2023年03月26日 10:00
昨年10月に死去したプロレス界のスーパースター・アントニオ猪木さん(享年79)の「お別れの会」が7日、東京・両国国技館で行われ、プロレス界や各界の著名人、ファンが多数参列して故人をしのんだ。愛弟子の藤波辰爾は万感の思いを込めて、涙ながらに出会いから別れまでの53年間を振り返りつつ「私の永遠の師匠であり、不滅のヒーロー」と追悼の意を表した。 藤波が猪木と出会ったのは日本プロレスに入門した1970年、16歳の時だった。猪木の付き人を務め、72年の新日本プロレス旗揚げにも参加してから人生を共にしており、まさに親同様の存在だった。 「アントニオ猪木になりたい。本気でそう思いました。あなたに勝ちたくて、超えたくて、大きな背中を追いかけてきました。横浜文化体育館でのあなたとのタイトルマッチはかけがえのない思い出です。ベルトを巻いてもらったことがこの上ない喜びでした(抜粋)」という言葉は魂からの叫びのようでもあった。 その横浜のタイトルマッチは88年8月8日に行われた。藤波はこの年の4月に沖縄で“飛龍革命”を宣言。猪木がいつまでもメインに立つことに異を唱え、現状改革を訴えた。同年5月8日にはビッグ・バン・ベイダーとの王座決定戦でIWGPヘビー級王座を奪うや独自の革命を推進し、8月には猪木を挑戦者に迎えてのIWGP戦が実現した。『藤波はレスラー生命をかけて猪木に引導を渡そうと、全知全能をかけて襲いかかる。34歳とアブラが乗り切った藤波が若さを前面に押し出した。関節をギリギリ締め上げて骨をきしませる。46歳で病み上がりの猪木には辛い戦いだ。足4の字固め、ワキ固め、腕固め、飛龍裸絞めと20〜30分も揺さぶられた。バックドロップ、延髄斬りと反撃を試みるもピシャリと藤波に押さえ込まれていく。ストロングスタイルの神髄の攻防。かつて猪木がもっとも得意とした戦法である。猪木を見続けて尊敬し、目標にしてきた藤波にしてみれば当然の策だった。しかし師・猪木は太陽が沈みかけたその瞬間、藤波が想像していた以上の“残り火の闘魂”を見せた。浴びせ蹴り、コーナーポストからのミサイルキック、卍固め。関節技を真っ向から受けて「絞めてみろ!」と挑発する。かと思えば頭突き、ナックルパンチとラフ一辺倒で幻惑した。大死闘60分の中で2人は持てる力と頭脳をフルに使い切った。猪木が卍固め、切り返した藤波がアバラ折り、それを猪木がアバラ折りで返し、1時間が経ってしまった。人間の限界を超えた師弟は放心状態。涙が浮かんでいる。それを見た長州が猪木を肩に担ぎ上げた。偉大なレスラーに自然に敬意を表した姿だった』(抜粋) ついに藤波が猪木に肩を並べた瞬間だった。猪木の目には涙。見出しでは「猪木 重大決意 ついに引退か」の文字が躍り、猪木自身も「重大決心は固まっている」と語ったが、引退発表はなかった。しかしこれが猪木にとって最後のIWGP戦となり、翌89年7月には参院選当選を果たして戦いの最前線から退く。それでも藤波にとっては超えられずとも並んだだけで万感の思いだったに違いない。 藤波は今年12月で実に70歳の誕生日を迎える。5月30日後楽園ではドラディション15周年記念大会も決まった。師とは違う形で、その遺志を背負いつつ猪木の背中を追いかけ続ける。 (敬称略)
2024年05月06日 22:46
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。
ネットでは井上戦に関連し、「ロバート山本」がトレンド入り。リング上に上がり、勝利をおさめて退場する井上の後ろを歩くお笑いトリオ「ロバート」の山本博に注目が集まった。
山本はプロボクサーのライセンスを取ったことで知られ、実際に試合も経験。24年にはJBCのインスペクター(試合進行)のライセンスも取得するほどの本気度で、この日は真剣なまなざしで井上の試合をサポートした。
ネットでは「ロバート山本が気になってしょうがないw」、「ロバート山本なじみすぎw」、「試合に集中できないw」、「似てる人が映ってると思ったら本人」などの声が寄せられた。
2024年05月06日 22:46
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。歴史的な一戦で、“悪童”をその拳で成敗してみせた。1回に接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫したが、その後は圧倒。3度のダウンを奪っての逆転を果たした。
