2021年06月21日 04:04
◇米男子ゴルフツアー 全米オープン最終日(2021年6月20日 カリフォルニア州 トーリーパインズGC南C=7652ヤード、パー71) 通算6オーバーの54位から最終ラウンドをスタートしたマスターズ覇者の松山英樹(29=LEXUS)は4バーディー、1ボギーの68と伸ばし、通算3オーバーでホールアウトした。 4番で第2打をピン奥3メートルに乗せてバーディー先行。同じくパー4の6番でも2打目をピン左奥3メートル強につけてバーディーとし、前半を2アンダーで折り返す。後半も10番で6メートルのチャンスを沈め、続く11番パー3ではティーショットをピン左3メートルに乗せて連続バーディーを奪った。 前日の第3ラウンド終了後に「何かきっかけをつかんで、少しでも順位を上げたい」と話していた松山。14番でこの日唯一のボギーをたたいたが、その言葉通りに4日間を通じて自己ベストの「68」をマークして大会を終えた。
2024年05月04日 17:06
女子ゴルフの国内メジャー初戦、ワールドレディスサロンパス杯(読売新聞社など後援)は4日、茨城県の茨城GC東(パー72)で第3ラウンドが行われ、首位と1打差の2位から出た韓国ツアーの昨季の賞金女王、イ・イェウォン(韓国)が4バーディー、ノーボギーで回り、通算10アンダーで首位に立った。
3打差の2位は山下美夢有。さらに1打差の3位は森田遥と佐久間朱莉。菅沼菜々は4アンダーで7位。原英莉花は3アンダーで10位につけた。
2024年05月04日 16:48
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(4日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
夏日の日差しの下、熱いムービングサタデーが終了した。昨年の韓国ツアー賞金女王の李叡源(イ・イェウォン、韓国)が5バーディー、ボギーなしのベストスコア67をマーク。通算10アンダーで日本ツアー初出場での初優勝に王手を掛けた。
22年大会覇者で22、23年の日本ツアー年間女王の山下美夢有(みゆう)が3打差2位で追う。初優勝を狙う佐久間朱莉(しゅり)、ツアー2勝の森田遥が4打差の3位。通算2勝のペ・ソンウ(韓国)、ツアー1勝の河本結が5アンダーの5位に並んだ。
地元・茨城県出身で初優勝を狙う金沢志奈、ツアー2勝の菅沼菜々、通算2勝の川崎春花が4アンダーの7位で続く。11人目のメジャー3冠に挑む原英莉花、アマチュアで唯一決勝ラウンドに進んだ15歳の李暁松(リ・ヒョソン、韓国)、竹内美雪は3アンダーの10位となった。
18年大会を制した申ジエ(韓国)、通算4勝の桜井心那は2アンダーの13位で追う。今季2勝の竹田麗央は1アンダーの15位。悲願のメジャー制覇に挑む上田桃子、金田久美子は2オーバーの32位。米ツアーから帰国参戦中の勝みなみは4オーバーの46位。通算20勝の鈴木愛は6オーバーの53位。アン・シネ(韓国)は、9オーバーの62位となった。
賞金総額は1億2000万円、優勝賞金は2400万円で優勝者には3年シードが与えられる。
2024年05月04日 14:57
◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第3日(4日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
24位からスタートした石川遼(カシオ)は、1イーグル、4バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの出入りの激しいゴルフでパープレー。通算1アンダーからスコアを伸ばせず、石川がホールアウト時点で30位に後退した。
2010年大会の最終日で世界主要ツアー最小の58をマークして大逆転優勝を果たした石川は、この日も石川らしい派手なプレーを見せた。スコアを二つ伸ばして迎えた15番パー5。残り272ヤードから3ユーティリティーで2オンに成功し、3メートルのイーグルパットを沈めた。
その時点、通算5アンダーまで、スコアを伸ばしたが、16番パー4でボギー、名物ホールの17番パー3でダブルボギー、18番パー4でも3メートルのパーパットを決められず、ボギー。残り3ホールで四つもスコアを落とした。
「15番に関しては完璧でした。最後をいい形で締められたらよかった」と、石川は、スコアが大きく動いた残り4ホールを静かに振り返った。
先週のISPSハンダ欧州・日本トーナメントで優勝した地元愛知県出身の桂川は3日連続で同組でプレー。人気選手がそろった組には多くのギャラリーがフォローした。「最終日、少しでもいい順位で終われるようにしたい。全体的には悪くありません」と話した。
