンのおかげで会場ぶち上がってたんで結果オーライです」などと反応があった。
2024年05月13日 14:33
新日本プロレス6月9日大阪城ホール大会の第一弾対戦決定カードが13日に発表された。
同大会では現在開催中の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」の決勝戦が行われることが発表済み。この日は5試合のタイトルマッチの開催が決定した。
IWGP世界ヘビー級王者のジョン・モクスリーは「ハウス・オブ・トーチャー」のEVILとのV4戦に臨む。EVILは11日(日本時間12日)の米国・カリフォルニア大会で挑戦表明し、ベルトを黒く塗りつぶす暴挙に出ている。
さらにNEVER無差別級王者の鷹木信悟は、HENAREとのV3戦が決定。HENAREは今年2月の大阪大会で頭部裂傷のダメージを負い、長期欠場していた。
またKOPW保持者の上村優也はグレート―O―カーンとの争奪戦、NJPW WORLD認定TV王者のジェフ・コブは石井智宏とのV2戦がそれぞれ決まった。IWGPタッグ&STRONG無差別級タッグ選手権は4WAYトルネードイリミネーションマッチが決定。IWGPタッグ王者のKENTA&チェーズ・オーエンズ、STRONG無差別級タッグ王者のヒクレオ&エル・ファンタズモ、毘沙門(後藤洋央紀&YOSHI―HASHI)、TMDK(マイキー・ニコルス&シェイン・ヘイスト)が4つ巴で2つのタッグタイトルを争うことになる。
2024年05月13日 13:06
新日本プロレス6月9日大阪城ホール大会で「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」のEVILがIWGP世界ヘビー級王者のジョン・モクスリー(38=AEW)に挑戦することが13日に正式決定した。
2024年05月13日 06:00
女子プロレス新団体「マリーゴールド」が、いよいよ20日に東京・後楽園ホールで旗揚げする。注目のメインでジュリア(30)と豪華コンビを結成するのが林下詩美(25)だ。3月まで在籍した業界盟主「スターダム」ではともに中心選手だった2人は、新団体をどこに導こうとしているのか。神奈川県内で11日から1泊2日の日程で行われた強化合宿に参加した詩美を直撃。「打倒・スターダム」への思い、憧れの米WWEスーパースターとの対戦希望を激白した。
――合宿を終えて
詩美 普段練習の話しかしてなかったから、一緒にトレーニングをして夜中3時までトランプやUNOをしてプライベートな話までした。うたは人見知りだけど、みんなが明るくて仕事以外の話までできる関係を築けてると思う。旗揚げ戦に向けて、一気に団体の士気が高まりましたね。
――マリーゴールドでの初陣となった4日のノア両国大会では完勝した
詩美 幸先いいスタートになった。いろんな人と戦いたいと思ってマリーゴールドに来たから、早速ノアのリングで戦えて楽しかったね。裏では武藤敬司さんに初めてお会いできたんだ。実はお父さん(林下清志氏)と武藤さんは同じ専門学校出身で「ああ、君がビッグダディの娘か。お父さん元気か? よろしく伝えてくれよ。新団体頑張ってな」って声をかけてくださった。プロレス界にものすごく貢献された方からいただいたエールは重たかったし、よりマリーゴールドを成功させるぞと気合が入りました。
――新団体でやりたいことは
詩美 マリーゴールドが女子プロレス界のトップであることを当たり前にしていく。そして選手一人ひとりがどんどん成長して、すごい選手がたくさんいる中で私がトップを走り続けたい。
――古巣「スターダム」が業界盟主に君臨する
詩美 自分がいたからこそ、スターダムがすごい団体なことはわかってる。でも、そこを出たからには「追いつけるように頑張るぞ」っていう気持ちでじゃダメ。スターダムを超えていかないと。
――8月でデビュー7年目を迎える。自身の野望は
詩美 一時期はスターダムで赤いベルト(ワールド王座)も女子プロレス大賞も取って、林下詩美の絶頂期だった。その後なかなかベルトが巻けなくて、ユニットリーダーとして後輩の面倒を見てきた。今度は私がもっと自我を出して、ベルトを巻いて女子プロ界の頂点に立つことを目指したい。もっともっとプロレスを広めていきたい。そして戦いたい人がいる。