見守った大橋秀行会長は「今日の試合は、この2カ月の準備で寿命が縮んだが、試合内容で2カ月寿命が縮みました」と、1回のダウンを苦笑いで振り返り、「ちょっと力んでいたというか、大振りだった。あのカウンター食らって、あの時間倒されていたら、普通無理だよ。こういう展開かと。(34年前に負けた)タイソンとかね。凄い気にかかった」と、当時の心境を明かした。「ただ、逆転するってのは違うところだね。最後は完全、失神だもんね。また9月はいつもの井上尚弥で試合してやってもらいたい。東京ドームの試合内容はものすごいインパクトを与えられたと思う。試合内容は満足していないが、一般のファンの方はボクシングってすごいものだと感じたと思う」とうなずいた。
父の井上真吾トレーナーも「寿命が縮まりましたね」と苦笑い。「若干気持ちに隙ができたのかなっていう感じです。一瞬の気の緩みというか、そういうところを向こうは必死に打ってきたのがヒットした」と、振り返った。
2024年05月06日 22:29
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績は27戦27勝24KO。初回にはまさかのプロ初ダウンを喫したが、そこから3度のダウンを奪い返しての完勝。「ちょっと出だし気負っていた部分があったと思うので、ダウンして冷静に立て直せた。逆にあのダウンがあったからこその戦い方ができたと思う」と苦笑いしながら振り返った。
歴史的な一戦で“悪童”をたたきのめした。ただ、1回には接近戦からネリの左フックをもろに浴びてリング上にはいつくばり、まさかのプロ初ダウンを喫した。衝撃の場面について「ダメージはさほどなかった。パンチの軌道が読めなかったので、1ラウンド目とあってダウンはしたが、全然引きずることはなく、2回からポイントを計算しようかなと。冷静に戦うことができた。2回にダウンを奪って、気持ち的にリセットできた」と振り返った。
34年ぶりとなる東京ドーム興行で、気負いも少なからずあったという。「自分にとって東京ドームでやることに関して、ものすごいパワーももらったが、重圧やプレッシャーもあったと振り返って思う。入場で東京ドームの景色を見て、舞い上がってはないが、ちょっと浮き足(立った)というか、そういう感じだったのかなと。(試合中に)そういうシーンはありましたね」。ただ、最終的には劇的なKO勝利で締めくくり、「自分の中でも激闘という試合ができたんじゃないかなと。1ラウンド目にダウンを喫したが、最終的にはKOで勝つことができたので、自分の中でいいキャリアを積むことができた」と胸を張った。
試合後の井上の会見での一問一答は次の通り。
−試合を振り返って。
「本日は自分の中でも激闘という試合ができたんじゃないかなと。(苦笑いしながら)1ラウンド目にダウンを喫したが、最終的にはKOで勝つことができたので、自分の中で良いキャリアを積むことができたのかなと」
−ダウンの影響
「ダメージはさほどなかった。パンチの軌道が読めなかったので、1ラウンド目とあってダウンはしたが、全然引きずることはなく、2回からポイントを計算しようかなと。冷静に戦うことができた」
「ちょっと出だし気負っていた部分があったと思うので、ダウンして冷静に立て直せた。逆にあのダウンがあったからこその戦い方ができたと思う」
「見切りもそうだが、主導権を握っていくと。気持ちの面で上回っていかないと行けない部分もあるので、駆け引きでやりました」
−東京ドームの大観衆の中でのプレッシャー
「自分にとって東京ドームでやることに関して、ものすごいパワーももらったが、重圧やプレッシャーもあったと振り返って思う。入場で東京ドームの景色を見て、舞い上がっては内が、ちょっと浮足(だった)というか、そういう感じだったのかなと。そういうシーンはありましたね」
−今後に向けて
「今後に向けて、また9月。リング上にサム・グッドマンが上がってきたが、グッドマンと交渉を進めていきたい。次戦は9月頃と聞いているので、またしっかり調整して戻ってきたい。それと今日獲得したWBCのダイヤモンドベルトは大橋会長にプレゼントしたい」
※隣にいた大橋会長は「マジで」とポツリ
2024年05月06日 22:23
全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」Aブロック最終公式戦(6日、東京・後楽園ホール)でエース宮原健斗(35)が、デイビーボーイ・スミスJr.を下し優勝決定戦進出を決めた。
2024年05月06日 22:18
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回TKOで下し、防衛に成功した。