最終組は14番を終了。2打差の2位からスタートした河本力(大和証券)と小木曽喬(フロンティアの介護)がともにスコアをひとつ伸ばして通算9アンダーで首位に並んでいる。
1打差の3位に米澤蓮(ティ・エム・プラテック)と片岡尚之(CS technologies)が続く。
首位から出た生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、エー・エム・エス)は四つスコアを落として首位と2打差の5位に後退している。
2024年05月04日 14:17
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(4日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
第3ラウンドが快晴の下で行われ、最終組が前半9ホールを終えた。
2024年05月04日 13:41
◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第3日(4日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
最終組が前半の9ホールを終了した。2打差の2位からスタートした河本力(大和証券)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの31で回り、通算12アンダーで首位に立った。
ツアーで飛距離ランク1位(321・98ヤード)の飛ばし屋、河本はスタートからギャラリーを沸かせた。370ヤードの1番パー4。ドライバーではなく、3ウッドで1オンに成功。3メートルのパットを沈めてイーグルを奪った。
緩やかな打ち下ろしの左ドッグレッグホールでは、1998年大会の第2日に中嶋常幸がホールインワンを達成している。パー4でのホールインワンはツアーで唯一の快挙。2度目の快挙まで「3メートル」に迫った河本は2番パー5でもバーディーを奪い、最初の2ホールで3アンダーの荒稼ぎ。3番パー4でボギーをたたいたが、7番パー3、8番パー4でもバーディーを重ね、好プレーを続けている。
2打差の2位からスタートした小木曽喬(フロンティアの介護)は5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの出入りの激しいゴルフながらスコアを二つ伸ばして通算10アンダーで2打差2位につけている。
首位から出た生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、エー・エム・エス)は2連続バーディーでスタートしながら、3番以降、3ボギー、1ダブルボギーの38と苦戦し、通算7アンダーで首位と5打差の7位に後退した。
2024年05月04日 12:26
◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第3日(4日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
24位からスタートし、同組でプレーしている石川遼(カシオ)と桂川有人(国際スポーツ振興協会)が前半の9ホールを終了した。石川は3バーディー、2ボギーの34で回り、通算2アンダーに伸ばしたが、順位は29位とやや後退。桂川は1バーディー、1ボギーの通算1アンダーのままで35位に後退した。
2010年大会の最終日で世界主要ツアー最小の58をマークして大逆転優勝を果たした石川と、先週のISPSハンダ欧州・日本トーナメントで優勝した地元愛知県出身の桂川は3日連続で同組でプレー。人気選手の組には多くのギャラリーがフォローしている。後半は大ギャラリーを沸かせるプレーが期待される。
最終組は3番を終了。首位からスタートした生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、エー・エム・エス)は2バーディー、1ボギーで通算11アンダーで首位をキープしている。1打差2位に河本力(大和証券)、2打差の3位に小木曽喬(フロンティアの介護)が続く。
2024年05月04日 12:09
「米男子ゴルフ CJカップ・バイロン・ネルソン 第2日」(3日、テキサス州マッキニー、TPCクレイグランチ=パー71)
第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われ、第1Rを2位で出た蟬川泰果は4バーディー、1ボギーの68でスコアを三つ伸ばしたが、通算10アンダーで首位と4打差の9位に後退した。
