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2024年03月27日 23:56
阪神・岡田彰布監督が27日、日本テレビ系で放送された「news zero」にVTR出演。今月いっぱいで同番組を卒業する有働由美子キャスターのインタビューを受け、終了後にサプライズで花束をプレゼントする様子が放送された。 連覇へ向けての対談終了後、「じゃっ」と言いながらあらかじめ用意していた花束を持った岡田監督。有働キャスターが「えっ!?」と慌てると、「ちゃうやん、逆やん。いつももらう方やから(渡し方が)わからへん」と言いながら満面の笑み。「お疲れさまでした」と言いながら花束を渡した。 阪神ファンで岡田監督を「神様」とあがめる有動キャスターは大感激の様子。さらに「握手してもらって良いですか」とおねだりし、指揮官は「はいはい」と言いながら優しく手を握った。 岡田監督が部屋から出て行くと、強烈な変顔で「めっちゃカッコええな」と感激した様子の有動キャスター。渡された花束は「ドライフラワーになってもずっと持っとくわ(笑)ありがとうございます」と語り、スタジオでは「この5年半、若干、阪神寄りのコメントが多かったと思います」と明かすと「若干ではないと思います」とツッコミを受けていた。
2024年05月10日 19:51
今季のオリ姫デーは6月21〜23、25〜27日に実施される
年々話題が話題を呼び、いまや球界のトレンドとなった「オリ姫デー」。今年は「Bsオリ姫デー2024 supported by DHC」として、6月21日〜23日(対西武)、6月25日〜27日(対ソフトバンク)の計6試合で開催される。
それに先立ち、ファン投票によって選ばれた上位10選手がミュージシャンに扮して「POP」と「ROCK」の2ループに分かれポスタービジュアルが公開された。これらの企画立案や撮影の裏側、昨年のオリ姫デーで得られた動員効果について、広報宣伝部宣伝グループの船橋京子さんが寄稿した。
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2023年のオリ姫デーは、新型コロナウイルスの影響が残っていた2022年との比較にはなりますが、非常に大きな反響をいただきました。まずはグッズ。イベント初日には京セラドーム大阪の直営店(BsSHOP)に開店前から長蛇の列ができました。オンラインも含めるとオリ姫デー初日の売り上げとしては2022年の約8倍となりました。
初の2カード(6月6日〜8日の巨人戦、6月9日〜11日のDeNA戦)で開催した2023年は、6連戦で約17万5000人のお客様に来場いただきました。オリ姫デーユニホームは初めての2パターン(COOLとCUTE)で展開し、ユニホーム付きチケットとして発売した各パターン1万5000枚はいずれも完売。2022年の来場者数は3試合で約5万3000人だったことからも、大イベントデーに成長しました。
イベントの盛り上がりもすさまじく、スタメンハイタッチなどの抽選イベントには、6000件を超える応募がありました。オリメン選手の等身大パネルと撮影できる試合後のグラウンド開放も大人気。土日の各日500名の有料イベントでしたが、即完売しました。
ファンクラブ「BsCLUB」の女性会員の割合は、2019年は約25%程度でしたが、2022年は30%程度、2023年は約35%、2024年は約40%と年々増加しています。特に20代のファンが増えており、20代女性の2024年の会員数は2019年と比べて約3倍になりました。
昨年のテーマ「アイドル」は大きな話題になり、多くのメディアに取り上げていただきました。普段野球にはあまり興味のない層にも上手く刺さったと感じています。
ここ数年、オリ姫の皆さまからは我々も驚くほどの熱量を感じており、「オリ姫デー」への期待の高さに応えるべく、早い段階から準備を進めています。オリックスらしい突き抜けたコンセプトの展開にこだわりつつも、主なターゲットとなる若い女性のトレンドを意識しています。10選手がミュージシャンに扮してポスター撮影…宮城は長髪を生かしたスタイルに