1回に井上がまさかのダウン。だが、2回以降は逆襲どころか、圧倒してみせた。試合を見届けた元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏は報道陣の取材に応じ、「1ラウンドのダウンは本当にびっくりした。ネリも1ラウンド目からいければいくという思いあったんでしょうけど」と振り返った。
ただ、それ以降の展開については「ネリから仕掛けられたラウンドはほとんどなかった。だからこそ、差は見えましたし、ネリはいきたくてもいけないというのが見えた」とうなずいた。
山中氏は17年、18年にネリに連敗して引退。17年にはネリがドーピング検査で陽性反応。18年には体重超過と“悪童”ぶりに振り回された。この一戦の開催が発表された3月の会見で、ネリが「私の間違いでキャリアを終わらせてしまったことは申し訳ありません」と謝罪し、握手を交わして和解していた。
あらためてネリへの思いについて「ネリが受け終わるまでは、ネリというのは見たくなかった。あの時のことがどうしても蘇ってくるのは間違いないんで」と率直な思いを吐露。ネリとの因縁があるだけに注目もされたが、「自分自身、そういうので見られたくなかった。僕のことを思ってくれるのは嬉しいが、そこはちょっと仇を取ってほしいとか、取ってもらったとか、そういうのではなかった」とうなずいた。
続けて、「ただ、すごい試合になりましたね。毎試合、毎試合、お客さんを満足させて帰る選手はいない。どこまでいくのかな」と井上の強さに脱帽。圧倒的な強さを示した王者に、「力の差はめちゃくちゃあった。初回にああいうことありましたけど。ネリもいけないんですもん。自分から仕掛けても当たる気もしなかったでしょうし。回をおうごとに差が開いていった。最後はなぎ倒すというか、ほんとうに強いな、感心させられる」と語った。
2024年05月06日 22:16
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
歴史的な一戦で、“悪童”をその拳で成敗してみせた。1回に接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫したが、その後は圧倒。3度のダウンを奪っての逆転勝利に、世界も驚きを持って報じた。
ESPNは「輝かしいキャリア初のダウンを喫したが、3度取り返して誰もが認める王座を防衛した」と綴り、ダウンについて「4万4000人の観衆がサプライズを目の当たりにした」と、表現した。英「インディペンデント」はダウンの場面を「驚くべき光景。また番狂わせが起こるかに見えた。ネリがこの祝典を冒とくした瞬間だったかのように見えた」とつづったが、驚異的な逆転劇に「手負いの井上が最も危険な『モンスター』かもしれない」と、驚嘆した。
井上は2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。3回からは激しい打ち合いを展開。4回中盤には互いに足を止めて、挑発しあう異例の場面もあった。5回には井上のパンチがクリーンヒットする場面が続き、徐々にネリが失速。ネリが頭をぶつけ、井上がクレームをつける場面も。ネリには大きなブーイングが飛んだ。その後、ロープ際の攻防で井上の左フックでネリが2度目のダウンを喫した。
井上は6回一気に攻勢に出て、中盤にロープ際に追い詰めると衝撃的な右ストレートを浴びせて、ネリは3度目のダウン。TKO決着となった。
勝利者インタビューで井上は「6年前に日本での因縁があったというのは観戦していたので、ファンの気持ちはしっかり受け止めていたが、東京ドームでの戦いは井上尚弥対ルイス・ネリ。自分はこの戦いに集中して心がけてきた。なので勝った瞬間はネリに感謝の気持ちで握手を求めにいきました」と、語った。
34年前の東京ドーム興行では、ヘビー級の3団体統一王者だったマイク・タイソンがジェームス・ダグラスの前にまさかのKO負け。“世紀の番狂わせ”と呼ばれた。ドームに巣くう魔物をもねじ伏せ、歴史的一戦で“怪物”が仁王立ちした。
◇東京ドーム・タイソンVSダグラス戦VTR(1990年2月11日) 88年3月、トニー・タッブスに圧勝した統一世界ヘビー級王者マイク・タイソンが再び東京ドームに襲来。相手のダグラスは格下とみられ、戦前はタイソンの楽勝が予想されていた。しかし、調整に失敗したのか動きが重く、ダグラスのスピーディーな攻撃に苦戦。8回に起死回生のダウンを奪うも、ロングカウントの疑惑もあってKOを逃した。タイソンは10回に連打を浴びて痛烈なダウンを喫し、そのままカウントアウト。デビューから連勝は37でストップ、鉄人の衝撃的な敗戦に世界中が驚いた。
2024年05月06日 22:04
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