「きのうとは違ってショットが左にいって、前半からあまりパーオンできなかった」という蟬川は、前半の17、18番で連続バーディー。「その中で耐えることができていいバーディーパットが入ってくれた」と振り返ったが、「そこから乗っていけるかと思ったが、なかなか伸ばせなくて、耐えるゴルフが一日続いた」。後半は6番のバーディーの後、8番でこの日唯一のボギーをたたいたが、最終9番でバーディーを奪い返した。
首位とは5打差に開いたが「プロに入って特に思うのは、これだけタフなコンディションだが伸ばしていかないと上には追いついていけない」ときっぱり。「3、4日目に崩さずアンダーパーで終えることが目標」と決勝ラウンドへ気合いを入れ直した。
日本勢では久常涼は7バーディー、1ボギーの65で六つ伸ばし、通算7アンダーの36位。64をマークしたジェーク・ナップ(米国)が通算14アンダーで首位に立った。
2024年05月04日 11:30
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(4日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
大会最終日が「母の日」と重なることが多いシーズン最初のメジャー。
2024年05月04日 11:09
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(4日、茨城GC東C=6665ヤード、パー72、報知新聞社後援)
今季米女子ツアーでネリー・コルダ(25)=米国=が、ツアー最多に並ぶ出場5戦連続優勝中と歴史的快進撃を演じて、女子ゴルフ界の注目を一身に集めている。身長178センチでトップモデルのような容姿を持ち、異次元の強さを見せて、米女子ツアーの人気も再燃気配だ。2021年東京五輪金メダリストでもある世界ランク1位の衝撃的な強さの秘密を今大会に出場する、パリ五輪日本代表候補4人に聞いた。第3回は古江彩佳(23)=富士通=。
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日本ツアー8勝で昨年から米ツアーを主戦場とする古江は、間近で世界ランク1位の強さを目撃した一人だ。今年1月のドライブオン選手権。最終日最終組でコルダと優勝争いを演じた。13アンダーで単独首位のコルダと4打差2位で追う古江。ともに73で回ってコルダが今季初優勝。そこから4月のメジャー初戦、シェブロン選手権まで破竹の出場5連勝中だ。「ポテンシャルがすごくある選手。飛距離もあって安定性もあって、パターもうまい。完璧だなって思います」と古江はコルダの印象を語った。
優勝を争ったラウンド中、2人で会話する場面も見られた。「ちょこちょこしゃべったりはするんですけど、(2人とも)あんまり試合中はしゃべらないタイプなので」と古江は振り返った。それでも、間近で見た女王のプレーぶりから刺激も受けた。「高い球を打てるので、そこは自分にはまだない部分かなと思うので、マネしたいと思います」とうなずいた。
コルダの出場5大会連続Vは、1978年のナンシー・ロペス(米国)、2005年のアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)に並ぶツアー3人目の偉業となっている。世界ランク1位を不動のものとし、8月のパリ五輪では五輪競技初となる連覇も射程に入る。
一方の古江は、世界ランク18位の畑岡奈紗に次ぐ日本勢2番手の世界ランク23位で、6月24日に決まるパリ五輪日本代表圏内につけている。2021年東京五輪は2枠の代表の座をギリギリまで争ったが、稲見萌寧が世界ランク27位、古江が同29位と僅差で惜しくも代表入りを逃した。そのため「本当に出たいと思っている。6月までに1つでも優勝したい」とパリ五輪代表入りへの強い思いを口にする。
古江は今大会は予選落ちとなったが、今後は主戦場の米ツアーへと戻る。今季は3月のブルーベイLPGAの3位を最高に、10戦で4度のトップ10入りと好調だ。米ツアーのポイントランクも日本人最上位の6位につけている。「すごく強い選手なので、強い選手に勝てたら自分も強いって自信になりますし、勝ちたいなとは思います」。米ツアー2勝目に向けて、再び世界最強のコルダとしのぎを削る。
◆女子ゴルフのパリ五輪への道 6月24日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を得る。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含めて最大2人が出られる。大会は8月7日から4日間、フランス「ル・ゴルフナショナル」で72ホールストロークプレーの個人戦で争う。21年東京五輪は畑岡奈紗と稲見萌寧が出場し、稲見が日本ゴルフ界初の表彰台となる銀メダル、畑岡は9位だった。