――ロッシー小川代表が米WWEからの招聘を目指すイヨ・スカイ(紫雷イオ)のことか
詩美 実現したらうれしいな。イヨさんに憧れてスターダムに来たけど、入れ違いでリングで会うことができなかった。去年の夏に米国遠征に行ったとき、イヨさんが車を運転してくれ、ご飯に連れていってくださったり、たくさん面倒を見ていただいて。練習にも参加させてもらったんですけど、イヨさんとペアになる機会があって。ものすごい緊張しちゃってイヨさんの顔面を思いっきりパンチしちゃった…。それでも「大丈夫、続けて」って優しかった。
――その翌月にイヨはWWE女子王者になり、今年4月まで防衛した
詩美 WWEでトップを取る直前のイヨさんの練習を間近で見て、勉強になった。コスチュームを着てなくてメークもしてない普段の練習着なのに、リングでの存在感が半端なくて思わず見とれちゃった。だからやっぱりリングで会いたい。
――旗揚げ戦ではジュリアと組み、Sareee&ボジラと対戦する
詩美 ノアの大会でも、ジュリアが横にいることがすごく不思議だった。合宿では同じ部屋だったから一緒にお酒を飲んだり、宴会ではカラオケで一緒に歌ったりした。ジュリアは歩み寄るタイプだけど、私は自由人。性格的には全く違うけど「マリーゴールドを業界一にする」っていう目指しているところは同じだなと今回の合宿でも確信できた。組むのが楽しみだよ。
2024年05月13日 06:00
女子プロレス「スターダム」のフューチャー王者・吏南(17)と「ディアナ」のWWWDクリスタル王者・ななみ(17)のタイトル戦が浮上した。
2人は12日の後楽園ホール大会で行われた6人タッグマッチ(妃南&レディ・C&ななみvs渡辺桃&吏南&フキゲンです★)で激突。試合は吏南がダイビングダブルニードロップで妃南を沈めた。
体調不良で欠場した上谷沙弥に代わり、この日は緊急参戦となったななみは試合後「やっぱり強さとか派手さとか、目につくのは吏南選手。ベルトをかけて対戦したいという思いが強くなった。今日あおられて、さらに火がついた」とタイトルをかけての対戦を熱望した。
するとこの日がフューチャー王座獲得から1年で、これまで8度の防衛に成功している吏南はすぐに返答。「ななみ、ディアナのチャンピオンとか言ってたよな。別にそっちでもいいよ、このベルトでもいいよ。タイトルかけてやりあいましょう」と真っ向から対戦を受ける姿勢を見せた。
スターダムとディアナ、両団体の若手王者がタイトルをかけて激突する。
2024年05月13日 06:00
全日本プロレスの春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」を5年ぶりに制したエースの宮原健斗(35)が、次なる目標を3冠ヘビー級王座も戴冠してのチャリティー大会出場に定めた。
12日に横浜BUNTAIで行われたCC優勝決定戦で最凶双子の兄斉藤ジュン(37)と対戦。壮絶なシーソーゲームで何度もピンチを迎えたが、最後はシャットダウンスープレックスホールド2連発で巨体を沈めて、2度目のCC優勝を手にした。
試合後は3冠王者の安齊勇馬(24)に「新時代? 叩き潰したろか、コラ」と挑戦を表明。29日の東京・後楽園ホール大会を決戦の場に指定すると「俺はプロレスの団体なんて超越しているからな。まだまだ俺がやらなきゃいけないことがあるだろ!」と自己陶酔して叫び、拍手を浴びた。
久々Vの要因は、経験から導き出した禁欲作戦だった。宮原は「自分自身の欲を制する。今回はこれを貫きました。過去を踏まえると、それが一番自分にとってはいい結果につながると思ったんで」と胸を張る。快楽を我慢することでエネルギーをためたとし「普段の楽しいを抑えると、幕から出た時のエネルギーが違うんです。僕の場合はね」。飲酒はもちろんラーメンや映画鑑賞、移動以外のドライブも封印したとのことだ。