那須川天心(25)=帝拳=がリングサイドで観戦。井上チャンピオンの強さについて「距離じゃないですか。距離の間合いの取り方。みんなパンチに注目しがちだが、相手が読めないタイミングでパンチを打っているので。(さらに自身で)なんでそれを打つかを理解している。そこが僕はすごいと思いました」と感嘆の声を上げた。
34年ぶりの東京ドーム興行で、日本人メインイベンターとして最高に盛り上げたが、キックボクサー時代の22年6月「THE MATCH」で、同会場のメインを務めたこともある那須川も刺激を受けた様子。「(今は)同じボクサーなので、ボクサーとして、東京ドームを次に埋められるなら俺しかいないかなという気はあるので」と対抗心を燃やし、「次の東京ドームはいつなのか(わからないが)、その時は絶対来ると思いますよ」と意欲を示した。
2024年05月06日 21:58
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、WBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=は、王者・井上尚弥(31)=大橋=に6回1分22秒TKOで敗れた。
2024年05月06日 21:47
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
試合後は、IBF、WBOの同級1位、サム・グッドマン(豪州)がリングに上がった。井上は「次戦、9月ごろにサム・グッドマン選手と防衛戦を行いたいと思います。これから交渉していきたいと思います」と宣言。グッドマンも「自分もベルトが欲しくて、ここまでやってきた。絶対やりましょう」と応じた。
歴史的な一戦で、“悪童”をその拳で成敗してみせた。1回に強烈な右を放つと、ドームが思わずどよめいた。ネリも前に出て応戦。左を豪快に振り回して、井上を威嚇した。接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫した。
しかし、2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。3回からは激しい打ち合いを展開。4回中盤には互いに足を止めて、挑発しあう異例の場面もあった。5回には井上のパンチがクリーンヒットする場面が続き、徐々にネリが失速。ネリが頭をぶつけ、井上がクレームをつける場面も。ネリには大きなブーイングが飛んだ。その後、ロープ際の攻防で井上の左フックでネリが2度目のダウンを喫した。
井上は6回一気に攻勢に出て、中盤にロープ際に追い詰めると衝撃的な右ストレートを浴びせて、ネリは3度目のダウン。TKO決着となった。
井上は試合後の勝利者インタビューで「プレッシャーがあったんですけど、皆さんが声が僕の力になりました。本当にありがとうございました」と語り、1回のプロ初ダウンについては「1ラウンド目のサプライズ、たまにはいかがでしょうか?」と笑って話した。
2024年05月06日 21:38
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
歴史的な一戦で、“悪童”をその拳で成敗してみせた。1回に強烈な右を放つと、ドームが思わずどよめいた。ネリも前に出て応戦。左を豪快に振り回して、井上を威嚇した。接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫した。
しかし、2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。3回からは激しい打ち合いを展開。4回中盤には互いに足を止めて、挑発しあう異例の場面もあった。5回には井上のパンチがクリーンヒットする場面が続き、徐々にネリが失速。ネリが頭をぶつけてきて、井上がクレームする場面も。ネリには大きなブーイングが飛んだ。その後、ロープ際の攻防で井上の左フックでネリが2度目のダウンを喫した。 井上は6回一気に攻勢に出て、中盤にロープ際に追い詰めると衝撃的な右ストレートを浴びせて、ネリは3度目のダウン。KO決着となった。
井上は試合後の勝利者インタビューで「プレッシャーがあったんですけど、皆さんが声が僕の力になりました。本当にありがとうございました。倒した瞬間は最高の気持ちでしたけど」と語り、1回のプロ初ダウンについては「1ラウンド目のサプライズ、たまにはいかがでしょうか?」と笑って話した。「ボクサーということでそういうシーンは燃え上がるところがある。非常にハイテンションで試合をしていました」と、振り返った。