◆ネリー・コルダ 1998年7月28日、米フロリダ州生まれ。25歳。16年にプロ転向し、18年のスウィンギングスカート台湾選手権で米ツアー初優勝。21年全米女子プロ選手権などメジャー2勝を含む通算13勝。21年東京五輪は姉とともに米国代表で出場して金メダル。22年に鎖骨下静脈の血栓の手術をし、4か月間戦線離脱した。178センチ。家族は両親と姉。
今年4月のメジャー初戦、シェブロン選手権でコルダは米女子ツアー最多記録に並ぶ出場5連勝を飾った。1月の今季初戦だったヒルトングランドバケーションズ・チャンピオンズは16位。その後、出場した1月のドライブオン選手権(米フロリダ州)、3月の朴セリ選手権(米カリフォルニア州)、フォード選手権(米アリゾナ州)、4月のTモバイル・マッチプレー(米ネバダ州)、シェブロン選手権(米テキサス州)と破竹の5連勝。
パーオンしたホールの平均パット1・72で同2位。平均スコア69・22でツアートップと各部門別で圧倒的な数字を残している。同じ米女子ツアーを主戦場とする勝は「(今のコルダは)パターがめちゃめちゃ入っているって、聞きました。ショットもマッチプレーで後ろ(の組を)振り返ったら(フェアウェーの)真ん中にしかいなくて、誰だろうと思ったら、ずっとネリーだった。やっぱり調子いいんだなと思って。ゴルフは最終的にはパターが入れば上位にいけるし、優勝もできるんだなと思いました」と、目の当たりにした世界トップに君臨する強さの一端を語った。
実は、勝と同じ1998年7月生まれ。コルダの父・ペトルさんは1998年全豪オープン男子シングルスを制したテニスの名選手。母も88年ソウル五輪に出場したテニス選手、6歳上の姉ジェシカも米ツアー6勝のプロゴルファーと、アスリート一家でもある。異国の「黄金世代」のスーパースターについて勝は「私もっと年上なのかと思ってびっくりしたんですけど、すごい刺激になるので自分も頑張ります」とうなずいた。
現在、日本女子12番手の世界ランク76位。現状、日本勢の出場枠は世界ランク上位2人までで、逆転での五輪代表入りにはポイント配分の大きい今大会、5月30日開幕の全米女子オープン、6月の全米女子プロ選手権での上位進出が鍵となる。勝も今季米ツアーでは直近2試合連続でトップ10入りを果たすなど好調だ。「イメージ通り打てる球が増えたことが成績につながっている。自信はついている」と話す。今大会会場の茨城GCは17年のプロテスト合格後から、オフに練習している慣れ親しんだコース。今オフも3〜4回東Cを回り、大会に備えてきた。「グリーンにアンジュレーションもあったり、色んな技を使って攻めていきたい」。まずは21、22年日本女子オープンに続く国内メジャー3勝目を挙げ、パリ五輪舞台での日米黄金世代対決実現へと歩みを進める。
2024年05月04日 10:00
「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」(茨城GC東C=6665ヤード・パー72)は初日から天候に恵まれていることが、選手を苦しめる一因になっている。
【もっと読む】熱愛報道の原英莉花に…師匠・ジャンボ尾崎の心境複雑「ゴルフでも主役」を
今大会は公式競技(国内メジャー)ということでコース難度が高い。象徴しているのがグリーンだ。初日から速さは14フィートを超え、2日目は14フィート2分の1。硬さを示すコンパクションは25。女子の大会でこの数値は珍しい。
首位に3打差の通算3アンダー8位タイの申ジエ(36)は、「このコンディションなら週末は厳しくなると思う」と言った。3日目からも強い日差しの好天予想のため、グリーンはさらに硬くなり、速さも増すと見ているのだろう。
そこで初優勝を狙うのが、通算5アンダー2位タイと好位置にいる佐久間朱莉(21)だ。
今の女子プロは古江彩佳(23)、西村優菜(23)、山下美夢有(22)に代表されるように、身長15センチそこそこの小柄な選手は飛距離が出るドローボールが持ち球。しかし、今季のドライビングディスタンス242.70ヤード(25位)で飛ばし屋ではない佐久間は155センチでも持ち球はフェードだ。
その佐久間が魅せたのが8番(400ヤード・パー4)。「右の木がせり出て嫌だなと思ったけど、高いフェードを打って風にぶつければ良い感じで(グリーンに)止まるかなと思って」手にした5UTでピンそば4メートルにつけてバーディーとした。
ジャンボ尾崎の弟子といえば原英莉花(25)や米女子ツアーで戦う笹生優花(22)、西郷真央(22)が有名だが、佐久間も尾崎のゴルフアカデミー1期生。高校入学前から尾崎の指導を受けている。