選手には練習の合間を縫って撮影に協力してもらいましたが、今回もバシッとミュージシャンになりきってくれました。撮影カットを見ながら「俺かっこいいやん!」の声が上がっていましたし、他の選手にも見せ合っていたようです。毎年ラインクインしている選手は、すでに気持ちが仕上がった状態でスタジオ入りし、慣れた様子で撮影に臨んでもらえました。普段のプレー姿とは全く違う姿に我々スタッフ側もノリノリで撮影していました。
初めてオリメンにランクインした山下舜平大投手と廣岡大志選手も、スタッフのリクエストに戸惑いながらも楽しんで協力してくれました。宮城大弥投手は、長めのへアスタイルを生かしてハーフアップ姿の初披露となりました。いつもとは違うヘアスタイルに「オリきゅん」していただいたオリ姫の方は多いのでははないでしょうか。
楽器を使った撮影は初めての挑戦でしたが、仕上がりのバンドビジュアルがさまになるように手を尽くしました。楽器経験のある選手もいましたが、初めて楽器に触る選手も多く、トランペット担当の宗佑磨選手は今回初めてトランペットを触ったとのことですが、スタッフに聞きながら吹いてみたところ見事、音を出すことができ自分自身でも驚いていました。
山崎颯一郎投手、石川亮選手は、歌も上手くて撮影の合間に十八番を口ずさんでいたり、カラオケに行きたくなるような盛り上がりでした。バンドの楽器担当もしつつコーラスも兼ねている設定なので、人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」風にマイクに向かって歌っているシーンも撮影しました。「こんな感じのミュージシャン、本当にいそう」と共感いただけるようにディテールにまでこだわりましたので、出来上がりのビジュアルにはオリ姫の皆さまにも満足いただけているのでは、と思います。
オリ姫デーの特設サイト5月7日に公開されました。現在はグッズやグルメ、ミュージシャンコンセプトに合わせた展開を準備中です。イベント当日は、昨年同様に球場周りの装飾がオリ姫デー仕様にディスプレイされますので、各所で推し選手を見つけて記念撮影をお楽しみください。
文・オリックス野球クラブ 広報宣伝部宣伝グループ 船橋京子
2024年05月10日 19:45
「ヤクルト−巨人」(10日、神宮球場)
巨人・小林誠司捕手が3年ぶりの本塁打を放った。
1点リードの七回1死。ヤフーレから左翼席最前列に飛びこむソロを放つと、ベンチの戸郷や秋広らも「おー!」と驚きまじりで喜びを爆発させた。スタンドはお祭り騒ぎ。阿部監督は笑みを浮かべて小林を迎えた。
鉄壁の守備力を誇る34歳。出場機会が増えた今季、バットでも存在感を見せつけた。
小林の本塁打は21年9月12日、広島戦以来971日ぶり、通算16本目となった。
2024年05月10日 19:31
34試合時点で12本塁打かつ38打点以上を記録したのは球団2人目の好記録
ブレーブスのマルセル・オズナ外野手が、メジャーの歴史に残るハイペースで本塁打と打点を積み上げている。34試合を消化して打率.315、12本塁打、38打点、OPS1.042。ドジャースの大谷翔平投手らを抑えて単独2冠を走っている。MLB公式サイトによると、1959年のハンク・アーロン以来の量産体制だという。
オズナは8日(日本時間9日)、本拠地で行われたレッドソックス戦で2打席連発となる11号3ラン、12号ソロ。11本塁打で単独トップに浮上していた大谷をあっという間に抜き返した。34試合を消化した時点で12本塁打かつ38打点以上を記録したのは、アーロンに続きブレーブス史上2人目の快挙だとしている。
また、2023年5月1日から約1年間のスパンで見ると、50本塁打はカイル・シュワーバー(フィリーズ)と並ぶトップタイ。昨季の本塁打王に輝いたマット・オルソン(ブレーブス)より1本多い。136打点は両リーグ単独1位。長打率は大谷に次ぐ2位、OPSは大谷、ムーキー・ベッツ(ドジャース)に次ぐ3位だ。
若くして成功を収めたが、2021年5月に家庭内暴力で逮捕。2022年には124試合で打率.226、23本塁打、OPS.687と低迷するなど、キャリアの危機を経験した。同僚のクリス・セールも「克服するのは簡単なことではない。野球は難しいし、人々の非難は厳しいものだ。僕も経験した」と復活に賛辞を送っている。(Full-Count編集部)
2024年05月10日 19:14
「日本ハム−ロッテ」(10日、エスコンフィールド)
ロッテのネフタリ・ソト内野手が、逆転の4号2ランを放った。
2024年05月10日 18:56
続々と増える日系企業にファン「またか」