安齊への挑戦が決定的になっただけに、禁欲を延長する上に「オレンジジュースも封印します!」と小鼻を膨らませた。それだけ気合が入るのは、熱望していた入場無料の能登チャリティー大会(6月10日、石川・七尾市田鶴浜体育館)開催が決まったからだ。
エースは「僕が3冠王者&CC覇者として元気を届けたい。だって、プロレス界を超越した男・宮原健斗が先頭に立たなきゃダメでしょ?」と拳を握る。マット界きっての元気印はこの勢いで突っ走るつもりだ。
2024年05月13日 05:00
「プロレス・全日本」(12日、横浜BUNTAI)
全日本プロレスのシングル最強を決めるリーグ戦「チャンピオン・カーニバル」の優勝決定戦が12日に行われ、Aブロック1位の宮原健斗がシャットダウンスープレックスでBブロック1位の斉藤ジュンを破り、5年ぶり2度目の優勝を飾った。
2024年05月13日 05:00
「大相撲夏場所・初日」(12日、両国国技館)
番狂わせが止まらない一日に、館内が騒然とした。2006年秋場所6日目以来18年ぶりに、出場した5人以上の横綱、大関がそろって黒星を喫し、昭和以降の初日としては初めての総崩れ。役力士で白星発進を決めたのは大の里のみで、客席からはどよめきの声が連鎖した。
幕内後半戦の審判長を務めた高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は「相撲内容的にこういうことはあるけれど、大関、横綱5人全員が負けるとは思わなかった」と驚きを隠せず。初日の独特な緊張感を敗因の一つに挙げる一方で、「対戦相手の方が良い相撲を取っていたし、前に出る気迫が見受けられた」と勝者を率直に評価した。
番付の重責を果たせず口も重くなった。横綱、大関陣で唯一取材に応じたのは琴桜だけで、琴ノ若から改名後、初の一番を白星で飾れなかったことに「必死に取っているだけ。明日に向けて切り替える」と口にした。
貴景勝に至っては支度部屋へ引き揚げた際に左足を引きずり、心配なところを見せた。2日目以降は上位陣の意地を見せられるのだろうか。
◆八角理事長(元横綱北勝海)「照ノ富士は焦って我慢できなかった。4大関も負け、お客さんに申し訳ない。上位は2日目から気合を入れ直してほしい」
◆出場5人以上の横綱、大関の全敗 2006年秋場所6日目以来。横綱朝青龍と白鵬、千代大海、魁皇、琴欧洲、栃東の5大関が黒星を喫した。
2024年05月13日 05:00
「大相撲夏場所・初日」(12日、両国国技館)
横綱、大関陣が全員敗れる大波乱の幕開けとなった。新小結大の里(23)=二所ノ関=は横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)をすくい投げで撃破し、横綱戦初白星を挙げた。大関陣は、琴ノ若改め琴桜(佐渡ケ嶽)が平幕大栄翔(追手風)に押し出され、かど番の霧島(音羽山)は豪ノ山(武隈)に苦杯。貴景勝(常盤山)、豊昇龍(立浪)も黒星を喫した。横綱と4人以上の大関が全員出場しての総崩れは、2006年秋場所6日目以来18年ぶりで、初日では昭和以降初めて。
注目の新小結が、歴史的波乱の日を締めくくった。照ノ富士を腹ばいにさせた大の里は大きくうなずき、弾むような足取りで戻って勝ち名乗りを受けた。2度目の挑戦で横綱戦初勝利。館内の大歓声を一身に浴びた。
苦い経験を無駄にはしなかった。初挑戦の初場所では、勢いのまま走って上手投げを食らった。当たって前に出たのはこの日も同じ。そこからが違った。もろ差しになると、相手の強引な左小手投げを見透かしたように右ですくい、最後は上からひと押し。「(初場所)そのままじゃダメだと自分なりに考えた。あの時の反省を生かして相撲をとることができてよかった」。春巡業でも稽古をつけてくれた横綱への“恩返し”を、あくまで冷静に振り返った。
朝から落ち着いていた。横綱と戦う初日でも稽古場には下りず、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)も「自分の調整があるんじゃないですか。『まだ早ぇよ』って言っときました」と苦笑する大物ぶり。“オレ流”を貫き「チャンスは初日じゃないの?」という師匠の読みを現実にした。