ツアー関係者が言う。
「佐久間はジャンボに指導を受ける前からフェードを打っていた。小柄で飛距離が欲しい女子プロはみんなドローを持ち球にしているが、フェードの方がボールコントロールがやさしいし、グリーンで止めやすい。フェードが持ち球の尾崎はドローも打ったが、佐久間の持ち球を変えなかった。今回の速いグリーンは佐久間向きと言えます」
尾崎の弟子でフェードヒッターといえば原もそうだ。
「飛距離が出る原はジャンボの助言でドローをフェードに変えた。当初はアドレスが目標に対して右向きから左向きになるなど、アドレスや弾道イメージなどでかなり苦労したようです。今ではツアー屈指のフェーダーです」(前出・関係者)
今季の原はここまで不調も、今大会は公式戦3冠を狙っており、通算2アンダー10位タイにつけている。最終日は同門の優勝争いもありそうだ。
2024年05月04日 10:00
2日開幕の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」(茨城GC東C=6665ヤード・パー72)は、国内ツアーに4つある公式競技(メジャー大会)の1つ。先週行われたシニアのレジェンズツアーに優勝した永久シードの不動裕理(47)が勝てば、史上初のメジャー4冠、つまり国内グランドスラム達成となるのだが、国内通算50勝、2000年から6年連続賞金女王のレジェンドも47歳。今季もレギュラーツアー3試合に出場し、すべて予選落ちしているように、優勝争いは夢物語だろう。
【もっと読む】熱愛報道の原英莉花の師匠・ジャンボ尾崎の心境複雑「ゴルフでも主役」を
国内の4冠は前例がないものの、3冠は不動を含めて、大迫たつ子、森口祐子、涂阿玉、肥後かおり、テレサ・ルー、申ジエ、塩谷育代、福嶋晃子、諸見里しのぶの10人が達成している。
今回、テレサ(36)も4冠に挑むが、今季は2試合に出場し、いずれも予選敗退。現在妊娠中で、実戦から遠ざかっていたこともあり、偉業達成は厳しいだろう。
一方、多くの「レジェンド」が名を連ねる3冠取りを狙うのが原英莉花(25)だ。原は20年に日本女子オープンとツアーチャンピオンシップを制覇。昨年は2度目の女子オープン優勝を果たした。
残る2冠は日本女子プロ選手権と今大会。今週勝てば4冠に王手がかかる。
だが、今季の原は7試合で予選落ち3回、最高位はKKT杯バンテリン女子の22位と不振に苦しんでいる。
「正直、最近は優勝を争う雰囲気がまったくありませんが・・・」とツアー関係者がこう続ける。
「原は昨年5月に内視鏡によるヘルニア摘出術を受けて、3か月後の復帰戦は56位。その後の6試合でべスト10入りはニトリの9位のみ。まさか2度目の女子オープン制覇をやってのけるとは予想もできず、国内最高峰の大会で優勝候補に名前が挙がらなかったのは当然でした。それでも本番では、左右の端に切られた難しいピン位置にも関わらず、ベテラン菊地(絵理香.35)との一騎打ちを制した。まさに大穴の優勝でした」
2度目の女子オープン制覇に師匠のジャンボ尾崎も驚いた。
「原の優勝報告にジャンボは『今日からエリカを尊敬することにした。お前じゃない方のな』と言ったそうだが、このジョークは、最後まで食らいついた
菊地の粘りを称えるだけでなく、『あいつはゴルフ以外でいつも主役』と皮肉っていた弟子の大舞台での強さを改めて認めたジャンボ流の褒め方でしょう」(前出・関係者)
原はゴルフに関してはやや淡白なところがあるものの、スイッチが入ったときの集中力は別格。通算5勝のうち3勝が公式競技だ。
ちなみに今大会の会場は、かつて男子ツアーのキリンオープンが開催されていた。尾崎は苦手な西コースとは対照的に東コースでは4度勝っている。今年は3年ぶりに東コースが舞台。原が好位置で決勝ラウンドへ進めば師匠から貴重なアドバイスが届くかもしれない。
2024年05月04日 09:00
来季の出場権をかけた米男女ツアーのQTが行なわれ、日本人選手は男女5人が出場。
2024年05月04日 08:00
コンペや大事なラウンドはいいスコアを出したい。そのために「ふだんどおり、自分のゴルフをしよう!」と思うゴルファーは多いだろう。
しかし「ふだんどおりのプレーって何ですか?それって本当にふだんどおりですか?」とマスター今野。好プレーへとつながる “本当の自分らしさ” を出すコツを語る。 「ふだんどおりのゴルフ」は無自覚、無意識ではできない!
タツ 今年は年始からコンペ続きで数ラウンドしているんだけど、まったくいいスコアが出ない……
今野(マスター) コンペだから、と思って、ふだんどおりのプレーができていないのでは?