ダウンを奪われた後にはついては、父や弟の拓真と話したことについては「覚えてないですよ。自分自身必死だったんで。ダウンした瞬間に落ち着いて対処することができた。普段のイメトレがこうして出たと思う。ダウンした瞬間のことなんて覚えてるわけないじゃないですか。勘弁してくださいよ」と、笑った。
2024年05月06日 21:38
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回KOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
いきなり一回、プロ初のダウンを喫したが、そこから倍返し。4回には足を止めて右手で自身のあごをちょんちょんとしながら、「ここ、ここ」とネリを挑発する場面も。メンタルの強さ、衝撃的なKO劇にネットも驚き。「クソ強い」、「えげつねえす」、「マジでモンスター」などの声が上がった。
1回、接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウン。しかし、2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。3回からは激しい打ち合いを展開。4回中盤には互いに足を止めて、挑発しあう異例の場面もあった。5回には井上のパンチがクリーンヒットする場面が続き、徐々にネリが失速。6回一気に攻勢に出た井上がけりをつけた。
2024年05月06日 21:27
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、WBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=は、王者・井上尚弥(31)=大橋=に6回1分22秒TKOで敗れた。
2024年05月06日 21:26
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を6回1分22秒TKOで下し、防衛に成功した。通算成績を27戦27勝24KOとした。
歴史的な一戦で、“悪童”をその拳で成敗してみせた。1回に強烈な右を放つと、ドームが思わずどよめいた。ネリも前に出て応戦。左を豪快に振り回して、井上を威嚇した。接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫した。
しかし、2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。3回からは激しい打ち合いを展開。4回中盤には互いに足を止めて、挑発しあう異例の場面もあった。5回には井上のパンチがクリーンヒットする場面が続き、徐々にネリが失速。ネリが頭をぶつけ、井上がクレームをつける場面も。ネリには大きなブーイングが飛んだ。その後、ロープ際の攻防で井上の左フックでネリが2度目のダウンを喫した。
井上は6回一気に攻勢に出て、中盤にロープ際に追い詰めると衝撃的な右ストレートを浴びせて、ネリは3度目のダウン。TKO決着となった。
勝利者インタビューで井上は「6年前に日本での因縁があったというのは観戦していたので、ファンの気持ちはしっかり受け止めていたが、東京ドームでの戦いは井上尚弥対ルイス・ネリ。自分はこの戦いに集中して心がけてきた。なので勝った瞬間はネリに感謝の気持ちで握手を求めにいきました」と、語った。
日本のボクシング界にとってネリは、因縁の存在だった。17年のWBC世界バンタム級タイトルマッチでは山中慎介(帝拳)に挑戦したが、ドーピング検査で陽性反応、2018年3月1日に行われた、王者としての山中との再戦で、1回目の前日計量で55・8キロと2・3キロ超過。最終的に54・8キロと1・3キロ超過で失格となり、王座を剥奪された。試合にはTKO勝ちし、山中は引退を表明した。WBCはネリに無期限資格停止処分、日本ボクシングコミッション(JBC)は日本でのボクシング活動停止処分を下し、ネリは日本ではすっかり「悪童」のニックネームと悪役のイメージが定着することになった。
井上も山中戦の日、試合会場にいた。それでも「そういった経緯があるのは分かっている」とした上で「今回の戦いは自分対ネリ。過去の因縁を持ち込む気はない」と話してきた。状態を完璧に仕上げた上で「とてつもない試合ができる」と言い放った。ガムを噛みながらの会見、異例のグローブ変更など神経戦を仕掛けてきた相手にも心を乱さず、たたきのめした。
34年前の東京ドーム興行では、ヘビー級の3団体統一王者だったマイク・タイソンがジェームス・ダグラスの前にまさかのKO負け。“世紀の番狂わせ”と呼ばれた。ドームに巣くう魔物をもねじ伏せ、歴史的一戦で“怪物”が仁王立ちした。