両親ら家族も国技館で観戦。母・朋子さんには、母の日に最高の白星をプレゼントした。「勝てたのでうれしかった。勝ちを目の前で焼き付けてくれたと思う」と孝行を喜んだ。
幕下10枚目格付け出しでデビューしたのは昨年夏場所。初日は黒星だった。「自分自身どうなることかと思った。まさか1年後、初日に横綱に勝つとは考えてもなかった」。想像をはるかに超える速度で成長を遂げる大器。春場所でわずかに届かなかった初優勝へ、最高のスタートを決めた。
2024年05月13日 05:00
新日本プロレス11日(日本時間12日)の米国・カリフォルニア大会で、IWGP世界ヘビー級王者のジョン・モクスリー(38=AEW)が海野翔太(27)の挑戦を退け、3度目の防衛に成功した。師弟対決後の感動のリング上をぶち壊したのは、「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」のEVILだ。何とベルトを暗黒化して、どういう理屈か「本物の王者」に名乗り出る始末。その真意を問うと、衝撃の証拠写真が送られてきた――。
モクスリーと海野の王座戦は、互いに一歩も譲らない大激闘となった。王者の高角度デスライダーで終止符が打たれると、リング上では師弟が座礼で健闘をたたえ合う。
ここでEVILが乱入して、感動のフィナーレを台無しに。ベルトをスプレーで黒く塗りつぶした上に「俺が本物のIWGP世界王者だ。次の挑戦者はお前だ」となぜか立場逆転状態から挑戦表明を繰り出し、6月9日大阪城ホール大会での激突が急浮上した。
EVILの主張が理不尽なのは毎度のこととはいえ、自身を「本物の王者」と名乗るのはさすがに無理がある。しかしその疑問は大会後に解決した。
けたたましく鳴った記者のスマホには「EVIL」の邪悪な4文字が…。通話口から「見ての通りIWGPのレベルに達してない、偽物同士の戦いだっただろ。今日の試合で、アイツが偽物のベルトを持ってる偽物のチャンピオンだってことに、みんな気づいたんじゃねえか? 疑い深いお前らのために証拠も見せてやるよ」と言い放つと、何とIWGP世界ベルトを手にしたEVILの写真が送られてきたのだ。ベルトは黒く塗りつぶされた上にモクスリーが持っているはずだが、一体どういうことなのか。
実は、IWGP世界ベルトはこの世に2本存在する。2021年8月に、負傷による王座返上を不服としたウィル・オスプレイがベルトを自作し、自称王者として活動。翌22年1月東京ドーム大会で当時の王者オカダ・カズチカに敗れたことでこの偽ベルトは団体預かりとなっていた。日常的に事務所へ不法侵入しているEVILが、これを約2年4か月ぶりに公の場に持ち出した可能性が極めて高い。
盗っ人たけだけしいEVILは「成田(蓮)も言ってただろ、アイツは偽物のチャンピオンだって。まあモクスリーのアホには、オスプレイのアホが作った偽ベルトがよく似合ってはいるが…。品のねえ試合ばっかり繰り返して、もう俺も我慢の限界だよ。これ以上俺の会社で好きなマネさせてらんねえんだよ。よく覚えとけ」と、どこにもうなずくことができない宣戦布告と同時に、国際電話を終了した。
自称最高権力者にして自称本物のIWGP世界王者という、厄介極まりない存在が誕生してしまった。
2024年05月13日 05:00
女子プロレス「スターダム」のワンダー王者・安納サオリ(33)が、浮上している闇の黒虎スターライト・キッドの「コズミック・エンジェルズ(CA)」入りに疑問の声を上げた。
2024年05月12日 20:27
全日本プロレス12日の横浜BUNTAI大会で、世界ジュニアヘビー級王者のライジングHAYATO(25)がカズ・ハヤシ(50)を下しV2に成功した。
序盤、HAYATOは場外のカズにプランチャを仕掛けるもかわされて顔面を鉄柵に打ち付けてしまうなど、挑戦者の老かいなテクニックに翻ろうされる。さらにシド・ヴィシャス(トップロープからのムーンサルトアタック)にヒザを立てられるなどピンチが続いた。しかし持ち味の空中殺法で徐々にペースを取り戻すことに成功。最後は人でなしドライバーでマットに突き刺してからシド・ヴィシャスをズバリ決め3カウントを奪った。