タツ なんか浮足立っちゃっているのかな? また来週コンペがあるから、今度はいつもどおり、自分のゴルフに徹したプレーを心がけてみるよ。
今野 具体的にいうと、どんなゴルフですか?
タツ 優勝争いしているプロが前日のインタビューでよくいう「目の前の1打に集中する。相手に影響されない。」とかだね。あとは、ミスをしてもすぐに気持ちを切り替えて前を向く。胸を張って歩くようにするよ!
今野 胸を張って歩くとポジティブな気持ちになる、自信がわいてくるという研究結果で出ていますが、タツさんはふだんからそうしてますか?
タツ いや。俺、猫背だから。
今野 相手に影響されないための策は?
タツ 干渉しない、されない。自分のことだけに集中する。
今野 胸を張って歩くのも干渉しないのも、タツさんのふだんのゴルフではないですね。お話好きのタツさんですから、同伴者と話をしない、話を聞かないのは、まったく自分らしくない。それにコンペで利己的なゴルフをしてたら、感じが悪いだけですよ。
タツ ということは、そもそも俺は「ふだん」がダメダメなのかい?
今野 そんなことないですよ。「ふだんどおり」でいいスコアが出ているときもあるじゃないですか。コンペという勝負どころで、いつもとは違った自分が出てしまう。だから自分らしく、と思うのはわかります。でも、ふだんどおりは、無自覚、無意識ではできないんですよ。
タツ 自然体でいたいのに、自覚しないといけない、意識しないといけないの⁉︎
今野 はい。ふだんどおりのゴルフをしていて、いいスコアが出たときに、自分がとった行動、発言、態度、心境など、何をしていたかを自覚する。そして、そのときのことを意識して行うのが、ツアープロがいう「自分らしいゴルフ」の正体です。
タツ いいスコアが出たときか……。何してたかなぁ。悪いことはよく覚えているけど、いいことはすぐ忘れちゃうんだよね。
今野 それもプロとアマチュアの違いかもしれませんね。プロは悪いことはラウンド中もラウンド後も早く忘れて、よいことだけを記憶し、それがなぜよくできたかを探求して再現できるトレーニングをしています。
タツ 自分らしさのよい部分を引き出し、実行するのもトレーニングが必要なのか。
今野 トレーニングというとストイックに感じますが、ふだんからいい結果やスコアは単によろこぶだけでなく「何をしたからよかったのか」を考えて、同じことを実行するクセをつけるだけでもいいですよ。
タツ 思い出した! 俺、いいスコア出すときは、だいたい何も考えてないわ(笑)
今野 私も準備しすぎ、作り込みすぎると返ってよくない。急に誘われたゴルフのほうが自分らしいプレーができて60台が出たりします。
タツ そういえば、ベストスコア更新したときは、靴を忘れてレンタルシューズでプレーしたなぁ。
今野 それは、まったくふだんどおりじゃないし、ただの怠慢です(笑) ハイパフォーマンス、ロースコアが出たとき何してた?
「本来あるべき姿からズレてくると、体と心のあり方もゆがんできます。ラウンド当日は気負わず、ふだんどおりの自分でいることが大事ですが、そのふだんどおりは、“ ふだん ”から考えて自覚しておかないと実行できません。
とくにいいプレーができた日は、何があって、何をしていたかを覚えておくといい。強い、うまいゴルファーってそういうところに勤勉なんですよ」(今野)
いかがでしたか? ぜひマスター今野のアドバイスを参考にしてみてください。
マスター=今野一哉
●こんの・かずや / 1982年生まれ。本企画「スナックこんちゃん」のマスター兼ゴルフのプロコーチ・RainbowFM(88.5MHz)の「サタマ二♪」(第2土曜 15:00-16:00 オンエア)で、ラジオパーソナリティも務める。キッズゴルフクラブ代表。
写真=鹿野貴司
イラスト=野村タケオ
協力=LaFace
2024年05月04日 07:00
選手、キャディ、ツアー担当者に聞いた最新のセッティングトレンドは?