大谷翔平、山本由伸両投手の所属するドジャースは9日(日本時間10日)、東京を拠点とする機械部品製造業者「THK」とのパートナーシップ契約に合意したことを発表した。これで4月以降で8社目となり、米記者たちも驚きの声を上げている。
地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のビル・シェイキン記者は「ドジャースは、またも東京を拠点とする日本企業、機械部品製造業者THKとの新たなパートナーシップ契約を発表した。オオタニとともに、ドジャースのビジネスは繁栄し続けてる」と自身のX(旧ツイッター)に投稿している。
さらに、米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者も「今日もまた、ドジャースと日本企業とのマーケティング契約が結ばれた。今回は東京に拠点を置く機械部品製造業者THK。スターの魅力で、お金がどんどん入ってくる」と自身のXに書き込んだ。
「THK」は本拠地・ドジャースタジアムのLED看板に広告を掲示する。ドジャースは4月以降、航空会社のANA(全日本空輸)、タイヤメーカーのTOYO TIRE、医薬品メーカーの興和、100円ショップ「ダイソー」を展開する大創産業などとの複数年契約を発表しており、日系企業と続々契約を結んでいるところだ。
日系企業のロサンゼルス“進出”にファンは「ドジャース、毎週のように契約してるな。莫大なお金が入っている」「オオタニ効果」「またか」「彼(オオタニ)の契約は全額回収した」などの盛り上がりをみせている。
また「ドジャースは賢い」「これ? エンドレス?」「何社目だろう」「まーたこの球団金儲けしてるよw」など“大谷効果”を評価する声も上がった。(Full-Count編集部)
2024年05月10日 18:38
「日本ハム−ロッテ」(10日、エスコンフィールド)
3連敗中の日本ハムがロッテ・佐々木から1点を先制した。二回、先頭のマルティネスが、初球156キロの外角高めの直球にバットを合わせ、右翼フェンス奥のブルペンに運ぶ4号ソロとした。
マルティネスは「本当に良い投手なので、アグレッシブに初球から振っていきました」とコメントした。
日本ハムは8日のソフトバンク戦の二回から24打者連続アウトとなっていた。この日初回も三者凡退。完全試合にあたる27打者連続アウトになったあと、28打者ぶりの安打が先制弾となった。
2024年05月10日 18:36
「広島−中日」(10日、マツダスタジアム)
中日の立浪和義監督が二回1死で2回あるリクエスト権を使い果たした。
初回先頭の秋山が放った遊撃への内野安打を巡って、1度目のリクエストを要求。際どいプレーだったが、判定は覆らずにセーフとなり、プレーが再開された。
その次のイニングである二回1死では末包が放った三遊間へのゴロを捕球した遊撃手・村松が一塁へ悪送球。ボールがそれ、一塁手・中田が打者走者にタッチしにいったものの、判定はセーフ。このプレーに対して立浪監督は再びリクエストを要求した。しかし長い協議の末、判定は変わらず、序盤でリクエストの権利が消滅することになった指揮官はベンチで苦笑いを浮かべた。
2024年05月10日 18:33
「日本ハム−ロッテ」(10日、エスコンフィールド)
ロッテ・佐々木朗希投手が先発し、二回、マルティネスに先制の一発を浴びた。
2024年05月10日 18:26
「DeNA−阪神」(10日、横浜スタジアム)
阪神・青柳が初回、2番・関根からまさかの4連続四死球で押し出し。同点に追いつかれた。
先頭神里は三振に仕留めたが、2番関根に四球。佐野は死球。牧にはフルカウントから外角球がボール判定とされると、苦笑いを浮かべて手を振り、判定に不服な仕草もみせた。1死満塁から続く宮崎にもフルカウントからの7球目が外れ、押し出し四球を与えた。
慌てて安藤コーチがマウンドに駆け寄り、ひと呼吸置いた。1死満塁から筒香を遊飛、山本を見逃し三振。山本を三振に仕留めた後は球審の山本貴審判員に視線をぶつけながらベンチへ歩き、不満を隠せなかった。
2024年05月10日 18:20
「ヤクルト−巨人」(10日、神宮球場)
「侍ジャパンDAY」として開催されたヤクルト−巨人戦(神宮)で、2006年WBCに日本代表として出場し、ヤクルトOBの宮本慎也さんが始球式に登場。大きな大声援を受けて、鋭いボールを披露した。