試合後、HAYATOは「苦しかったけど、勝ったよ」とつぶやくように話す。さらに「さすが世界ジュニアの最多防衛記録を持っているだけある。ホント、カズ・ハヤシってすごい男だよ。あの持っている物を盗ませてもらう。教わるのはかっこ悪いからね」と相手へのリスペクトを表明。そんな難敵を下して「世界ジュニアのイメージ、伝統、歴史、俺が全部、1回ぶち壊させてもらうよ。なぜかそう思ったんだ。壊して、壊して、壊し尽くした先に何か新しい光があるんじゃないかって、思ったんだ」と決意を新たにした。
一方、掲げていた「ベルトと共に引退」とならなかったカズだが「出し切った…」と充実の表情。王者への感謝を口にするとともに「今までのプロレス人生、今日まで全く悔いがないし最高のプロレス人生を送っていると思います。だからこうしてまた世界ジュニアをかけてHAYATO選手とできたし。まだ(7月1日の引退まで)1か月半ありますんでね。僕の残っている試合全てでまた見たくなるような試合をしていきます」と語気を強めた。
2024年05月12日 20:21
全日本プロレスの春の祭典「チャンピオン・カーニバル2024(CC)」の優勝決定戦(12日、横浜BUNTAI)で、エースの宮原健斗(35)が最凶双子の兄斉藤ジュン(37)に勝って5年ぶり2度目の優勝を果たした。
Aブロックを1位通過した宮原は、Bブロック1位のジュンと激闘を展開。序盤の場外戦では観客から応援タオルを拝借したジュンに首絞め攻撃を受けるなど苦しめられる。それでもエプロンの攻防で相手の巨体をリフトしてパイルドライバーで突き刺し、串刺し式のブラックアウト(ヒザ蹴り)を放つなど応戦した。
試合は中盤から一進一退の攻防となる。宮原が投げっ放しジャーマンからブラックアウトを放てばジュンにチョークスラム、ジャックハマーを返されるなど文字通りの消耗戦を展開した。さらにジュンからおきて破りの逆ブラックアウトや張り手、さらにサイコブレイクとたたみかけられてKO寸前まで追い込まれる。それでも持ち前のタフネスで粘ると、一瞬のスキを突いてランニング式のブラックアウトでジュンの動きを止めることに成功。直後のシャットダウンスープレックスホールドはカウント2で返されたが、その後バックの取り合いから再び同じ技でぶん投げて歓喜の3カウントを聞いた。
試合後、マイクを持った宮原は「格の違いを見たか!」と雄たけび。速攻で観客から「ギリギリだっただろ!」と突っ込まれると「そうだ。ギリギリだ。それでも勝てたのはみんな応援してくれたおかげだ。2019年以来2度目の優勝だ。どうだ。俺にはやっぱり、光り輝くものが似合うだろ!」と叫んで拍手を浴びる。続いて「安齊勇馬。何を偉そうに解説なんかしやがってコラ。俺の試合の解説をするなんて、20年早いわ。3冠チャンピオン、上がって来いよ」と放送席にいた3冠ヘビー級王者の安齊にリングに上がるよう促す。そして「俺の持つ最年少記録をのうのうと破りやがって…。チャンピオンには条件がいくつかある。見栄えがプロレスラーらしいこと、ルックスがいいこと。そしてもう一つあるんだ。ベルトが似合わなきゃいけない。お前にはまだ早いな。全国のファンはお前を応援しているだろう、優しいからな。ただしスーパーシューターは優しくないんだよ。当たり前に巻かれちゃ困るんだよ。新時代? 叩き潰したろか、コラ」と宣戦布告だ。
これに安齊からは「チャンピオンの条件、見栄えがプロレスラーらしいこと、そしてルックスがいいこと…。そこは圧勝だな。ベルトが似合わないなら、アナタに勝って一番ふさわしい男になります」と粋な言葉で受諾され、宮原は早速29日の東京・後楽園ホール大会を挑戦の日に指定する。さらに「新時代? プロレス界にとってとてもいいことだ。ただ俺はプロレスの団体なんて超越しているからな。日本プロレス界、まだまだ俺がやらなきゃいけないことがあるだろ! 明日からCC覇者として生きていく。以上だ」とぶち上げた。
2024年05月12日 20:05
「プロレス・全日本」(12日、横浜BUNTAI)