◇東京ドーム・タイソンVSダグラス戦VTR(1990年2月11日) 88年3月、トニー・タッブスに圧勝した統一世界ヘビー級王者マイク・タイソンが再び東京ドームに襲来。相手のダグラスは格下とみられ、戦前はタイソンの楽勝が予想されていた。しかし、調整に失敗したのか動きが重く、ダグラスのスピーディーな攻撃に苦戦。8回に起死回生のダウンを奪うも、ロングカウントの疑惑もあってKOを逃した。タイソンは10回に連打を浴びて痛烈なダウンを喫し、そのままカウントアウト。デビューから連勝は37でストップ、鉄人の衝撃的な敗戦に世界中が驚いた。
2024年05月06日 21:25
◇プロボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 王者・井上尚弥<12回戦>WBC1位ルイス・ネリ(2024年5月6日 東京ドーム)
「モンスター」が「パンテラ(黒ヒョウ)」を狩った!34年ぶりの東京ドームボクシング興行で、4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(31=大橋)が挑戦者ルイス・ネリ(29=メキシコ)を6回TKOで下し、4本のベルトを守った。東京ドームで日本人初のメインイベンターとして、日本人にとっての最大のヒールである“悪童”を倒し、元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏の敵討ちに成功。初の世界王座奪取から節目の10年、4万人超の観客の前でボクシング史に名を残す歴史的1勝を挙げた。
初回、左を出した尚弥に対し、ネリの左フックがヒット。井上は初ダウンを喫した。しかし2回は左フックを逆に当てて、ネリからダウンを奪った。お互いに強打が当たる距離での応酬に東京ドームでは、どよめきの歓声が交錯した。
4回は互いにノーガードで向き合い、挑発する場面もあったが、徐々に、尚弥のパンチがヒットしていった。5回には、再び尚弥が左フックでダウンを奪うと流れをつかんだ。6回には右のパンチがクリーンヒットし、ネリがマットに沈んだ。
国民の思いを背負って因縁の相手を蹴散らした。尚弥は「この4つのベルトを防衛するという最大のモチベーションを生かして必ず勝ちにいく」と強い覚悟で挑んだ一戦。「あいつは過大評価されている。番狂わせを再び見るだろう」と挑発を続けてきたネリを黙らせた。
過去に体重超過やドーピング疑惑があり、日本国内無期限停止処分も受けた“悪童”との対戦。ネリが体重超過を犯しながら山中氏を破った18年3月の試合は会場で目撃した。「あくまでこれは自分とネリの戦い。過去の因縁は持ち込まない」と口にしてきた尚弥だが、当時感じたやり場のない怒りを忘れることはなかった。「自分が負けたら日本人がなめられる。負けられない戦い」。引退試合で対戦する可能性もあった山中氏の無念を7年越しに晴らした。
14年の初の世界王座奪取から10年。数々の偉業を成し遂げてきた尚弥だが、3階級制覇した18年5月のマクドネル戦でも4000人の大田区総合体育館を埋めるのでやっとだった。ただそこからのワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)優勝と、2階級での4団体王座統一。拳一つで前人未到の記録を打ち立て、自らの価値を証明してきた。今や多くのボクサーの憧れとなり、追われる立場となった尚弥。「若い選手たちにとって自分がラスボスでありたい」。これからも大きな壁として立ちはだかる。
90年に東京ドームでタイソンが敗れてから34年、番狂わせは起こさせなかった。この歴史的勝利で井岡一翔(35=志成)に再び並ぶ世界戦22勝目。年内は同階級にとどまり挑戦者を迎え撃つ意向だ。「ここまで来たら最後まで強い井上尚弥を見せたい」。階級最強挑戦者の呼び声高いネリを倒しても、井上尚弥は最強を追い求める。
2024年05月06日 21:14
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)
34年ぶりに東京ドームでボクシング興行が行われ、王者・井上尚弥(31)=大橋=がWBC同級1位の挑戦者ルイス・ネリ(29)=メキシコ=を迎え撃った。
井上が1回に強烈な右を放つと、ドームが思わずどよめいた。ネリも前に出て応戦。左を豪快に振り回して、井上を威嚇した。衝撃のシーンは1回終盤。接近戦からネリの左フックをもろに浴びて、まさかのプロ初ダウンを喫した。
しかし、2回に仕切り直すと、カウンターの左フックを浴びせてダウンを奪い返した。