投球後には「ちょっとボールになっちゃった」と笑い、「(1番の)丸に当てたくなかったので、むーちょ(中村)には『外構えてくれ』とお願いしました」と投球を振り返った。
ここまでのヤクルトの戦いぶりについては、「打つ方が頑張っている。大混戦なんで、まだまだ勝負は先だと思います」と見た。また大混戦を抜け出していくために、「小さいことをコツコツとやった方がいい。神宮球場っていうのもありますし、ピッチャーを含めた守りは重要になってくる」と提言した。
また勝負の分かれ目について「交流戦」を挙げ、「おそらく交流戦でセリーグがガラッと変わると思うので、そこまで何とか粘って頑張って欲しいと思います」と後輩たちにエールを送った。
2024年05月10日 18:12
「DeNA−阪神」(10日、横浜スタジアム)
阪神の近本光司外野手が初回に通算11本目となる先頭打者本塁打を放った。カウント1−2からの5球目。東が投じた135キロのツーシームを強振すると、右翼席最前列に飛び込む5号ソロとなった。
近本の先頭打者弾は23年6月30日の巨人戦(東京ド)以来。昨季8本塁打だったが、早くも5本目を記録した。
2024年05月10日 17:53
ドジャースはオフも、エンゼルス本拠地に行ってみると日本人を見かけず
■ロイヤルズ 10ー4 エンゼルス(日本時間10日・アナハイム)
ドジャースの大谷翔平投手のバットが止まらなくなっている中、昨年まで在籍していたエンゼルスは苦しい状況が続いている。
2024年05月10日 17:50
「ヤクルト−巨人」(10日、神宮球場)
巨人・秋広優人内野手が、6番・左翼で今季初のスタメン出場。SNSでも「秋広スタメン」がトレンド入りした。
昨季は121試合の出場で打率・273、10本塁打、41打点。ブレークしたかと思われたが、今季はオープン戦で結果を残せず2軍スタート。チームでけが人が相次いだこともあり、チャンスが巡ってきた。
SNSでは「秋広スタメンきた」「チャンスだ!」「マジで頼む」「結果残してくれ」などエールが飛んでいる。
2024年05月10日 17:48
ソフトバンク・柳田悠岐外野手(35)が昨年7月の北海道セレクションセールで2600万円(税抜き)で落札した「サラシー22」ことゴッドヴァレー(牡2歳、父アルアイン、栗東・渡辺)が、9日の検疫で栗東トレセンの渡辺薫彦厩舎に入厩した。10日朝には、同坂路で4F69秒2と初の馬場入り。デビューに向け、まずはゲート試験合格を目指していく。
オーナーの柳田はここまで打率・308、37安打、4本塁打、27打点をマークし、10日に発表された3、4月度「太樹生命月間MVP賞」のパリーグ打者部門を受賞。首位をひた走るチームをけん引している。
同氏は同馬に加え、セイフウサツキ(牡2歳、父サトノクラウン、栗東・松永幹)を3700万円で、ルーラーシップ産駒の牡馬を2900万円(ともに税抜き)で落札。3頭の中では、このゴッドヴァレーがトレセン入厩一番乗りとなった。なお、馬主名義は「Y’sレーシング」となっている。
2024年05月10日 17:30
「一切ないですね。そこまで気遣ってたら疲れるでしょ」
2016年春、当時37歳の阿部慎之助にインタビューをした際、若手選手への𠮟り方で気をつけていることを聞くと、遠慮は一切ないと断言していたが、監督になった今は選手たちの接し方に非常に気を遣っているように見える。2012年の日本シリーズで中大の後輩・澤村拓一(現ロッテ)の頭を引っぱたいて喝を入れたことについて、8年前は「次は蹴りを入れるよ(笑)」とリップサービスをかましつつ笑い飛ばしていたが、あの頃とは球界の価値観も大きく変わった。平成から令和へ、世の中の変化のスピードは早い。そして、巨人軍を取り巻く状況も近年、大きく変わりつつある。
今から20年前の2004年、巨人は圧倒的なブランド力と豊富な資金を背景にタフィ・ローズ、小久保裕紀、ロベルト・ペタジーニといったセ・パの大砲をかき集め、プロ野球記録の259本塁打を放ち“史上最強打線”と称された。原辰徳監督の最終年となった昨季もチーム打率.252、164本塁打は12球団トップである。だが、それだけ打っても2年連続Bクラスの4位と勝てなかった。すると、阿部新監督は真逆のベクトルともいえる、「守りの野球」を標榜したわけだ。
◆ 巨人に待ち受ける「2026年問題」とは?