1973年にスタートした、シングル最強を決める春の本場所「チャンピオン・カーニバル」の優勝決定戦が行われ、Aブロック1位の宮原健斗(35)がBブロック1位の斉藤ジュン(37)を27分15秒、シャットダウンスープレックスホールドで沈め、2019年以来5年ぶりの優勝を飾った。
ジュンの必殺技サイコブレイクをカウント2で返した宮原は、ブラックアウトでカウント2を奪うと25分過ぎ、完璧なシャットダウンスープレックスホールドでジュンの巨体を投げるが、カウント2で返される。宮原はシャットダウンスープレックスホールド、ジュンはサイコブレイクを狙うが、バックに回った宮原がこの日2度目のシャットダウンスープレックスホールドで投げきり、3カウントを奪った。
宮原は「何が足りないんだ?おまえだよ、安齊勇馬!俺の試合の解説なんて20年早いわ!上がって来いよ!」と、解説席の3冠ヘビー級王者・安齊勇馬(24)を呼び込み、「チャンピオンの条件はいくつかある。プロレスラーらしいこと、ルックスがいいこと、ベルトが似合わなきゃいけないこと。おまえにはまだ早いな!スーパースターはそんなに甘くないんだよ!新時代?たたきつぶしてやるわ!」と挑戦表明した。
安齊も「プロレスラーらしいこと、ルックスがいいこと、そこは圧勝だな!あなたに勝ってベルトが一番似合う男になってみせます」と受諾。宮原は「おまえとは前哨戦はいらない。5月29日、後楽園ホールだ!チャンピオンロード、お疲れさん!」と、決戦場を指定した。
宮原はバックステージで優勝の大トロフィーにキスして喜びを表現すると、改めて安齊に「おまえがプレッシャーにつぶされる必要はない。俺に任せろ。おまえは間違いなく何十年に1人だ。でも俺は彼にのうのうと任せる気はないな。俺はのうのうと譲る気はこれっぽっちもないからな。マジでたたきつぶすよ!未来なんて俺がいるうちはおまえにはやって来ないぞ!」と通告した。
セミファイナルでは王者のライジングHAYATO(25)に、7月引退を表明している古豪カズ・ハヤシ(50)が挑戦した世界ジュニアヘビー級選手権試合が行われ、HAYATOがこの日、一度は両膝を立てて防がれたシド・ヴィシャス(トップロープに飛び乗ってのライオンサルト)で13分52秒、フォール勝ちした。
HAYATOは「苦しかったけど勝ったよ。ほんの少し俺の世界ジュニアへの気持ちが強かっただけ」と謙虚に語り、「カズ・ハヤシは本当にすごい男だよ。持ってる本当にすごいものを盗ませてもらうよ」と、カズを称賛。「世界ジュニアのイメージ、伝統、歴史を俺が全部、一回ぶち壊させてもらうよ。ぶち壊した先に何か光があるんじゃないかと思った」と、今後の展望を語った。
カズは「死んじゃう。もう出し切った」と息を切らせ、「僕は今日までのプロレス人生に全く悔いはないし、最高のプロレス人生を送っている。次につながるような試合、また見たくなる試合は引退試合まで続きます」と誇り高く述べた。
休憩前には身長1メートル92センチ、体重145キロの斉藤レイ(37)と2メートル、110キロの綾部蓮(27)の超大型日本人シングル対決が実現。果てしないレイのチョップと綾部のエルボーの打ち合いから綾部がドロップキック、ボディースラムとたたみ込んだが、ブレーンバスターを堪えたレイが張り手の連打で綾部をダウンさせ、アイスバインで11分41秒、3カウントを奪った。
レイは「デカいだけあって、エルボー効いたな。綾部、バチバチ楽しかったぜ。まだまだお互いこんなもんじゃないだろう。次も2メートルのおまえと熱い戦いをできるのを期待してるぜ」と振り返ると、ベイスターズのビールをグビリ。
4月入団の綾部は「斉藤レイと1対1でバチバチにやり合ったのは最高に楽しかった。4月から入団して、こういうデカい相手とバチバチやり合えるのは楽しくてしょうがない。最高すぎる、全日本、そしてチャンピオン・カーニバル」と初のチャンピオン・カーニバルを総括した。
「このチャンピオン・カーニバルで綾部蓮はどれだけ強くなってしまったんだろう。ここからはプロレスを楽しんで楽しんで、結果も残すよ。狙ってるものはたくさんあるからな」と、ステップアップを宣言した。