女子プロのクラブ選びをもっと詳しく調査したところ2024年の新しいトレンドが見えてきた! コンパクトなUTはラフや傾斜でも使える
選手もキャディもツアーレップも「やさしいのはショートウッド」という意見は一致していました。ショートウッドとUTを比較すると打球が上がりやすくてミスに強いのはショートウッドですが、女子プロのレベルが上がったことで「やさしいショートウッド=球が上がりすぎる」という印象に変わってしまったようです。
また、プロは顔へのこだわりが強いので、ヘッド体積が大きいFWよりも、コンパクトなUTのほうがラフや傾斜地で構えやすいという選手も多かったです。とくに7Wのロフトになると、ターゲットに対してスクエアに構えるのが難しいという声もありました。 クラブが短いUTは芯に当てやすい テーラーメイドツアーレップ
貞包聡介さん
「3Wでもロフトが大きめ、15度より寝ているFWを使う選手が増えたことで、5Wが要らなくなった。また、UTのほうが“芯に当てやすい”という声が多いです」 パワーがあるから3UTでも球を上げられる ダンロップツアーレップ
松栄圭一郎さん(左)中原昭人さん(右)
「最近の若い選手はジュニア時代からUTを使っていて、パワーもあるから3UTでも球の高さをきちんと出せてグリーンで止められるようになりましたよね」 7Wのクラブを作る回数が減りました キャロウェイツアーレップ
島田研二さん
「確かに最近は5Wや7Wを作る機会が減りました。当社はFWとUTの中間の“UW”もあるので、5W以外のクラブの選択肢が増えたことも理由だと思います」 ジュニア時代から5Wよりも3UT プロゴルファー
石井理緒
「ジュニアのころから5Wは打球が上がりすぎて使いにくいと思っていたので、3UTを使っていました。3Wと3UTの飛距離の差は15ヤードくらいですね」 ダウンブローに打てる選手が増えた プロキャディ
栗永 遼さん
「一時期は7W、9Wを使う選手も多かった。でも今は、ダウンブローに打てる選手が増えたので高さよりも操作性を重視してUTを使うようになりました」 抜けのよさはFWよりもUT プロキャディ
先崎洋之さん(左)照井浩二さん(右)
「UTのほうが構えやすくて、ラフからの抜けもいいと思います。今はラフからでも出すだけではなく、グリーンを狙う時代なので選手はUTで攻めますね」
解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一 写真=田中宏幸 取材トーナメント=樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント
2024年05月04日 06:25
◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第2日(3日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
17位スタートの生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、25)=エー・エム・エス=が10バーディー、1ボギーの61で回り、通算10アンダーで首位に浮上した。19年AIG全英女子オープン優勝の渋野日向子(25)=サントリー=は岡山・作陽高の同学年で同じゴルフ部に所属。世界で戦う元チームメートに近づくためにもツアー初Vを目指す。小木曽喬(27)=フロンティアの介護=ら3人が2打差2位。3位から出た石川遼(32)=カシオ=は73と落とし、24位に後退した。
5年前に世界を制した渋野のような勢いあるプレーだった。生源寺は2番パー5で第3打のアプローチをピン50センチに寄せると6番まで圧巻の5連続バーディー。10年に石川が58をマークした伝説があり「58が(頭の中で)チラチラしました」と正直に明かした。14番でこの日、唯一のボギーをたたいたが、17、18番をバーディーで61をマーク。圧巻のバーディーラッシュで首位に急浮上した。
岡山の作陽高出身。渋野は同じ高校で同学年だった。「同じクラスではなかったけど、ゴルフ部では一緒に練習していました。当時からうまくて、明るかった」という。17年に高校を卒業後、渋野はプロの道へ、生源寺は同志社大に進学した。渋野が19年の全英女子を制し、世界中に衝撃を与えた時、生源寺は同大3年で「刺激しかなかった。僕もプロになろう、と決めた頃。(渋野は)国内でも何度も勝っている(6勝)。僕も早く追いつきたい」と生源寺は爽やかな笑みを見せた。
開幕戦の東建ホームメイトカップでは自己最高の2位。ツアー初優勝へ、勢いに加えて確かな実力も持っている。(竹内 達朗)
◆生源寺 龍憲(しょうげんじ・たつのり)1998年5月15日、山口県出身。25歳。10歳からゴルフを始める。20年にプロ転向。下部のABEMAツアーで同ツアー史上最高額の1125万3106円を稼いで賞金王。今年1月にはアジアツアーの出場権予選会を2位で通過し、今季、日本ツアーと並行しながらアジアツアーにも5試合に出場(最高17位)。162センチ、65キロ。