いつの時代も、新しいボスはどこかで前任者とは違う自分の色を出したがるものだ。今季の巨人はチーム打率.228、88得点はリーグ5位、本塁打12は同4位タイ。対照的に投手力は23年リーグ5位のチーム防御率3.39から、24年は同2位の防御率2.32(5月8日現在)へと劇的に改善している(今のNPBが極端な投高打低なのも事実だが…)。首位阪神を追走する2位につけているが、トレード組の高橋礼や泉圭輔、ドラ1ルーキーの西舘勇陽らストーブリーグに急ピッチで投手整備に邁進した成果がはっきりと見てとれる。昨季までなら、大勢や中川皓太が離脱した途端にブルペンは崩壊状態に陥っていただろう。
ただ一方で、その反動で野手陣が急激に小粒化している印象は否めない。昨オフにウォーカーや中田翔を放出。特に3年契約の途中で自ら契約を破棄できるオプトアウト権を行使して、中日へ移籍した中田の穴は大きい。岡本のあとの五番を打てる3度の打点王を獲得した勝負強さがあり、その岡本が不振に陥れば代役四番を任せられる存在だったからだ。坂本休養時には、一塁中田・三塁岡本というオプションも可能だった。
さらに捕手では昨季の打率.281・16本塁打のベストナインキャッチャー大城卓三が打撃不振から二軍調整中。同じく23年に打率.273・10本塁打とブレイクした21歳の秋広優人も開幕を二軍で迎え、今月7日にようやく一軍昇格したばかりだ。
今の打線で長距離砲は四番の岡本和真しかいないが、近い将来、その岡本もメジャー移籍が有力視されている。海外FA権は30歳になる2026年に取得予定だが、本人のメジャー指向は強く、20代の内にポスティングでの移籍を目指す可能性も高い。松井秀喜以来の“不動の四番”の海外流出濃厚で、さらにチームを支えてきた坂本勇人も2年後の26年には38歳、丸佳浩も37歳の大ベテランである。
いわば、巨人に待ち受ける「2026年問題」。年齢順で言えば、坂本や丸のあとは安心して岡本に継承できるはずが、仮にメジャー行きとなれば現場はあと数年で岡本に代わる柱を作らなければならない。これが90年代なら、逆指名ドラフトで高橋由伸、二岡智宏、阿部慎之助と毎年アマ球界の逸材をかき集め、急激な世代交代も可能だった。さらにFAで清原和博や江藤智といったスラッガーを獲得して、チームの土台そのものを大型補強で作り替えてきた。今思うと、球界を牛耳る「ジャイアンツ・アズ・ナンバーワン」のムチャクチャな時代だが、それを最大限利用したのが長嶋茂雄監督だった。
巨大補強に邁進した長嶋巨人でプレーした第60代四番打者・落合博満が、引退後に「(長嶋さんの采配は)ペナント全部勝って、なおかつお客さんを喜ばせたいという野球だから。そんなことあり得ないけれど、それを求める人だから、どうしても無理しなきゃいけない」(VHS「長嶋茂雄 第三巻 背番号33の時代」/メディアファクトリー)と評していたが、残念ながら令和の巨人軍には、あの頃の松井秀喜や高橋由伸のような日本中が顔を知っているメガスターはいない。一流選手たちがこぞってMLBを目指す今の球界で、2000年に日本一に輝いた“ミレニアム打線”のような豪華メンバーを揃え、力で圧倒するような野球を追い求めるのはもう難しいだろう。
原巨人のV3に貢献したアレックス・ラミレスは先日、自身のYouTube『ラミちゃんねる』で元木大介をゲストに招いた際に、現在の阿部巨人には新たな外国人野手が必要(球団は10日にエリエ・ヘルナンデス外野手の獲得を発表)と指摘しつつも、、「ジャイアンツは資金の問題もあるよね。「阿部監督、持っている駒で最善を尽くしてくれ」という感じなので、もう少しフロントから戦力を強化してもらえればいいよね」と近年の巨人のスタンスの変化を鋭く指摘している。
当然、それは現場が最も敏感に感じていることだろう。だからこそ、阿部監督は、門脇誠や佐々木俊輔ら若手陣を底上げして、中堅組の吉川尚輝や大城をもう一度鍛えなおす。犠打を多用して泥臭くなんとか1点をもぎ取ろうとする阿部野球は切実であり、リアルである。正直、守り勝つ堅い野球というのは決して球場のファン受けがいいものではない。(そして試合後の阿部コメントもまだ固すぎる)。ただ、派手に打ち勝つ面白い野球をやりながら、さらにチームを再建するというのは新人監督には酷である。
もうあの頃の巨人のような大型補強の連発が可能な時代は完全に終わった。昨オフの原監督の退任で、長嶋政権から続いた「平成の巨人軍」的な価値観がついに終わったとも言えるだろう。その現実を、世間的には無名な若い選手が並ぶ国産打線のスタメンを毎試合確認しながら、一抹の寂しさを感じつつも多くのファンは徐々に受け入れ始めている。
振り返れば、阿部監督がプロデビューした2001年が長嶋監督の最終年だった。いわば、最後の“長嶋チルドレン”阿部慎之助が、長嶋巨人の幻想を終わらせる戦いが始まっているのである。
文=中溝康隆(なかみぞ・やすたか)